棒について。
何かミヂカイです。
ダルダルの森は町から北側にある森で、猟師の狩り場でもある。
時々、ウルフが繁殖して獲物が取れなくなるので定期的に依頼があるそうだ。
ちょうど町を出る時に一緒になった猟師から話を聞いた。
彼女はこれから1週間ばかり山に籠もり、獲物を狩ってくるらしい。
女性でしたよ。ゴツかったけど!
ウルフが良く出る場所も聞いといたんで。情報収集もバッチリっす!
森に入って2時間。いくつかの獣道が重なって出来た割とでかい道にウルフとおぼしき足跡があった。……これが猪だったら、どうしょう。
ここに来るまでに、集めた種を飲み込んでストックする。
これで、《棒》の力を試せる。
「《茨の棒》」
目標を近くに生えた木に定めると棒を勢いよく振る。
茨の蔓が棒から伸びて、木に巻き付く。
まあ、棒を振らなくても出るけどね。
ノリだよ。ノリ!
棒は俺の持っている種(植物)の特性を流し込む魔力によって発現させる事が出来るようだ。
そんで、さっきの茨がこれ。
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カラーメ草:茨の植物、誤って入った動物を動けなくして養分にしてしまう。良くしなるので鞭の材料になる。
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調べてみたら、刺さった棘からも栄養(体液)を吸えるみたい。怖いわ~。
しかし、これなら、ウルフに勝つル!何匹でもかかってこい!
え~。現在、樹の上にいます。下にはウルフが数十匹。 ……いきなり5匹とエンカウントして、やべ~なと思って逃げ出したら、さらに増えました!
今、下で唸ってます。
何匹かは飛び上がっていますが、届かないので助かってます。
ウルフさん、早くどっか行かないかな~。
……一晩、樹の上で過ごしたアポ・ロンです。
さらに下はすごい事になってます。
どこにこんだけのウルフいた!?下を埋め尽くすほどいんだけど!
俺の体からウルフを呼ぶフェロモンでも出てんの?
クンクン。臭わないよね?脇の匂い嗅ぐオバハン出てきたら『グッド!』て言うレベルで大丈夫だよね?
これじゃ、降りた所をおいしくいただかれちゃうだろうし。誰か助けに来ないかな~。
二晩、樹の上で過ごしたアポ・ロンです。
お前らいい加減しろ!
俺にかまわずに他の獲物を捕れよ!
足元で一晩中吠えんな!やっっかましいわ!
吠えられるは、腹は減るわで、イライラしとんねん!
棒を下に伸ばしても届かん。あかん。詰んだわ。
そう思った時、棒から茨が伸びてウルフに絡みつき持ち上げる。
暴れるウルフがだんだんと動かなくなり、最後にはグッタリしてます。……心なしか空腹感が減った?
茨を操作してウルフをゲット!尻尾を切って後は下に投げ捨てます。
3匹ほど同じ様にウルフを引き上げ尻尾を切った頃には腹減りは消えていた。 カラーメ草の栄養吸収が棒を介して俺にも影響してるみたいだ。奇っ怪人て便利やね。
そのまま、勢いに任せて、茨で引き上げ、振り回し下に叩きつけたりしてたらウルフがいなくなった。
尻尾も集まった事だし、帰るか。
「……生きてたんだ」
顔見たとたんクリスにそう言われ泣きそうになったのは秘密な。
一週間分の宿代になったしゆっくりしよう。




