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トモダチ



「あのっ!セネアさん!」



「はっ……はい。」



アルゼルトは真剣な眼差しでこちらを見た。えっ?なに?その目何言われるかわかんないし怖いんだけど……と言う恐怖に包まれながらもアルゼルトが発する言葉を待った。



「お友達というものになっていただけないでしょうか?」



……はい?オトモダチ……!!もしかしてこの世界のオトモダチは違う意味なのでは?うん。私の知っている仲良しこよしの意味ではないのは確かだ。王族とか盗賊ありえないじゃないか!それも、原作では仲良くなかったし。まぁ少しの間だけど。じゃあどういう意味だ?……復讐?



「決闘……?」



「はい?」



声に出てしまった!!……あーアルゼルトが混乱している。違う意味だった。これだと決闘を申し込みたい人になってしまう。えーっと……



「トモダチって……仲良くするっていう認識であっていますか?実は……友達というものに馴れいなくて……」



別に友達関係は悪くはなかった。もう一度言う悪くはなかった。しかし……こうでも言っておかないと、可笑しい会話が成立してしまうのだ。



「はい。その意味のつもりで言いましたが……」



「……」



まさかにその通り!!そのまんまの意味だった。読み過ぎた!!決闘?なんて言ちゃったよ。はっず。それもさっき、仲良しこよしではないのは確か。なんて決めつけてた。



「全然大丈夫です!友達ですね。これから、よろしくお願いします。」



推しを悲しませる、困らせる訳にはいかない。せっかく今、原作と違って生きている。今を楽しんでいるんだ。ってこれって完全にパラレルワールドじゃね。あー抜けてたその考え初めの方ではあったのに……あーなるほど。もしかしてだけど……この後のストーリ変わちゃう?死亡者とかも……いや考えても仕方ない。分かる訳ないじゃん。うん。まぁ原作を頼ろう。



「ありがとうございます。これからよろしくお願いしますね。」



と、笑顔で言うアルゼルトと裏腹に、焦り始めてそれどころじゃない。



「アルゼルト王子は?」



と、誰かが探す声が聞こえた。多分兵士の誰かだ。



「!ではっ俺は行きますね。」



「じゃあ、おやすみなさい?」



こういう時、何と返せばいいかわからず、王子に対して変な回答になってしまった。



「セネアさんもいい夜を。」



というかっこいいセリフを残して行ってしまった。えっ?かっこよ!これが王子?やばぁ。



「アルゼルトって仲良くなると一人称俺ってなるんだなぁ」



という。独り言は波にかき消された。






    こうして本当の第一章第二部『誰かのために』は幕を閉じた。



ここまで読んでいただきありがとうございます。

第二部はこれにて終了となります。次回から第三部です。

この作品は王道な展開とは少し違うかもしれませんが、その分キャラクターや物語をじっくり書いています。

この雰囲気が好きだと思っていただけたら幸いです。これからも何卒よろしくお願いします。




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