転生記録5
「うわ、すっごい大きい家だな。」
マーリに連れられて、剣人はマーリの家へとたどり着く。
「ははは、まだ冒険者としての稼ぎは少なくて実家で暮らしてるんだ。」
マーリは苦笑いしながら答える。今まで仲間ができずに一人で冒険者をしていたマーリにはそれほどの稼ぎはなく、実家での暮らしをしているらしい。
「じゃあ、入って入って!!」
ここまで大きいとなんか入るのにも躊躇してしまうが、マーリが休めるようにと連れてきてくれた場所なので、ここは甘えて入らせてもらうことにした。
「じ、じゃあ、おじゃまします。」
中に入ると、部屋は綺麗に清掃されており、とても寛げそうな環境になっている。
高級な壺でもあったらどうしようかと思ったが、特別値段の高い装飾品が置いてあるってことはなさそうだ。
「さ、くつろいでくつろいで。あ、別に高級なコレクションとか置いてないから緊張しなくて大丈夫だよ。」
「・・・・良かった。」
高級な物は特にないらしいので、お言葉に甘えさせてもらってとりあえず近くにあったソファに座る。
はあ、今日はなんか疲れたな。いきなり学校の下駄箱に手紙が置いてあって、告白か何かかと思って体育館裏に向かってみると麗華って子に転生しろと言われて、何かの冗談かと思ったら本当に異世界に連れてかれて・・・・。
よく考えたら何この状況。普通ありえないでしょ。車に惹かれて転生したなんて話はよく聞くけど、学校の女の子に頼まれて転生するなんて、俺の知ってる限りではそんな話ないぞ(知らないだけかもしれないが)。
「さて、ケントも家に来たことだし、何か料理でも振る舞おうかな。」
「・・・・確かにお腹も空いてきたな。」
剣人は壁のに立て掛けられている時計を見る。
この世界でも時計は俺の世界と同じらしい。時計は丁度七時を指していた。
「マーリってどんな料理が作れるの?」
「へへへ、焼いたり煮込んだりすればなんとかなるさ。」
「・・・・不安しかない。」
マーリの調理を横で見ていたが、下ごしらえが甘かったり、塩を一瓶全部放り込もうとしたりで大変だった。
ちなみに俺は料理はできる方だ。母親から仕込まれているからね。
「よし、なんとか料理が完成したな。」
「うー、結局ケントに手伝ってもらっちゃった。」
料理ってやってると結構楽しいよね。調味料を入れたら味が変わる。まるで生きているみたい。
「・・・・にしても異世界の肉ってこんな感じなのか・・・・」
地球では食べないような肉だなと料理しているときにも思ったので、一体何の肉なのか気になっていた。
「あー、それ今日ケントが倒してた空斬狼・ウルフの肉だよ。」
「あの狼の肉だったのか!!!」
狼なんて食べたことないんですけど・・・・。美味しいのか?
「い、いただきます・・・・。」
少し戸惑いながらも空斬狼・ウルフの肉を口に運ぶ。
その様子をマーリがニコニコしながら見てくる。
「どう?美味しい?」
・・・・もぐもぐもぐもぐ・・・・。
「・・・・うん、美味しいよ。」
意外にもしっかりとしている肉で脂身はあまりないが独特の歯ごたえがあってなかなか美味しい。めっちゃ硬くてまずい、なんてことは全然なかった。
「でしょ、ここらへんのモンスターの肉は意外にも美味しくて調理師にも好かれてるんだよ。」
さて、お腹も満たしたことだし、冒険を始めるにあたって重要な知識を確認しておくことにした。
「マーリ、冒険者を始めるにあたって知りたいことがあるんだけどいいかな?」
「いいよ。ケントは異世界から来て知識が不足しているもんね。」
こうして剣人とマーリはランクのことやステータスのこと、スキルとはどういうものかなどを入念に打ち合わせた。
まず、剣人が転生して初めて戦った狼は恐らくランク1のウルフでスキルなどは持ち合わせていない。
そして次に現れた四匹の狼がランク2の空斬狼・ウルフで次のスキルを使ってくる。
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スキル
「飛空斬」
斬撃を空中に飛ばし攻撃する。
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そして、マーリのステータスについては以下のようになっていることが分かった。
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マーリ
ランク1
力量:50
耐久:100
俊敏:100
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生成武器
「金属の杖」
金属で作られている杖。特別な力などはない。
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スキル
「なし」
技量:0
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初級回復属性魔術師・マーリ
ランク2
力量:50
耐久:250
俊敏:150
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生成武器
「回復属性魔術師の杖」
回復属性魔術が打てるように作られている杖。打撃の威力も上昇する。
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スキル
「回復属性魔術(小)」
負傷した仲間の傷を癒やす
技量:200
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そして、剣人のステータスが以下の通りである。
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ケント
ランク1
力量:200
耐久:100
俊敏:100
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生成武器
「金属の剣」
金属で作られている剣。特別な力などはない。
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スキル
「なし」
技量:0
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見ての通り、剣人にはランク1の力しかないため、剣人がモンスターと戦う術は、剣道しかない。
「そしてこのステータスの数字はあくまで基準値であって、高いからといって相手より強いとは限らないよ。トレーニングとかで力をつけたりはできるしね。」
要するにこの世界ではレベルのようなものは数値化されておらず、トレーニングによって力をつけることで、数値以上の力を発揮することができるらしい。
そこは少し現実的だなと思った。




