第一章第三部 『港町、カナーウ』
第一章第三部 『港町、カナーウ』
「うわぁ。凄いですね。港町、初めて来ました。」
とメリエムとファーリがはしゃいでいる。昨日の今日でこの仲の良さ、コミュ力高いな。流石です!二人とも。
「……すごっ」
街ということで、貿易や、たぶん海賊船もある。にぎわっている。ファンタジーだ。
「港町ってとてもにぎやかな町だ。だけれど、港だからねぇ」
と、キラスが意味ありでな言葉をわざわざ選んで言ってきた。
「最後まで言えばいいのに。」
「い~や言わなくても分かるでしょ。」
あーあ。キラスはそんな奴だった。少しでも仲良くなれた。と思った私が馬鹿だった。そうキラスは気分屋なのだ。
「__ネさん?セネアさん?」
「はっはいっ?」
アルゼルトが心配そうに顔を覗いてきた。聞いていなかった。気を付けないと……顔面国宝が目の前に現れるのは、心臓にワルイ。誰でもそうだ。どこ見れば良いのか分からなくなる。
「アルゼルトさん!?……どうされました?」
「あー…セネアさんは港町って来たことあるんですか?」
「多分、私は、港町は来たことないと思います。」
今の、記憶ではね。前世の港町はこうじゃないから、ノーカンで。
「俺……私もそうなんですよ。あっいえ。私の国には、海はないので。森や、川ならあるんですけど……海は近くにはないので。」
……アルゼルト俺っていう、一人称使わうか迷っているな。そんな盗賊に気を使わなくてもいいのに。
「気を使わないでもいいですよ。」
「いやっ……そうですね。では、セネア……も気を遣わないで下さい。」
「……!!はい。よろしくお願いします。…アルゼルト!」
前世に推しに、(自分の名前じゃないけれど、)名前呼ばれるのってこしょぶったいな。本当は気軽に話したいけれど、王族にため口はなぁ。
「??どうして。セネア、こいつと仲良いの?」
と、キラスが困惑しながら話しかけて来た。あー。あの時キラスいなかったな……。でもタイミング悪くない?!キラスは、隣にいるアルゼルトに声聞こえないかもしれないけど、私にはバリバリ聞こえるんだけど。答えると独り言が凄い、やばいやつになるんだって!。とキラスの腹を立てながらも歩いていると……
「アルゼルト王子、メリエム王女が呼んでいましたよ。」
と兵士が呼んできた。メリエムちゃん!!まじでナイスタイミング!
「ありがとう。今行きます。」
アルゼルトは兵士にお礼をして先頭にいる、メリエムとファーリの元へ走っていった。その際、彼を呼びに来た兵士にめちゃくちゃ鋭い目で睨まれた。私は悪くない。アルゼルトが近寄って来たんだ。私悪くない。正直、睨み返そうかなと思ったが、そんな気持ちはなんとか抑えた。そして平常心を保ちながら、兵士の背中を見送った。はっじゃーな。バーカ!バーカ!
「……で、キラスなんだっけ?」
「セネアと、真面目王子がいつ仲良くなったんだっていう話。」
「あーそうそう。昨日、キラスがさ、守護神会議?行っている間に話したの。それで仲良く?なったんだよね。」
「……ふーん。まぁ別にどうでもいいけれど、セネア。王子に変なことして死ぬのだけはやめてよ。つまんな……悲しいからね。」
「私王族とか興味ないしね。」
おい。聞こえたぞ。死んだらつまんないって。キラス、私に対して、そんな隠さないでもいいのに良い子ちゃんでいるつもりないんだから。っていうか私のことなんだと思っているんだ?キラス?……あーあ、さっきに兵士に言いたいこと言って気分良かったのに……。と一人文句を言っていると、港町の雰囲気が変わった。……裏路地?この章って何があったけ……
あっ!!と閃いた瞬間、先頭にいるメリエムが口を開いた。
「何をしているのですか?」




