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油断は禁物



「……」



最長年の子供が怯えている。そりゃあそうだ。首元にナイフがあるんだ。これは完全私のミス……私の心拍数も上がっているのが分かる。……どうしよう。



「お前も馬鹿だなぁ。俺ら海賊に従っておけば、こいつも助かるかもなんて希望持たないまま入れたし、俺もお前も面倒事で傷つかなくて良かったのにな。」



違う。それは違う。そう答えたかったが、言えなかった。私達が勝手にしていることだ。……私がこんなことミスしなかったらこんなことにはならなかった。何も言えないよ。

そう考えている間にも……ナイフが子供の首元へ近づいている……



「ぐあぁ」



「!!」



海賊のナイフにすごい威力で水が飛んでき、海賊が勢いで倒れた。この水魔法……



「すみません。遅くなりました。」



ファーリが現れ、こちらに駆け寄ってきた。ファーリ。めちゃかっこいい。救世主すぎる。……ナイスタイミング。



「ありがとうございます。……すみません。子供達、無事に送ると言ってしまったのに迷惑かけてしまって……」



私はファーリにお礼と、謝罪をした。今完全に、油断していた。私の悪いところが出ている。完全ミス。あってはならないミスだった。



「いいえ。一人でここまで誘導するのも大変でしたよね。気が付かず、すみません。ですが、ここからは一人じゃありませんよ。大丈夫です。」 



ほんっとにかっこいい。励まし能力、人の心配を和らげる、人の気持ちを考えるなんて……やばっ本当に15歳ですか?私より年上な気がする……前世も合わせたら……ね。でもったしか、今の私も15歳だし。



「すっげ〜この王女。水魔法か。魔法の威力……流石!エルフの血を引く一族。」



など、呑気なことを言っている。まぁ。私も言えないが……



「では、行きますね。私、前の方歩きますので、後ろお願いします。」



敵は少なくなってきた。まぁ、今回はいつもより小さかったし。あともう少し……路地裏から出られるな。



「あっ……」



あれっ……路地裏出口付近にいる奴ボスっぽいなぁ。っていうかボスだ。多分原作もそういう流れ。でも……ここから他の場所に移動するのもな……敵もいるし。



「あれっ?」



ふと呟く。さっきメリエムが、ボスの元へ走って行って、私に指示を出した。ということはボスはメリエムが対応していたはずだ。なのにボスだけがここにいる。確かに彼は傷を負っているが……メリエムが足止めしているはずでは?メリエムは?……この最悪の展開が理解できた、今。呼吸が止まっているように感じた。声も何も聞こえない。私は生きている心地がしなかった。


   ____最悪な予感だけが確かにそこにあった。





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