イケメンすぎる冒険者、依頼内容をようやく知る⑧
「では、治療法についての相談はしてもらえるのかな?」
「治療法についての相談?」
姉よりも妹の方が言葉の意味をすぐに解したようだ。
瓜二つの双子だが、思考能力には違いがあるのかもしれない。まあ、双子も個別の人格を有しており、その能力も全く同じとは言えないのだろう。さらにいえば、一卵性と二卵性でも双生児に差異が出るとも聞く。
「もしかして、何種類かあるのですか?」
「ある。どれも今すぐ治療は完結しないが、効果には差が出る。ただし、今まで通り氷菓を食べ過ぎるなら、治療しても一過性の効果しか出ない。」
「どちらにしても継続的な治療になるということですね?」
「そうだな。それが三日に一度で済むか、一週間に一度で済むかというような治療の頻度の差となる。」
「それはあなたにしかできないこと?」
「おそらくね。ああ、そのために俺をずっと拘束するというのはやめて欲しい。」
「それは大した問題ではないわ。依頼を受けるなら、あなたは長期間に渡って私たちの近くに住むことになるのだから。」
その辺りもある程度は予想できていたのだが、そうなると彼女らが氷菓を食べ続ける限り、依頼を完遂しても離れられないということになる。
いや、それも折込積みということか。
季節が変われば、氷菓を食べ過ぎるような愚行もおさまるだろう。数ヶ月のガマンというやつだ。
「わかった。最善を尽くそう。」
その答えを聞いて、双子は少しほっとした顔をしていた。
適任者がいなくて困っていたようだ。
「では、聞かせてもらえるかしら。その治療法の詳細について。」
「温熱療法と呼ばれるものだ。俺のオーラを気脈というものを通じて君たちの体内に送り、生理的反応を励起させる。」
「それで体質が改善するのですか?」
「一過性のものだ。効果は三日前後と推定する。」
「もうひとつは?」
「先ほどの温熱療法に加えて、血流の悪い部位にマッサージを施す。これで効果は4~5日継続するはずだ。」
俺は両手の指をわきわきとさせる。
「イヤらしい動きだわ。」
姉の方が少し軽蔑するような目線で言った。
ふふん、俺に蔑みの表情は効果ないぜ。いや、むしろご褒美かもしれん。
「言っておくが、指や手のひらにもオーラをまとわせる。あくまで治療だからな。やましい気持ちは一切ない。」
「どうだか…」
ふっふ、案ずるな。
俺はロリじゃない。
「受ける受けないは自由だからな。」
俺は特に気にせずにそう返しておいた。




