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対価




「……」



気まずい……何を話せばいいんだ?!いや、 話すことを求められていないのか!そうだ。そういうことにしとこう。それにしても……外、暗いのに何故こんな顔がはっきり輝いているんだ?それもイケメンだしっ!なんか、キラキラしている。眩しいなぁ……



「セネアさん。今日は本当にありがとうございました。お礼と言ってはなんですが……私が出来ることなら、なんでも言ってください。」



顔を真っ直ぐ見て言われた。えっ?なんでも!……なんでも!!……いやいや、推しにそんなことさせれない。でも……ありませんって言ったら、逆に心配させちゃう。でも、もらうのはなぁ……どうしよう……。



「あっ!!」



思いついた!これだ!!



「何か思いつきましたか?私に出来ることなら何でも……」



ん?どうしたんだ。じっと腕なんか見て……!!やばっ。時既に遅し、顔を歪ませて口を開いた。



「セネアさん!!その腕どうされたのですか?まさかっ私を庇った時にっ……すみません。女性に傷をつけるなんて……責任は取ります。」



「……いえ。これは、その前に出来たものなので気にしないで下さい。」



責任なんて、こんな私に取らなくていいし。アルゼルトは切実なんだなぁ。ほんっと出来た男すぎる!。やっぱり、これお願いしたいな。



「でもっ!決めました!アルゼルトさん。すみませんではなく、ありがとうって言ってくだされば、大丈夫ですので。次回もですよ!これが、私のお願いです。」



と言うと、アルゼルトは、ぽかーんと固まってしまった。そして、



「本当にそんなことでいいんですか?」



「……はい!お礼の言葉があるだけで、すっごい嬉しいんですよ。」



この世界に来てからは、特にお礼なんて言われない。だからこそこの言葉を大切にしたいと。



「いえっ、ふふっ。ありがとうございました。セネアさん。」



……イケメンスマイルが送られた。やばっこんなの見たら顔が赤くなるに違いない。この世界の女性はどうしているんだ。でも幼馴染がメリエムだもんなぁ。という考えは一旦置いておいた。



「アルゼルトさん。あのっ貴方は王子なのですからそんな簡単に何でもするなんて言ってはいけませんよ。もし、私が責任取ってって婚約をしようとしたらどうするんですか?」



本当に気をつけて欲しい。どこの馬の骨かも分からない女にはアルゼルトはやらんぞ。箱推しであるが、推しであるには確か。うん。やらん。



「……そうですよね。でもセネアさんは、しませんでしたね。」



「まぁ、王族とか興味ないので」



と答えた途端気付いた。アルゼルト……私をどんな奴か試しやがった。!やばぁ。さすが頭いい、王子。すっげっ。



「セネアさんは、変わった人ですね。」



と笑って答えた。そーいえば……



「昔、ある人に言われたことがあります。自分ではそう思ったことなんてなかったんですけどね。」



そう。昔……前世?男友達に言われたことがあるのだ。でも……言っとく、決して仲が悪いと言うことではない。多分。私はそう思っていた。



「いえ、別に悪い意味ではないんですよ。ただ……いえっ何でもありません。ですがいい意味であることは確かです。なので気にしないで下さい。」



「……はい。分かりました。」



まぁ、別にアルゼルトと、こうして関わることもないだろうし、別にいっか。……やばい。自分で言ってて悲しくなってくるな。でも、事実であるのは変わり無い。



「あのっ!セネアさん!」



「はっ……はい。」



アルゼルトは真剣な眼差しでこちらを見た。えっ?なに?その目何言われるかわかんないし怖いんだけど……と言う恐怖に包まれながらもアルゼルトが発する言葉を待った。



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