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勇者パーティの一員ですが、転生チートがまさかのマヨビームでした。……マヨビームで世界って救えますか?  作者:


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ただいま


しょんぼり眉を下げられ、慌ててエマは首を振った。


「ダメじゃないです!ダメじゃないですけど……すっごい遠いですよ」


「我の転移術なら一瞬だ」


「そうだった!!」


まさにそれで送ってもらおうとしてたんだった。


「えっ、じゃあ時々なら魔族領にも遊びに来れる?グリオンさまの送迎つきなら」


やった!と顔を輝かせるエマ。

だけどそれ以上に全身で喜びをあらわにする人物がいた。


「転移術なら僕も使える!ぜひ遊びに来て、ミレーヌちゃん!……とエマちゃんやクルトたちも」


恋する眼鏡、アストくんです。


「はい……」と控えめに頷くミレーヌ。

その可憐な頬が淡く色づいているところを見るに、脈ナシではなさそうだ。


「私たちの扱いが完全におまけ」


「そーいや、アストも使えたな。なんせ俺らそれで魔王城に拉致(ラチ)られたし」


「ああ、完全なる濡れ衣吹っ掛けられたときね」


「いきなり襲い掛かられたときなー」


「「「「その節は本当にすみませんでした」」」」


当て擦りも含んだエマとクルトの会話に四天王たちが謝罪した。


本気で怒っているわけではないので、あははと返しつつグリオンへと向き合う。


「それじゃあときどき遊びに来てくださいね。転移には座標が必要なんですよね?あとでお店の住所メモしますね」


「「「「「お店?」」」」」


「あっ、うちお店やってるんで。四天王のみなさんもよかったら食べに来てくださいね。パパの料理は絶品です!」


「マジうまいよな!エマの料理もうめーけど。オムライスなんてケチャップなかったのにトマトピューレから手作りしてくれたし」


大好きなパパを褒められ、エマもご機嫌だ。


調理法やレシピは異世界の知識を持つエマの方が豊富だが、料理人としてのこだわりは多分パパの方が上。

エマも料理は好きだが、手を抜けるとこは抜きたい派です。


「それで職業(ジョブ)が“看板娘”なワケね」


「そーですよ。なんだと思ってたんですか?」


「さぁ?ってか、基本的にアンタ意味がわかんないだもの」


「ひどっ!バルバトスさん私に対して辛辣(しんらつ)じゃないですか?!」


全力で抗議するも「本当のことじゃない」と軽く返された。解せぬ。


髪を指にくるくると巻き付けたバルバトスはそっぽを向きつつ続ける。


「でもまぁ……そっちもたまに来ればいいんじゃない?……調味料も欲しいし」


「ツンデレ?!」


「だ、誰がツンデレよっ!」


「ふふふ。みんなぜひ遊びに来てねぇ~。グリオンさまやアストさんだけじゃなくって私たちも嬉しいものぉ」


子狼(アイツ)らモフらせてやるから美味いもん食わせろ!」


おっとりとソアラが笑い、ラウムも二ッと牙を見せる。


「本当ですかっ。やったー」


可愛い子狼ちゃんたちをモフってOKのお言葉にミレーヌと手を取って喜び合う。

大事な眷属に触れされてくれるなんて、餌付け効果抜群だ。


「エマちゃんの料理、とっても美味しいものねぇ~。ちゃんとごはんを食べるようになって太っちゃいそうぅ~」


うふふと笑いつつ、困ったように頬に手を当てるソアラをエマはじとっと見た。


「ソアラさん、お菓子とフルーツだけの方が絶対にカロリー高いです」


ごまかすようにうふふと笑うソアラ、それからグリオンとラウム、偏食組を軽く睨みつけ「ちゃんとバランスよく食べるように!」と言い聞かすエマだった。


そして翌日。

お別れをすませ、たくさんの見送りを受けエマたちは魔王城の前に立っていた。


「ソルトは本当にいいの?」


確認するように声をかければ、グリオンの頭のうえにぺたりと乗っていたソルトが「もちろん」とでもいうようにきゅきゅー!と鳴き、エマの腕へと飛び込んだ。


もともと魔族だし、グリオンとも仲良くなったようだから残るかと思ったソルトだが、エマといっしょに来てくれるらしい。


きっとパパやお店のお客さんはビックリするだろうけど……きっとそれほど騒ぎにはならないだろう。

優しいパパや気のいい常連さんならソルトを嫌ったりしない。

ママに至っては「あら可愛い」で動じもしなさそうだ。


グリオンがなにか呪文のようなものを唱えると魔法陣が足元に浮かんだ。


「では、また」


「うん、またね」


美しい赤い瞳を見つめた次の瞬間、景色は一転していた。

目の前にあるのは先ほどまで居たのは別のお城と……「何者だ!」と槍を持った衛兵さんたち。


曲者(くせもの)……レ、レオン様?!」


「勇者様方……」


突然の侵入者に警戒態勢だった衛兵さんや駆けつけた騎士の方々がその姿を認識し慌て出す。一気に大騒ぎとなり、城内が一気に慌ただしくなった。


「エマッ、ミレーヌッ!!それにお兄さまたちも……」


ドレスをひるがえし、走ってきたのはエリザベス。その後ろには彼女の兄たちも居る。

走ってきた勢いそのままにエマたちは抱きしめられた。


「お帰りなさいっ」


その言葉に……胸に込み上げるものを感じつつ抱きしめ返した。


「ただいま」 


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