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無意識



「別に気になっただけだよ。別に人に優しくするっていいことだよ。優しい人の周りにはいい子が集まるって言うでしょ。あと……優しくしておいて損は無いし!」






と言うと、キラスはこれまで見たことがないような顔をした。まるで、怖い映画を見てしまった子供のように。その顔を見たら足が止まってしまった。____まるで時間が止まったかのように。



「どっどうされたんですか?キラスさん?」



ついつい、見たことのないキラスの表情に戸惑いが隠せず敬語を使ってしまった。いやだってこんなキラス初めて見たし。どうすればいいのか私にはわからなかった。



「優しくして損はないってその前に死んだら意味ないじゃん」



キラスは俯いて小さな声でそう言った。たぶん、キラス無意識にこの言葉を発したのであろう。キラス自身動揺している。小さくてしっかりは聞こえなかったけれど。



「大丈夫だよ。死なないようにはする。まぁ確かに死んだら意味がないけれどさ、優しくした人にはいい人っていう感情を持ってくれるでしょ。誰か一人でもそう思ってくれる人がいる。それって幸せなことじゃない?」



私は死にたくはない。キラスの言っていることも理解できる。確かにその通りだ。けど、もし死ぬことになってしまったら、誰かの心に一生残らなくても、いい人。優しい人と思ってもらえるれば上出来だ。



「......」



気まずい。お願いなんか喋ってくれ。そんな願いが届いたのか、



「......何言ってんだろ。ごめんセネア。僕も言っていることわかんない。だから、気にしないで。ごめん。行こ。」



と言い、キラスは、メリエム達がいるもとへ歩き出した。私もキラスを追いかけるように歩き出した。しかし......さっきのキラスの様子が気になってしょうがない。いつもの感じじゃない。子供のようだった。まぁ、私にはわからない。けれど......様子がおかしいのは確かだ。そっとしておこう。変に近寄っても怒らせるだけかもしれない。



「ぐへっ!!」



人とぶつかってしまった。考え事に集中しすぎて前見ていなかった。



「すみません......」



それも結構勢い強くぶつかってしまった。鼻痛い。相手には支えてもらったし......かっこよ。



「いえ、こちらこそ。セネア?大丈夫ですか。」



.......アルゼルトでした。やばい。やばい。王子とぶつかってしまった。なんでここにいるんだ?メリエム達はもっと前にいる。もしかしてこちらに駆け寄ってくれたのか?それよりも.......ぐへっなんて変な声出してしまった。普通なら胸キュンポイントだが、声のせいでそれどころじゃない。また、こんな恥ずかしいところをアルゼルトに見られてしまった。胸は別の意味で高まっていく。____

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