第20話(ピンポン球ゲーム後編)
大変お待たせ致しました…!
後編書き終わったのでようやく投稿できましたー!!
よろしくお願いしますっ!
「次は渚ね!早く投げて!」
高校の制服にランドセル背負って黄色い帽子を被った春佳がぶっきらぼうに言う。
「最近の小学生はこわいなぁー。はぁーい。」
それを気にも止めてなさそうな渚の返事。
「どうしよっかなぁ。ここら辺からー、それー。」
狙いに少し迷ってから投げる。
「あ、これ4番だねー。まだ誰も入れてなかったやつだね!」
春佳がコップからピンポン球を回収しながら言う。
「わ、そこはいっちゃったかぁー…失敗したぁー…」
渚が肩を落としている。
「じゃあ渚には開口器つけてもらおっかなー!はい、口開けてー♪」
先ほどの仕返しとばかりに春佳が笑顔で渚に近づいていく。
「あ、あおひょっおいあいかお…えか、ひゃえりづらいおー。」(顎ちょっと痛いかも…てかしゃべりづらいよー)
渚が喋りづらそうに口の周りを触っている。
「あははっ!渚似合ってるぅー!口すごい開いててアホっぽい顔になってるよー!」
早希が渚の顔をみて手を叩いて笑っている。
「うー…ういであえてるあけじゃないおんー!」(好きで開けてるわけじゃないもんー!)
渚が真剣な目で訴える。
「何いってるかわかんなーい!おもしろっ!!」
笑いすぎて涙が出そうになっている早希。
「ふぅ。ちょっとは満足したかな!まだ足りてないけど…次は優衣ちゃんね。はいっ。」
春佳も笑っていたのだが、ようやく落ち着いてきたようだ。優衣にピンポン球を渡す。
「はい、それではいきますね…」
優衣が狙いを定めてピンポン球を投げる。
「このコップは…3番ですね。髪型を変更です!」
ひなたがピンポン球を回収して番号を確認する。
「うぅ…また髪型なんですか…?」
首を振ってイヤイヤをする優衣。
「ういはーん!かうごひてねー…?」(ゆいちゃーん!覚悟してねぇ?)
渚がもごもごしながら喋っている。
「な、何を言っているのかはわかりませんが…優衣さんのことを呼んでいるんだと…思います。」
ひなたが困りながらも雰囲気で渚の言っていることを伝える。
「それはいいけどさぁ、優衣ちゃんによだれ垂らさないでよー?たらしたら私怒るからねっ!」
早希が渚に向かって強く言う。
「うー、ひっふゅひっかけたかあだいひょーう!」(うー、ティッシュ引っかけたからだいじょーぶ!)
「うー、ほえをつかっえ…」(んー、これを使って)
渚はもごもごしながらハードタイプのジェルを手に取る。
「いやぁ…」
目を瞑って手をグーにしてじっとしている優衣。
「きゃはっ!すごい真剣な顔してるけど口開いてて間抜けにみえるーっ!」
早希が茶化す。
「そのジェル全部使い切りそうな勢いですね…渚さんにこの罰ゲームされなくて良かったです…」
ひなたがホッとした表情で言う。
「ひなた先輩…覚悟してくださいね…」
それを聞いた優衣がひなたを見ながら静かに言う。
「ゆっ、優衣さん!そういう意味ではありませんよ!誤解です誤解!」
優衣の表情に気づいたひなたが慌てて訂正する。
「サラサラだった優衣ちゃんの髪が…確かにちょっとかっこいいけど…!渚ってば上手くまとめたられたね…」
春佳が優衣の髪型を見て驚きを隠せないでいる。
「優衣ちゃん…か、鏡見る…?」
さすがに聞きづらかったのか戸惑いながら早希が鏡を差し出す。
「う…うん…」
勇気を出して優衣が鏡を見る。
「ふぇ…どうなってるんですか…これ…ど、どこ触ってもぱりぱりしてます…」
鏡を見ながら半分涙目になって自分の髪の毛を触っている優衣。
サイドポニーにしてる部分と長く伸びている髪を後ろで細く纏め、いつも下ろしている横髪は後ろでジェルとスプレーで後ろに固められている。
頭の上の部分は髪の毛を盛って少し立たせている。
「うーうー。おえはわえながらうあくえきあおー」(うんうん。これは我ながら上手くできたかもー。)
渚が満足げに首を縦に振っている。
「うぅぅ…なんだか落ち着かない…です。自分の髪じゃないみたい…お家までこの髪型で行かなきゃいけないんですよね…」
どうすることもできない優衣は俯いている。
「か、髪型だけみればかっこいい所もありますが…優衣さんの可愛らしい顔とのギャップがすごいですね…」
ひなたが反応に困りながら感想を言う。
「次は私ですね!当たりをしっかり狙って…!」
ひなたがピンポン球を投げる。
「これは…5番…です…」
優衣がコップを確認しながら言う。
「え…えっと…5番って、あれ…ですよね…」
ひなたが現実から逃げるように目を逸らす。
「うわぁ…ついに入っちゃったかぁー。」
春佳もどう反応していいかわからない様子。
「5番って自己紹介動画撮るんですよね?これ終わってからやるんですかっ?」
早希がニヤッとしている。
「なんだか渚と早希ちゃんって似てるねー!怖い怖い。終わってから撮ることにしよっかなー♪」
春佳も春佳で楽しみが増えたような反応を返す。
「うぅぅ…帰りたい…です…」
ひなたが消えそうな声で呟いた。
「ひなたさん…楽しみにしてますね…」
いつもは硬い表情の優衣が笑っている。
「(優衣さんの笑う顔がこんなに怖いなんて思いませんでした…)」
ひなたは密かにそう思うのだった。
「えーっと、次は早希ちゃんかな!はいっ。」
ゲームを進める春佳。
「よ、4番には入らないようにしたい…っ」
早希が狙いをつけてピンポン球を投げる。
「あえー、おえって…」(あれー、それって…)
渚が鼻で笑う。
「これは4番ね…なんかきれいに入った気がする…」
春佳が哀れむような目で早希を見る。
「早希さんは…開口器つけましょうか。」
ひなたが沈んだ声で開口器を渡す。
「えっ…これってどうやってつけるんだろ…こ…おんあかんい?あいこえ、あええない!えんあかんい!」(こんなかんじ?なにこれ、喋れない!変な感じ!)
