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灰色の世界  作者: ken
第三章
42/124

第四十一話 =変わる世界 変わらないモノ=

第四十一話です。よろしくお願いします。

「ねぇ、優ちゃん先生。辻上君から聞いたけど、知り合いの人に会いに行ってたんだよね?」


 一夜明けた朝。朝食を済ませた後に見慣れない街を歩きつつ、芽衣は優次郎に問うた。


「んー? まぁね! ちょっと話したくらいだったけど、変わってないみたいで嬉しかったなぁ」


「そっか! 良かったね!」


 うん! と優次郎はにこやかに返事をする。和也は会話に入ることなく、流れる景色に身を委ねていた。

 左方に海。右方に森。

 過去には見慣れていた、実家からも良く見えていた風景だったというのに、少し離れただけでこうも新鮮に映るものかと感じながら。

 そして瞳は、二人の会話をBGMにしながら物思いにふけっていた。


『辻上君が言ってたんだけど、優ちゃん先生、なんか知り合いの人に会いに行ったらしいよ』


 昨夜、入湯を終え部屋に戻れば、芽衣がそんな事を口にした。

 優次郎の知り合い。その言葉が瞳には引っかかっていた。自分で言うのも気恥ずかしいが、瞳は昔、姉から優次郎を紹介されてからというもの、彼にベッタリくっついていた。姉が優次郎と遊びに行くと言えば、自分も行くと駄々をこねたものだ。

 そんな事をしていれば、自然と優次郎の知り合いとも顔を合わせる機会が増えていった。玲央や義信、椎名もその内の一人だ。彼や姉に負けず劣らず、個性的な知り合いばかりだと、子供心に感じた記憶がある。

 ならば、今回優次郎が会いにいった知り合いとは誰なのだろうか?

 自分が知っている相手なのだろうか?


 彼は友人が多い。正確に言えば、かった(・・・)

 彼が『狂人』と成った時、その多くは彼の元を離れ、中には優次郎の手によって葬られた者もいたから。


 今の水瀬優次郎の知り合いと言えば誰か。数えるのは簡単だ。

 自分たち生徒、叶たち古なじみの講師や職員、学生時代の親友―――――そして、雪菜もそうだ。

 だが、雪菜や親友は此処にいるわけがない。これは言い切る事が出来る。

 それに彼は言った。『知り合いだ』と。

 だとすれば、昨日彼が会いに行ったのは……。


「あっ」


 一つの答えを導き出した瞳の耳に、一つ文字が入って来る。我に返り三人の方へ向き直れば、皆一様に一点を見つめていた。

 つられてそちらに目をやれば、そこにあったのは鳥居。そしてその奥には、屋台がこれでもかと並べられている。


「随分でかい神社だな。名所なのかね」


「んーと、ちょっと待ってね」


 優次郎と和也の言葉を聞き、芽衣はガイドマップを取り出した。他の三人も、芽衣の手元にあるそれを覗き込む。


「あ、あった! えーっと、観光名所って程でも無いけど、毎日地元の人が誰かしらお参りに来てるんだって!」


「ふーん、建てられたのは……約二千年前? だいぶ古いね」


 どうやら目の前に佇む神の屋敷は、今から二千年もの昔から存在していたらしい。想像すら及ばない年月を経て、今目の前にあるのだと感じれば、何となく不思議な感覚に襲われる。


