王国の異変
スズメは、呑気に朝食をついばんでいた。
「落穂食いはやめらんねえなぁ……うめえ」
「アンタ、アンタ……一体、どうなっちまってるんだい!?」
「ん……?」
今の声は、窓の中から聞こえてきた。
「なんだ?」
スズメは枝に飛び移ると、そこから窓の中の様子を眺めた。
「う、なんだありゃ……? どうして、体が黒ずんでるんだ!?」
彼の言う通り、その民家では肌の黒ずんだ男性が倒れており、女性と少女が慌てている。
「お、お母さん……これ、巷で噂の悪魔の仕業じゃ!?」
「と、とにかく……教会にに行って神父さんかシスターを呼んで来なさい!」
「はい!」
スズメは難しい顔をした。
「確か今、教会って……」
そう言いながらスズメが視線を変えると、教会には様々な人たちが押し寄せていた。
「お願いです、うちの子を診てください!」
「悪魔が、悪魔がうちの主人を!」
「お願いします神父様……」
「わかった。すぐに……ううっ!?」
そう答えた直後に、神父まで倒れてしまった。
「し、神父様!?」
ひとりの女性が神父の体に障ると、驚いていた。
「す、すごい熱!」
「まさか聖職者までやられちまってるのか!?」
スズメはすぐに飛び立つと、小生のいる森を目指した。
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「うう……だるいぜ」
小生の森でも最初の被害者が出ていた。
コマドリのロビンの熱はなかなか下がらず、小生は薬を作っている。
「原因は、君の体についていたノミだね。とりあえず残らず退治しておいたから治療に専念しよう」
「ううう……」
「はい、できたよ……ユニコーンの秘薬」
ロビンは秘薬を飲むと、ゆっくりと目を瞑った。
「この白い粉、どうやって作ったんだ?」
「微生物の中には、他の微生物が増えないように妨害する物質を出すものがいるんだ。今回は、あるモノから調達していろいろな細工をした」
「??????」
「まあ、これは水の精霊ウンディーネの受け売りだけどね」
その言葉を聞いていたロビンの頭は?でいっぱいになっていたが、父コンドコソトレルと母ククリは感心した様子で言った。
「お父さんも水の精霊ウンディーネから教わったのだが、全くチンプンカンプンだったぞ」
「それは仕方ないことです。ウンディーネ様は、我々ダブル以上のユニコーン20頭に理論を話されたそうですが、実行できたのはカッツ1頭だけだったと仰っていましたから」
間もなくロビンの熱は下がり、数日後には何事もなかったかのように元気に空を飛び回っていたという。




