憧れ
「うん、本当だよ。」
と子供達を安心させるために笑いかけたその瞬間…… ____ボスのいる付近で爆発音のような大きな音が鳴り響いた…… なに?この大きな音?と思い、メリエム達がいる方に振り向いた。
「!!」
海賊を倒していた……えっ?でも何今の音?ん?キラスはおぉって言う感じで、王女二人を見ている。そんな風に、困惑している間に
「セネアさん!」
「すみません。火魔法が思ったよりも強くなってしまって……」
メリエムとファーリが戻って来た。
「……メリエム王女っ!……顔に傷が……」
切り傷であろう。さっきはなかったため、今できたものだろう。
「ああ。これですか?……軽い切り傷なので……大丈夫です。」
と笑って答える。そんなこと言える王女なんてなかなかいない。ましてや王女。顔。 小さい傷でも大きなことだ。なのに……こんな場面でも笑って答えることができるなんて……凄い王女だ。でも良かった。見た感じファーリもメリエムもライフはしっかりある。こうしてじっくり見たのはなんだかんだ初めてだが、メリエムめちゃライフあるな?ファーリの約二倍ある。と考えていると、アルゼルトが反対方向からこちらへ走って来た。
「メリエム。もう敵はいないようです。先程の指示通り、海賊は他の兵と共に捕えております。」
「アルゼルト、ありがとうございます。」
ああー。なんかアルゼルト見ないなって思っていたけれど、そういうことか。逃げようとした敵などを捕らえていたのかからか。……良かった。子供達は……
「お姉ちゃん達かっこいい!!」
「!!アッ……」
私ではなく、メリエムとファーリでした。うん。なんで自分かもって勘違いしてんだろ……。私と比べ物にならないくらいかっこいいし。メリエムなんてヒロインだし……二人……メリエムとファーリはボスを倒したんだ。そりゃあ当然だ。失敗して怖い思いをさせた私とは違う。あっという間に、メリエム達は子供達に囲まれていた。
「セネア〜何?羨ましいの?」
とキラスが問いかけてきた。揶揄う感じで。やっぱり腹立つな。
「いや。王女たち……流石だなって。私は、怖い思いをさせているんだから憧れるような存在じゃないよ。」
と小声で答えた。本音だ。だからこそ、はっきり言えるよ……
「では、路地裏から出ましょうか。」
メリエム達は子供達囲まれながら歩いて行った。私は、少し距離をとりながら後ろをついて行った。____今の私はあの輪にはいない。
____少し外れて見守るだけだ。