やしろは何度か焼失しているみたいだけど、その度に地元の方々が建て直して来たようね」


「へぇー! 大切にされてるんだね!」


「まぁ神社ってのは大体そうだよ。自然があれば、神様だって当然いるさ! 昔から日本じゃ、今ボク達が住んでる場所も、元々神様の土地だって考え方をして来たからね」


 優次郎が会話の補足をするが、和也や芽衣はピンと来ていない様で首をひねっていた。瞳ですら、いぶかしげに目を細めている。

 無理も無いかと、一人思う。魔術の時代になり、人間が自然に対して抱いていた畏怖の念も薄れてしまった。自然的現象を、魔術で疑似的に再現できるようになったからだ。

 そんな時代にどっぷり浸かっているのだから、神様だ何だという曖昧な存在を信じきれないのだろう。


「……せっかくだし、ちょっと寄ってみる? なんか屋台も出てるし、お祭りでもやるのかもしれないよ?」


 優次郎の言葉に食いついたのは、芽衣だった。


「お祭り!? 本当にやってるなら行こうよ! てか行く! 決定!」


「出たよ……それも会長権限とか言うわけ?」


「何さ! 辻上君だって本当は行きたいんでしょ!?」


 またもめそうになっている二人を察し、瞳は頭を抱える。


「全くもう……芽衣、昨日言ったでしょう?」


「うっ、そうだけど…もぉー!」


 腑に落ちない芽衣だったが、瞳まで和也側についてしまえば反論する事も憚られ、渋々と言った様子で鳥居へ向けて歩き出す。

 和也は「本当にもう……」と頭を掻きながらその後をついていった。その声は芽衣に届いていた様で、キッと振り返り何やら言い返していた。

 これはもう諦めよう。

 瞳はそう決心し、ブツブツと言いながら鳥居をくぐる二人の数歩後ろを歩き、少し遅れて鳥居をくぐった。うっすら見える社への道は、左右共に木々で囲まれ、町とは違う雰囲気を醸し出している。思えば、瞳がこういった場所に足を踏み入れたのは初めての事だ。自分たちが住んでいる町にも、神社はある。だが、立ち寄った事は無かったな、と一人そんな事を思っていれば。


「……先生?」


 優次郎が付いて来ていない事に気が付き、ゆっくりと後ろを振り向いた。そこには確かに彼がいたが、何故か鳥居をくぐる寸前で立ち止まっている。その表情に笑みは無く、神妙な面持ちで社の方へと目を向けていた。

 何をしているのかと首を傾げていると、優次郎の身体が動く。手を臍の前に重ね、頭を下げたのだ。

 瞳は呆気にとられた様子でそれを眺めていたが、やがて優次郎の身体は起き上がり、何事も無かったかの様にこちらへ向かってきた。

 

「? どしたの?」


 じっとこちらを見つめる視線に気づいたのか、優次郎が瞳に問うた。その声が瞳を現実に引き戻す。


「あ、いえ……何をしていたのですか?」


「ん? あぁ、あれ? あれは神様への挨拶だよ!」


 ニコリと笑う優次郎。


「挨拶……ですか?」


「うん! 神社は神様のおうちだからね。瞳ちゃんも他人の家にお邪魔する時は挨拶するでしょ? それと同じだよ。神社だけじゃなくて、お寺の山門をくぐる時もああやって挨拶するんだよ」


「そうなんですか」


 今まで自分と縁がなかったから知らなかったな、と瞳は他人事の様に感じていた。


「昔の人は、お正月とか秋の収穫の時期とか、何かの節目には結構みんな参拝に行って、神様や仏様に奉告ほうこくしてたんだよ?」


「へぇ……私達くらいの人間は、お祭りでもない限りいきませんから知りませんでした」


 一瞬、本当に一瞬。優次郎の表情が変わったような気がした。

 だがすぐに、いつもの笑顔に戻る。


「まぁ、最近は神社仏閣に参拝するなんて風習無くなってるから無理もないかな! ボクが学生だった頃は、そういう作法を教える講義もギリギリ残ってたんだけど……はは、これも時代かな」


「そうですね……あの、先生」


「ん? 何かな?」


 歩を進めながら、瞳は優次郎をしっかり見据える。

 そして、問う。


「先生が会いに行った知り合いって、もしかして……取締委員会の方、ですか?」


 優次郎の表情から、笑顔が消える。

 これは、彼の癖だ。完璧なまでの無表情が意味するものは、瞳にもわかっている。だが、引かない。


「先生の知り合いなんて、となっては(・・・・・)数えるほどしかいませんよね。それこそ科学都市にいる方を除けば、私達魔術学院に関係する人だけの筈です。でも、先生が『知り合い』という言い方をしたと言う事は、学校関係者じゃない。だとすれば後は―――――」


「悪いけど、その質問には答えられないかな」


 優次郎は、意地悪く笑った。しばし見とれていると、彼が言葉をつなぐ。


「叶さんから頼まれてるんだ。キミ達を護って欲しいって」


「姉さんが……?」


 思わず耳を疑った。

 あの姉が。周囲に気を遣いすぎる姉が。誰かを頼ったというのだから。


「うん! どんな心境の変化があったのかは分からないけどね。でも、ボクも頼まれた以上、キミ達生徒を危険に晒す事は出来ないし、言えない事も出てくるよ。今回は『前回の件』とは違って、瞳ちゃんや芽衣ちゃん、和也君を巻き込みたくもないしね。

