集う住民たち
夕方になったとき、ツーノッパコマドリのロビンがやってきた。
「おっ、次は教会の建設か?」
「うん、人の心の拠り所になる場所があるといいと思ってね」
「ほうほう……じゃあ、オイラもな~む~って」
「それは仏教!」
ロビンは少しだけまじめな顔をした。
「そうそう、この森を目指している奴らがいるぜ?」
「それはゴブリンたち? それとも……」
「人間だよ。それも比較的近くの村にいた奴らさ」
「とりあえず、会って来よう」
翼を広げようとすると、騎士リチャードがやってきた。
「使者なら、私にお任せください」
「……確かに小生が行くと目立つからね。その方がいいかもしれない」
「では、直ちに」
リチャードは1時間ほどすると、村人たちを引き連れて戻ってきた。
村人の数は100人前後おり、荷車に家財道具を乗せた人や、食料を背中に背負っている人ばかりだった。
「ようこそいらっしゃいました」
村長のトマムは、村人たちを率いていた壮年の男性と握手を交わした。
「マーク村の者たちです。ゴブリンたちの略奪から逃れてきました」
「我々と立場は同じ……ということですね」
「よろしくお願いします」
マーク村の人々も男性、特に若者は少なく女性や子供といった人々が中心だった。
「若い男性の姿が少ないですが……彼らはもしや……」
「はい、戦前に王国の貴族たちに徴兵されました。それでこの負け戦だからたまりません」
「やはりそうでしたか」
トマムもまた、マーク村の人々の気持ちがわかると言いたそうに頷いた。
「村の北側には、まだまだ空き地があります。そこを使ってください」
騎士リチャードの部下である、バートンは木材を出した。
「建材は一部ですが残っているので、何かにお役立てください」
「おお……これはありがたい!」
村人たちをよく見ると、小さい子に混じって13~4歳くらいの若者や少女も混ざっていた。
彼らが体を鍛える気になってくれれば、小生としてもレベルアップボーナスをたくさん取れるからありがたいんだよなぁ。
そう、鼻の下を伸ばしていたら、ハチの世話をしていたグラディウスがウマの姿のまま歩いてきた。
「カッツ、ハチたちが気になることをいっているんだー」
「気になること……とは?」
「しばらく雨が降っていないから池の水量が減ってるんだって」
そう言われてみれば、去年や一昨年の今頃は、もう少し雨量があった気がする。
何事もなければいいんだけどな。