早希が口元を恥ずかしそうに抑えている。
「あきー、にあえうよー。」(早希ー、似合ってるよぉー)
渚が相変わらず上手く喋れないまま笑っている。
「なんか渚、言ってる事伝わってないけど楽しそうね…」
にんまりしている渚を見て春佳が呟く。
「会話できる人が少なくなって来ましたね…あと、誰も当たりに入らないの不思議ですね…」
ひなたが首を傾げている。
「なんかあたりだけ守られてるのかもー?なんてね!」
渚が一瞬開口器を外してしれっと喋る。
「ちょっと渚ー!そんなわけないじゃない!って外して喋ってるし。」
春佳が笑っている。
「じゃあ次は私投げるね!次こそ…!」
春佳がピンポン球を構える。
「はうあせんぱい、おいあったえうねー!」(春佳先輩、惜しかったですねー!)
当たりに入りそうだったところで1のコップに入ってしまった。
テープを取り出しながら早希が言う。
「早希ちゃんのお口ってこんなに開くんだねー。いつも口小さそうだなぁって思ってたからレアかも。ふふっ。」
春佳が自分の方を見ている早希に言う。
「うー…あありいあないえくあさい…」(うー…あまり言わないでください…)
早希が恥ずかしそうにそっぽを向く。
「次は部長の番ですね、部長も5番に入れてもいいんですよ?」
ひなたが部長にピンポン球を渡す。
「さらっと道連れにしようとしないでよー!まったくもうっ!」
春佳が受け取りながら言う。
「んー、そろそろ入って欲しいんだけ…どっ!」
春佳が呟きながらピンポン球を投げる。
「いひあんですー!うちょうも変な顔になっちゃいまうね!えへへへへー。」(1番ですー!部長も変な顔になっちゃいますね!えへへへへー)
早希が口を開けたまま楽しそうに喋っている。
「早希さんつけてすぐは恥ずかしそうでしたけど…もしかしてもう慣れました…?」
ひなたが小声で呟く
「どうなんでしょう…でもあまり気にしてなさそう…ですね…」
優衣も驚いている様子だ。
「いひあいえー♪(1枚目ー♪)」
春佳の顔にテープを貼ろうとしたところで…
「さ、早希ちゃん!よだれ垂れそうになってるよー!」
春佳が慌てて静止する。
「あっ…うちょうすいあせんー!いっしゅくあさいー!あう…」(部長すみませんー!ティッシュくださいー!)
ハッと気付いて恥ずかしくなったのか外の方を向いて大人しくなる早希。
「うー…はいまうね…」(うー…貼りますね…)
さっきまで気にも留めていなかった早希が、口元を隠しながら春佳の方へ向き直す。
「早希ちゃんって感情豊かで可愛いよね…ふふっ。」
春佳がそれをみて微笑ましい気持ちになる。
「おええをーりょうほうはいまーう!おえかあ…あとおうしおっかな…(おめめを両方貼りまーす!それから…あとどうしよっかな…)」
1、2枚目は両目を垂れ目風に引っ張ってテープを貼る。
「さんあいえは…おーいちゃいまうね!」(3枚目はこーしちゃいますね!)
