悪巧みをする者達の会話
所変わって。薄暗い部屋にソレは居た。
痛々しい姿をしたソレは首、両手、胴、両足が鎖で繋がれ、その白い身体からは赤い血がゆっくりと滴り落ちていき、ガラスの容器にたまっていく。
「もう治りはじめているのか……」
部屋に入るなりソレを見つめ、男がつぶやいた。
「腐っても……ですな」
一緒に入室した蛇の様な目をした青年がクスリと笑う。
男は青年をいちべつすると不満口にする。
「効率が悪い。
もっと再生力をおさえて搾り取る事はできぬのか?」
「調整が難しいのですよ。せっかくの貴重な素材が死んでしまったらもともこも無いでしょう」
青年の言葉に男は数秒黙り込むと、吐き捨てるように言う。
「だから、死なないように調整しろと言っているのだ私は!」
「これ以上の……」
「ぐだぐだ言うな!
私が言っているのだ。貴様らは私の指示に従えばいいのだ!!」
「しかし……」
「くどい!
これは命令だ。やるのだ。そして失敗は絶対に許さん!
私は戻る。いい結果を期待しているぞ?」
理不尽な暴言をわめきちらした後男は部屋を後にするのだった。
青年は男が出ていった扉を数秒間眺めると不意に邪悪な笑みを浮かべた。
「クックック。
忌まわしき天使は殺しませんよ。今、殺したら滅ぼせませんからねぇ」
青年は気付いて居なかった。
片翼を捥がれた天使の純白な翼が……
『…………っ』
ほんの少しであるが翼の付け根が黒ずんでいることに……
次は日曜日に更新できればと思います。