 だから、これ以上詮索しないでもらえたら嬉しいな! ボクだけじゃなくて、叶さんの為にも」


「……分かりました」


 すんなりとも引き下がった所を見ると、やっぱりまだ叶の事が大好きなんだなと、優次郎はどこか嬉しく感じた。

 そんな会話をしていれば、目的の場所には到着した様だ。


「うわぁ……おっきい!」


 芽衣は巨大な社を見上げ、感動した様に声を上げる。目がキラキラと輝いており、どうやら彼女も神社に来たのは初めてなのだろう。


「見たところ木で出来てるみたい。凄いわね、私もこんな大きい木造建築は初めて見たわ」


「しかもこれ、釘とか一切使ってないんだよね」


「え、そうなの!?」


 和也からそんな事を聞けば、芽衣が食いついた。


「昔ながらの『木組み』って手法だよ。昔は釘みたいな金物は高価だったから、大工さんは試行錯誤を重ねてこう言う方法を生み出したんだってさ」


「凄いなぁ……ねぇ! せっかくだからお参りしていこうよ!」


「いいんじゃない? お邪魔しちゃったわけだし、挨拶がてらお参りしてきなよ!」


「でも、お参りの仕方なんて知ってるの?」


 瞳に問われ、芽衣の眼が泳ぐ。神社に来たのが初めてなのだから仕方ないと言えばそれまでだが、確かに彼女は参拝の作法など知らなかった。

 その横で、和也がため息をつく。


「魔術学院の生徒会長様ともあろう御方が情けないこったな」


「だ、だって仕方ないじゃん! 神社なんて話聞いた事あるくらいで、実際来たのは初めてなんだもん! そういう辻上君はどうなのさ!」


「知らなかったら、こんな事言わないでしょ。俺が教えてあげるから、さっさと行くよ」


 和也が言えば、芽衣が目を丸くした。瞳も思いは同じな様で、和也へと視線を向ける。 


「意外ね。建築方法を知っていた事もそうだけれど、辻上君はよくお参りに行くのかしら?」


「まぁ、昔の話だけどね。実家うちの近くに神社があって、よく婆ちゃんとお参りに行ってたから。建築方法なんかも、その時に婆ちゃんに教えてもらったってだけだよ」


 恥ずかしかったのか、目を逸らす和也。そんな彼をしばし見つめた後で、優次郎が口を開く。


「なら、二人とも和也君に教わってきなよ!」


「? 優ちゃん先生は行かないの?」


「うん、ボクはここで待ってるよ! 神様だって、ボクみたいな狂人にんげんに参拝されても嬉しくもなんともないだろうしね! だから行ってきな!」


 瞳は思わず、悲しげに目を伏せる。

 だが、すぐに表情を戻し二人に声をかけた。


「ほら、行くなら早く行きましょう? 辻上君、お願い」


「はいよ」


 三人が社へ向けて歩いていく背中を、優次郎は笑顔で見送った。

 そして、その笑顔はやがて何とも言えない、独特のものへと変化していく。


「神様、かぁ……」


 神。

 それは魔術なんてものを人間が扱いだす前、更に言えば科学の時代すら最近に思わせる程の、もしかすれば人間という種族すらいなかった様な太古の昔から存在していたモノだ。

 時代は変わり、信じるモノも変わり、生活も変わり、常識も変わった。

 だが、彼らは変わらず『そこ』にいる。その場所でずっと、時代の変化を見守り続けている。


 ならば、と。優次郎は一人想う。

 彼らは。神は。今の時代をどう見ているのだろうか。


 この土地の神も、二千年も昔からこの土地にいるのだ。見たくないものだって見てきただろう。そして変化を続けて幾星霜を数える今、魔術という『力』が蔓延する時代になった。

 決して操る事も予測する事も出来ていなかった大自然の脅威を、疑似的に再現できる時代に、だ。

 その時代は、神の眼にどう映るのだろう。

 答えが返って来るはずがないが、そんな事を思ってしまった。

 そんな時だ。優次郎の思考が遮断されたのは。

 優次郎の表情が更に変化する。『何か』が自分へと向けられている。そんな感覚をひしひしと感じながら。

 気が付けば、彼はった(・・)。まるで、これから起こる事を直感し、それを愉しみにしている様に。

 

「…………はは」


 それは何に対する嗤いなのか。答えが出るのは、もう少し先になりそうだ。


「優ちゃんせんせーい‼」


 遠くから呼ぶ声を聞き、優次郎の感情は現実へと帰還した。そちらに目をやれば、笑顔で駆け寄って来る芽衣の姿が映る。その後ろには、ゆっくりと歩いてくる和也と瞳の姿もあった。