少し悩んだ末に右から左の頬にかけて鼻を潰すようにテープを貼る。
「なんだか…可愛らしい…ですね。」
優衣がテープを貼られた春佳を一目見て言う。
「幼い子がこうやって遊んでるところを見たことある気がします…」
ひなたもそれに続く。
「こらー!私は高校生ですー!小学生じゃないしっ!」
春佳が少し怒り気味に言う。が…
「ふふふっ!その格好で言われると、んふふっ…笑ってしまいます…!」
ひなたが笑いを堪えきれずに吹き出してしまう。
「部長…ツインテールでランドセルと黄色い帽子かぶって言うと…すごく面白いです…」
優衣も口元を抑えて笑っている顔を隠しながら言う。
「んもうっ!これ結構恥ずかしいんだからさー…!次行くよ次ー!」
恥ずかしさをごまかすようにゲームを進める春佳。
「ねーこれ誰も入らないんじゃないのー?おえひょっとつかえてきたかおー。(これちょっと疲れてきたかもー。)
渚が開口器を外したりつけたりしながら言う。
「そうねぇ…もうちょっとやってみよー!誰か入れたら終わりにしよっか!」
少し諦め気味に春佳が返事する。
「おひかったけおほんとはいらないんあねー!おっとかんたんかとおもっえあひた…」(惜しかったけどほんと入らないんだねー!もっと簡単かと思ってました…)
早希も頑張って喋ろうとしているがまるで言葉になっていない。
「やーなげうよー!えいっ。」(じゃーなげるよー!)
渚がスッとピンポン球を投げる。
「わざとなのか狙ってるのかわからないわね…」
春佳がピンポン球の行方を眺めながら呟く。
「えっ…もしかして僕すごい下手?全然入らないんだけど…」
罰は軽く済んでるのだが、コップにかすりもしないのを見て渚が少し拗ね気味に言う。
「ま、まぁそう言うこともあるよね…?とりあえず、テープ1枚貼るね?」
反応に困りながらテープを準備する春佳。
「右目だけ引っ張られてるから左目も引っ張ってあげまーす!これで狐さんになりましたっ!」
春佳が右目と同じになるように左目を引っ張ってテープを貼る。
「かおがあいこいひっあられてうのきになうー。」(顔があちこち引っ張られてるの気になるー。)
渚が顔のあちこちを触っている。
「なぎあっえあたあのなかはこういうかおしえそう…」(渚って頭の中はこういう顔してそう…)
早希がぼそっと呟く。
「うー?あんあってー?」(んー?なんだってー?)
渚が何か言われたことに気づくが会話になっていない。
「じゃあ次は優衣ちゃんね!はいっ!」
春佳が優衣にピンポン球を渡す。
「そろそろあたりに入れたい…ですね…」
優衣が真ん中のコップを狙って投げる。
「あっ…」
コップにピンポン球が入ったのを見て優衣が呆然とする。
「5番…優衣さん、仲間になれましたね…!」
ひなたがどこか嬉しそうに言う。
「もうそこだけは入って欲しくなかった…です…」
優衣が消え入るような声で呟く。
「今回、唯ちゃんの罰ゲームすごいもんね…髪型すごい変わっちゃってるし…」
春佳が少し言いづらそうにしている。
「そういう日もありますよね…一緒に自己紹介がんばりましょう…?」
スプレーでパリパリになった優衣の髪を撫でながらひなたが言う。
「すごく嫌…です。けどやるしかない…ですよね…」
優衣が静かに頷いて返事をする。
「はーい!ういはひなたせんあいのばんでーす!」(次はひなた先輩の番でーす!)
早希がひなたにピンポン球を渡す。
「ありがとうございます!そろそろ決めたいですね…!えいっ…!」
「へ…?おいかいえ…!?」(もしかして…!?)
早希が声を上げる。
「早希ちゃんよだれよだれー!垂れそう!」
慌てて春佳がティッシュを持ってくる。
「うー…ういあせん…あたいはいいあしたお!」(うー…すみません…あたり入りましたよ!!)
よだれを拭きながら興奮気味に言う。
「やっと入りました…!やりましたー!」
ひなたがガッツポーズを決める。
「こんなに入らないと思わなかったよね…みんなお疲れ様ー!!」
春佳が少し疲れたように息を吐く。
「ひなたすごーい!実はみんなが狙うのへただっただけだったりしてー。」
渚は狙い通りに行かなかったのを気にしている様子。
「では私が入れたので自己紹介撮影は…」
ひなたがそこまで言いかけたところで優衣からの鋭い視線に気づく。
「す、すみません…なんでもないです…」
逃げるように片付けを始めるひなた。
「ひなた先輩だけ無しはずるいです…」
優衣がひなたの制服の袖口を引っ張って言う。
「じゃあ一旦片付けて2人の動画撮ろっかー!ふふふ、楽しみ楽しみっ♪」
春佳が全員に指示する。
読んでいただきありがとうございましたー!!
ぱっつん前髪の子の髪型を好きなように弄れるって結構くるものがありますよね…!
される側は恥ずかしくてしょうがないですが…w
あと、開口器着けて喋ってるのを見てるだけでわたしは結構ドキドキしてしまいます///
わぁ…すっごい見えてる…///っていう感じになりますね!w
次はおまけ編で今回決まった撮影のお話を書いていきたいと思います!
あまり期間たたないうちに書きたいです…(願望)




