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異世界定番?

ゲームが続くと思っただろう?

 ログインすると、そこは森の中でした。

「あれ?町は?ここ何処?」

 鬱陶しい程の緑。木漏れ日があるから暗くはないか。

「だれか~!ヘルプ・ミ~!」



《シ~~~~ン》



 静寂や岩にしみ入る蝉の声。蝉の声もして無いっちゅうねん!

 すいません。誰かの俳句のぱくりっす。

「マジで誰もいないの~」

 マジ泣きしていいですか?ゲーム内だから涙は出ないけど、……あれ?手が濡れてる?

 ここまでリアルだったっけ?このゲーム?

「アップデートして、ここまでリアルに近づいたのか……」

 ……そんな訳ないか。

「きっと、夢だな。夢。そうじゃなきゃ、デカい樹の下に子供がいる訳ねーもん……」

 何気ない自分のつぶやきに立ち止まり。

 ………子供いたっけ?

 ゆっくりと回りを見回すと、いましたわ!第1森人発見。

 テケテケテケ~と樹の根っ子に座っている子供に近寄っていった。

 緑の髪を延ばし放題にしているのか、半分ほど顔が隠れている。目の色も緑でキャラメイクの時にそろえだのだろう。

 NPCノンプレイヤーキャラクターかもしれない。どっちにしても、まずは挨拶をしっかりしないと。

「えくす、キュースミー……」

 あれ?これ挨拶じゃなかったよね?

 緑の子供が呆れたような目をしてる様な気がする。

「普通、こんにちは。じゃないかな?」

 こっ、こんなガキに言われるなんて……。

「ちょっとした、ジョークさ!アハハハ」

「それにしては、顔が引きつってない?」

「ハハハハ……」

 落ち込んでいいでしょうか?

「俺はアポ・ロン。君の名前は何かな?」

「はじめまして。私はドリアド。樹の精霊だ」

 へ~。樹の精霊ね~。やっぱりNPCか。

「そして、君を召喚した者でもある」

 へ~。召喚したのか。

「そんじゃ、ちゃっちゃっと町に戻してくれ。マーカー付けとけば此処には来れんだろ?」

 ドリアドは首を傾けて、

「戻せないけど?」

「さあ、何の森が知らんが一遍戻してくれ。悪魔を一匹始末しなけりゃならんのだ」

「話聞けよ」

「あ~~~!あ~~~!聞こえません!異世界召喚なんか小説だけで十分ですたい!」

 ドリアドが片手を上げて、下ろした。



《……ゴン!》



 脳天にクリティカルヒット!火花が出た!

「腹でも空いただろう。ここに生る果実だ。食え」

 目の前に金色のリンゴに似た果実が落ちている。よく割れなかったもんだな。

「いただいても、よろしゅうにございまするか?」

「……なんか、急に食わせたくなくなってきた」

 いただきます!ガブッと、



《ドリアドの果実を食したため、スキルを手に入れました》



……へ? 俺の驚きを無視してスキル一覧が目の前に現れた。



≠≠≠≠≠


植物鑑定

植物魔法

植物合成

植物還元

種子複製


≠≠≠≠≠



 ナニコレ?

「リンゴみたいなのにイチゴみたいな味だな~」

「そっちかよ!スキルが付いただろ!それ見ろよ!」

 ドリアドさんが怒ってはる。何で?

「それはこちらに召喚したさいの選別だ。お前なら扱えるから与えたんだからな」

「いや、それよりも帰ちとくれ」

「そして、お前にやって貰いたい事がある」

「話、聞けよ!」

「私の種を他の土地に植えてほしいのだ」

「……種?」

「今、お前が食った果実の種だ」

「……全部食っちまったが?」

「……ぜっ、全部!?」

「芯まで食ったど~!」

「何をよゐこの濱口風に言ってんだ!吐き出せ!」

 そんな事言われても、吐けないよな?

 そんな事を考えていると足に何か絡みついた。蔓?そのまま逆さ吊りに!オイ!

「さっさと吐かんか~」

 揺さぶるな!振り回すな!吐く!吐くから~!

「オエ~~ッ!」

「やっと吐いたか!」

「吐いたかじゃねえ!下ろせ!」

 ブチッて音とともに脳天から落ちた。一人パイルドライバーで地面に突き刺さる。

「扱い酷くない?」

「本当ならこの樹の上で串刺しにして鳥のエサにしてやろうと思った」 この樹って、植物鑑定が勝手に発動。



≠≠≠≠≠


ドリアドの聖樹

精霊ドリアドが宿り200年たった樹。


≠≠≠≠≠


「ドリアドって確か女性の姿で現れるんだよな……って事はロリバ――」

 俺の回りを地面から勢いよく伸びた樹の根が取り囲んでいる。いや、身動き取れないほど狭いんですけど。

「本当なら全身を貫いて、引きちぎるつもりだったが。運が良かったな」

 1本の根がお尻をツンツンしてます。止めたげて!

「今度、そんな事を口にしたら……ぶっといのをケツに突っ込む!」

 二度と言いません!

「こんな状態で頼むのも何だが、やってくれるよな?」

「やります!やらせて下さい!だから、ケツ掘らないで~!」

「それなら、この森から出してやるか……」

 その前にこの状態をどうにかして!

「それじゃ、行くぞ!」

「行くぞって、何すんだよ!」

周りの木がしなり、間に蔓で編んだネットみたいな物があるんですが?

「1名様、空の旅にご招待!」

 ネットに乗せられた。

「着地どうすんの~~!」

「大丈夫。地面は友達だ」

「それ答えなってねえ!」

「アディオス!」

「アディオスじゃねええぇぇぇっ!」

 そして俺は空に舞った。



 何とか一命は取り留めた!よく死ななかったもんだ。

 ……しかし、種を植えるね。ここはあの森から少し離れた平原みたいだけど……。

 地面を見る。

 穴を掘る。

 種を落とし、土をかける。……これで良し!



《ドスッ!》



「ギャアァァァ~~!ケツが~~!」

 ぶっといのが、刺さってます!

「何してんだ!こんガキは!この森の目と鼻の先に埋めてどうすんだ!このまま、ローリングもしてやろうか!」

 頭の中にドリアドの声が響く。

 ぢょうだんだから!



こうして、俺は旅に出ることになった。……あっ、帰れるかどうか聞くの忘れてたわ。


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