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1008話 孤児リリィ視点-20
「エウロス様、名前だけの自己紹介では彼女たちが混乱してしまいますわ」
ネリスさんが言う。
コウタさんは苦笑した。
「そうだったな。……俺はコウタ・エウロスだ。エウロス子爵とも呼ばれている。そして、Sランクパーティ『悠久の風』のリーダーだ」
「え……」
子爵様!?
Sランクパーティのリーダー!?
ということは、この人は……。
私は改めてコウタさんを見る。
彼は黒髪の青年だった。
年齢は10代後半……いや、20代前半ぐらいだろうか?
若々しくてエネルギッシュな雰囲気がある一方で、落ち着いた大人の余裕も感じさせる。
そう言えば、広場で彼の顔を見たことがある気もした。
遠目でもカッコいい人だと思ったけど……。
間近で見ると、眩しいぐらいの存在感がある。




