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お願いは転生です  作者: エノナイ
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転生記録7

剣人とマーリは剣人が初めに転生した場所、"はじまりの草原"へと来ていた。


「それじゃあこのパーティでの初めての活動を始めるよ」


冒険者に初めてなる剣人はまだそのいろはが分からないため、マーリに質問をしてみる。


「具体的にどんなことをするんだ?冒険者って」


「主にモンスターを狩って高く売れそうな素材を集めたりギルドから仕事を依頼されたりするけど今回はパーティでの初の活動だから戦闘訓練みたいなのをやろうと思ってるよ」


「なるほど」


確かにパーティが出来たばかりなのに本格的な活動をするのは早すぎるな。そう思った剣人は戦闘訓練に集中しようと気合を入れた。


「それで戦闘についてなんだけど・・・・、私は回復することは得意なんだけどモンスターに攻撃をするのは苦手で・・・・そこで攻撃はケントに任せたいって思ってるんだけど。」


「分かった。俺が攻撃すればいいんだよな。」


剣人とマーリは草原の中に足を踏み入れる。


「俺はここで狼に襲われたんだよな。」


剣人はここで空斬狼・ウルフに襲われた時の事を思い出す。空斬狼・ウルフのスキル飛空斬によって剣人は追い詰められ死にかけたのだ。


「大丈夫だよ。ここら辺は基本的に生まれたばかりのモンスターぐらいしか徘徊してないから基本的にランク1のモンスターしかいないよ。あの時のケントは運が悪かったね。」


どうやら剣人が空斬狼・ウルフと遭遇したのはかなりの悪運らしく、基本的にこの草原はランク1の弱いモンスターしかいないらしい。


空斬狼・ウルフみたいなのに出会うことはないだろうという安心感とあの時なんで遭遇したんだろうという虚しさを同時に感じた。


しばらく歩くとマーリが剣人に声を掛けた。


「ケント。あそこにスライムがいるよ。さっそく狩ってみよう。」


「よし!!」


スライムを発見した剣人達はスライムの前に立つ。事前の打ち合わせの通りに剣人が攻撃役を務める。


「たあ!!」


早速スライムに剣を振りかざそうと接近するが、スライムが小さかったがために上手く剣を振り下ろそうとすることができない。


「あれ、スライムがちっちゃい・・・・、うわ!!」


剣人が戸惑っている間にスライムが剣人の足元を攻撃する。


スライムは元々硬いモンスターではないため剣人が受けたダメージはさほど多くないが、足元を攻撃された剣人はバランスを崩して倒れてしまう。


「だ、いたたた」


「ケント、大丈夫?」


「平気平気。ちょっとバランスを崩しただけだ。」


剣人はそう言うが、スライムとは言えモンスターの攻撃を受けた剣人の足は赤く腫れ上がっている。


「ちょっと待っててね。スキルー」


ー{回復属性魔術(小)}ー


マーリが発動したスキルで剣人の足の腫れが治った。


「よし、今度こそ。」


剣人は再び剣を構えてスライムの前に立つ。


スライムの大きさが小さいのなら、剣人が姿勢を低くすれば良いと考え、剣人は腰を落としてスライムに剣を構える。


今度は戸惑うこともなく、スライムの方に剣先を向け、


「面!!!」


スライムの頭上から真っ二つにスライムを切り裂いた。


「よし!!!」


「やったねケント。パーティで初めてモンスターを倒したよ。まあ、スライムから取れる物って言ったら微量の魔素石くらいなんだけど・・・・。」


剣人は倒したスライムの方を再び見る。切り裂いた時には気にしなかったが、ベチャッと地面に広がったスライムの上に真っ二つに切り裂かれた赤い物体が転がっている。


恐らくこれはスライムの核なのだろう。これを切り裂いたことによってスライムを絶命させることができた。


この核の中からスライムが取り込んだ微量の魔素石を取り出すことができるらしい。


「とりあえずスライムは倒すことができたし、もう少し良い素材が手に入りそうなモンスターでも探してみようか。」


マーリがそう言ったのでこの場所から移動して別のモンスターを探すことにした。










剣人とマーリがしばらく歩き続けると、ウルフ二体に挟まれるようにたち塞がられた。


「ガルルル」


「グルルル」


「ぐっ、狼が。」


「スライムより強いけど落ち着いて対処しよう。」


「よし。たああああ!!」


剣人は一体のウルフに飛びかかる。剣を狼の体に振り下ろすが狼は体をしなやかにくねらせて避けたので、まともに切り裂けはしなかったが、カスリはした。


もう一体のウルフはマーリの方と戦うと思っていたが、仲間を攻撃されたウルフは剣人の方に向かっていき剣人の左腕に噛み付いた。


「う、うわああああ。」


剣人は噛み付いてくるウルフを振り払おうとするが、かなり強く噛みつかれているため振りほどくことができない。


「ケント!!!」


マーリがウルフに魔術師の杖を振り下ろす。マーリの力量は基準値50しかないが、仮にも剣人より冒険者としての経験は多いのと、ランク2で生成されている魔術師の杖の打撃力により、ウルフは剣人の左腕から離れた。


「うわあ。」


「スキルー」


ー{回復属性魔術(小)}ー


マーリのスキルで剣人の左腕の怪我が治る。剣人は一箇所に固まったウルフの方を見ると、一気に駆け出し剣を振り上げる。


「たああああ、胴!!!小手!!!」


剣人は一体のウルフの胴体を切り裂き、もう一体のウルフの右前足を切り落とす。


「グエエエ!!!」


「ギャオウン!!!」


一体のウルフは絶命し、もう一体のウルフは悲鳴を上げる。


前足を切り落とされ、動きが鈍くなったウルフに向かって、剣人はトドメの一撃を放つ。


「面!!!」


ウルフの頭に真っ直ぐ刃を振り下ろし、ウルフを真っ二つに切り裂いた。


「はあはあ、なんとか倒したか。」


「やったねケント。ウルフの肉は美味しいから嬉しい収穫だね。」


そう会話する剣人とマーリだったが、後ろから女性の声が聞こえた。


「おやおや、そこに居るのは落ちこぼれのマーリじゃないか?」

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