「どしたの? そんな嬉しそうに」


「今そこの張り紙みたんだけどさ! さっき言ってたお祭り、ちょうど今夜からやるみたいなんだ!」


「へぇー! たまたまとはいえ、良い時に来たもんだね!」


 ニコニコと笑う芽衣を見れば、つられて優次郎も笑った。


「でしょでしょ!? だからさ! 今晩皆で来ようって二人と話してたの!」


「え? 俺行くって言ってないんだけど」


「えー!? 辻上君なに言ってんのさ! お祭りだよ!? 明日の夜は帰っちゃってるし、もう行けるの今日しかないんだよ!?」


「それ俺いる? 俺、夜は用事あるし」


「……またまた一応聞いておくけど……」


「ゲーム。今日からイベントあんの」


「でしょうねぇ‼‼」


 芽衣は思わず叫んだ。


「なぁんで君はいつもそうかなぁ‼ ゲームは帰ってからでも出来るけど、お祭りは今日だけなんだよ!?」


「今回のイベントの上位報酬、俺にとっちゃ喉から手が出る程欲しいもんなんだよね。ゲームってのは一日の遅れ取り返すのに三日はかかるし」


「でも、今日からって事はしばらくやってるんでしょ?」


「二週間」


「そんなにあるならいいじゃん!」


「会長、アンタはゲーマーを甘く見過ぎだよ。ヤツらゲームに命かけてる。なんなら人生も。そんなのとやりあうには、一日の遅れも命取りだよ」


「もっと他にやること無いの? その人たち……」


 思わず瞳は突っ込むが、和也は気にせず続ける。ニヤニヤと意地悪く笑いながら。


「それとも何? 会長、俺と祭に行きたいわけ?」


「なぁっ!? そんなわけ……」


 言いかけて、芽衣は言葉を飲み込み顔を伏せる。昨日、瞳に言われた言葉が反芻される。


   ――もう少し素直に出来ないの?――


 その言葉が、芽衣の言葉を引き留めたのだ。

 急に言葉を止めた芽衣を、和也もいぶかしげに見つめる。


「――――ーうだよ」


「え?」


 芽衣の言葉が聞き取れず、和也は首を傾げた。

 同時に、芽衣は伏せていた顔を勢いよく上げた。真っ赤に染まったその顔を。


「そうだよ! 辻上君とお祭りに行きたいって言ってるんだよ! せっかく一緒に旅行来てるのに、なんでそんな事言うのさ! お話する様になって、生意気だなって思って、気に食わないって腹が立って、それでも何か楽しくてさ! だから、もっと辻上君と仲良くなってみたいと思ってるから誘ったんだよ! 分かってよ‼ バカァ‼‼」


 芽衣から放たれた素直な言葉に、和也は目をむいた。瞳は微笑み、優次郎はニコリと笑う。芽衣は荒く息をしながら、未だ熱のひかない表情で彼を睨みつけている。

 何の迫力のない怒りをしばし受け止めた後、和也は再度ため息を漏らす。参った、とでも言うように。


「まぁ、会長に奢るって約束もまだだったし、ちょうど良いか。出店のもんなら、土産屋で買うより安く着きそうだし」


 ぶっきらぼうな物言いに、芽衣は彼を凝視する。

 それが芽衣の誘いを承諾した事を意味している事は、三人にも理解できた。


「……イベント、上位に入れなかったら会長のせいだからね」


「……うん!」


 彼らしい承諾の言葉に、芽衣はしばし目を丸くした後で返答し、そして笑顔を咲かせた。

 全く捻くれた性格だ。親の顔が見てみたい等と呆れながら、瞳もより一層笑顔を深める。そしてそれは、優次郎も同じだった。


「優ちゃん先生! 先生も行くよね?」


「ん?」


 次は、と言うように問う芽衣に。優次郎は疑問符のみ返した。

 しばし考え込んだ後、どこか(・・・)に視線をちらりと移し、答える。

 そしてそれを見れば、思わず瞳は目を見開く。


「悪いけど、今夜ちょっと野暮用があるんだよね。だから、それが終わってから合流するよ」


 そう言って嗤う優次郎の表情に、自分たちの知らない所で何か起こっている事を確信した。

今回もありがとうございました!

正直、難産でした……ああでもないこうでもないと一人うねりながら何とか完成させる事が出来ました。でも、その分個人的には満足いくものになったかなと!


そんな感じの四十一話です!

今回は神様の話。思想体系とかの話なので、あんまり時間は進んでませんね(汗)。

そして何やら起こりそうな予感……今後どうなっていくのか、どうぞお楽しみください!


では今回はこの辺で。

また次回もよろしくお願いします!

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