町で休憩中…隊長編
遅くなったっす!
作品が迷走中。……いつもか。
ギルドに行くと、ミランダさんに呼び止められた。
クリスをおちょくりがてら町内の簡単な依頼を見に来たので問題はない。
「どうかしましたか?隊長さんがカツラを頼むので依頼とか?」
「それなら、とっくに出してるけどA級だから、やれる人がいないわ」
……出してたんだ。……へぇ~。
「A級って、何取ってくんですか!」
「知りたい?」
「……止めときます」
聞いたらフラグが立つから止めときましょう。フラグ管理は大事です。
「それで用は何でしょう?」
「あの人がお弁当忘れたから、持って行ってほしいんだけど……いいかしら?」
「いいですよ。どうせ暇ですから」
「それじゃ、これお願いね」
……弁当舐めてました。これ10人分くらいあるよね? バカでかい弁当箱(もはや盾)を抱えて、詰め所に行こうとする。
「あっ、確か今日は鍛冶屋に行ってるからそっちに持って行って」
鍛冶屋ですか。行った事が無かったな。金属アレルギーなもんで……見に行く位はした方がいいよな。
場所をミランダさんに教えて貰い、弁当を背負って行ってみた。
ギルドから町の南側の路地を歩いているといつの間にか金属を打つ音が所々から聞こえてきた。
当たりを見回すとミランダさんが言っていたの同じ金槌を看板に書いてある『鍛冶屋オレ・フェン』があった。
「スイマセ~ン。パゲ隊長さんこっちに来てませんか?」
「誰だ?」
中から出てきたのは、子供?にちょび髭を付けた奴が出てきた。
「ここに隊長さんが来てると思うんですが?僕、分かるかな?」
目線を合わせるためにしゃがんで話しかけると、
「誰が、僕だ?」
……子供とは思えない眼光です。
「儂はこの鍛冶屋の主、クダ・ケンだ。ガキじゃねえんだぞ!」
……鍛冶屋の?
「坊ちゃん?」
目の前が鉄の塊が落ちてきた。その後に地響きが起き、足元の地面にヒビが入っている!
どっから出したんだ!そのハンマー!テメーが隠れるくらいあるじゃねーか!
逆らうとプチっと潰されかねない!
「すみませんでした!」 素早く土下座すると、許しをこう。
プライド?元の世界でも食えたもんじゃなかったね。
「許してやる。で?パゲ隊長って?」
「ミランダさんの旦那」
「……アイツか。奥で鎚振ってるぞ」
自分と同じ大きさのハンマーを担ぐと、
「ついて来い」
そう言って奥へ入っていった。
熱気に肌がチリチリと焼ける中、隊長が炉の中を睨んでいた。
話しかけ辛いピリピリとした空気を出している。
おもむろに、炉の中に突っ込んである鉄の棒を引き出すと、真っ赤になった金属の塊を鎚で打ちつけて延ばしていく。打ちつける鎚の音と飛び散る火花を見ながら、
「ホントに隊長?双子の兄弟とかいないよね」
クダ・ケンに聞いた。
「儂の弟子はアイツ1人だけだ。他は取っとらん」
後で聞いたが、クダ・ケンさんは有名な鍛冶屋で弟子もほとんど取らない。て言うかぶっちゃけ隊長さんだけらしい。
「それなのに、何で兵士してんの?」
「5年前、剣を納品したんだ。何でも討伐が兵士に回って来たんだと。それで惨敗してきてな。剣もボロボロになってた」
そんなモンスターもいるんですね。
「兵士の回復をまって、討伐をしに行く時にアイツもついて行ってな。……倒しちゃったんだわ」
……昔っからお強いんですのね。
「その後、鍛冶屋兼兵士として働いてる。部下の剣なんかの修理もするからな」
見た感じ面倒見もいいから、いつの間にか隊長までなったんだろうが……。
「ん?こんな所で何してんだ?」
隊長さんがこっちに気がついた。
「隊長の弁当箱を届けに来たんだ」
「そいつは済まんな。ちょっと待ってろ」
隊長は隅に置いてある花を手にすると、バラバラにして今まで打っていた剣にふりかけた。「何してんの?その花って……」
「知らんのか?この花はこうすると熱を吸い取ってくれんだよ」
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アツフラワー:火山地帯に生える花。熱を吸収し成長する。火に落とすと火が消える。
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天然の消火器?さすが異世界。
千切ってバラバラにすると熱を吸うのか……あれ?生えてきてない?
剣の上に何本ものアツフラワーが生えるとそれを剣から抜き取り隅に生ける。
「どうです?師匠」
「詰め所でサボってた割には、まあまあだな。腕も落ちとらんしな」
「ありがとうございます」
頭を下げる隊長。珍しいもの見たわ。
「よし、飯でも食うか」
クダ・ケンの合図で飯となった。
「師匠の分もありますよ」
「ミランダに礼を言っといてくれ」
「顔出せばいいじゃないですか。親子なのに」
「クダ・ケンさんがミランダさん産んだの!?」
「男に子供が産めるか!!親友の子供だ」
流行り病で両親を無くして、クダ・ケンさんが引き取って育てたそうだ。チビのくせに何か偉い。
「そんなミランダ目当てに来ていたボンクラ共を鍛冶屋の仕事でこき使ってる間に、コイツが口説き落としたわけよ」
「隊長さん、悪魔ですか」
「ちげーよ!アイツが惚れてきたんだよ!それなのに夜道で何度襲われたか……」
男の嫉妬は岩をも砕く。これ格言。
「すべて、返り討ちにしたがな」
……やっぱり悪魔や。
そんな事で1日が過ぎていった。アツフラワー?貰ったに決まってんだろ!




