物事は慎重に。
「成長祝いってことで、その鎖取ってあげようか」
という、提案をしてきた。取るってどうやって?キラスがやるから、取るという保証はあるが……寒気がした。
「……お願いします。」
そう小声で答えると、キラスは右手にナイフを出現させた。そしてナイフを鎖に当てて……切った。ん?……鎖を……ナイフで……切った?切った?!
「oh……」
何考えているんだ?こいつ。そんな何もなかったような清々しい顔しやがって。……こいつも顔が良いから凄いサッっとスマートになにかしたみたいな雰囲気持っているけれど、ゴリラ以上のことしているぞ!?それも、一人分ではなく全員分である。
「えっなんで??お姉さん動いていなかったのに鎖が?……」
と、最年少であろう女の子が寄ってきた。7歳ぐらいかな?うん。可愛い。
「えーっと……」
子供達の反応は間違っていない。正しい。純粋な気持ちは大切だね。そりゃあそう。子供達にはキラスなんか見えない。……まぁ見える私でも驚いているけれどね。
「……お姉さんの秘密の力だよ!。」
最年少の子はすご〜いと目をキラキラさせながら、言っている。可愛い!一応言っておく、子供は騙していない。あながち秘密の力であるし、間違っていない。キラスも怒っていないし。
「まぁ、お姉さんに、ついて行って、無事路地裏から戻ったら教えてあげる。」
と言い聞かせ、約束を取り付けることはできた。みんな、怖いっていう雰囲気が少しなくなったようだ。雰囲気大事。7歳の女の子以外は少し疑っているような目で見てくるけれど……子供の扱いって難しい。と改めて認知した。
「はーい。こっち行くよ。」
路地裏でも、いくつかのルールがある。どこから出れば良いか……道も広めで、あと、五十メートルぐらいのところが最善っていうところかな。そっちに向かって歩こう。チラチラ後ろを見ながら進み始めた。……あと少し……四十メートル付近。敵は、まだ近くにいない。
「おい。そこの女。こいつがどうなっても良いのか?」
やばいっ……と思いながら反射的に振り向くと、最後尾の最年長の男の子が人質にされていた。……後ろへの配慮が足りていなかった。多分、今。手汗などもすごいし、動揺が誤魔化せていない。攻めるか……いや万が一がある。子供にトラウマを植え付けるのは避けたい。じゃっじゃあキラスに……こいつダメだ……ニコニコしてやがる。どんな神経しているんだよ。悪魔すぎる……お願いするか?
「……」
最年長の子供が怯えている。そりゃあそうだ。首元にナイフがある。これは完全私のミス……私の心拍数も上がっているのが分かる。
……どうしよう。




