告白。(2)
はっきり伝えると、訊ねておいたくせに目をめいいっぱい見開いて驚く。何その反応。まさかその返事が来るとは思わなかったんだろうか。
「…それは本当?」
「本当。昨日ね、考えてみたの。私って…ジークフリートのことを本当に友達って関係なのかなって」
ベッドに入って考えた。考えれば考えるほど分からなくなりそうだ。
と思ったけど、案外すぐ答えが出た。
ずっとルートヴィヒのことを愛しているんだと思っていた。優しいし、私のことを考えてくれている。
それに小説の中でもメルクーアは、ルートヴィヒのことが好きだった。だけど、それは義務感から来るものだったんだと思う。
実際ルートヴィヒがヒルデにかける時の声は柔らかかったし、私が見たことない程優しい笑顔を向けていた。
それに気が付きたくなくて、腐ったものに蓋をするかのようにしていた。
私はこの国王太子妃になる女。幼い頃彼が私を選んでくれた。それだけの気持ちで動いていた。彼を裏切ることだけはしてはいけないと…そんな気持ちで。
そんな中で、ジークフリートの存在は私の心の支えだった。
護るという約束を破ったことがない。どれだけありがたかったか。
屈強な男たちに襲われそうになった時、動ける人員を動かせるだけ動かして助け出してくれた。
今思えばあの時には、完全にジークフリートに落ちていたのかもしれない。
ただ私の立場を考えて見ないフリをしていて、友達だ…友達なんだと自分に言い聞かせてきた。
だけど…今のままじゃ私が幸せになれないことを十分に理解している。それをわかった上で、ジークフリートが私を幸せにするのが、僕が良いと言ってくれているのだ。
そんなことを言われて…無視することなんて出来ない。
うまく纏まらない思いを彼に全て伝えてみる。
「つまりは…」
「つまりはね、私と貴方はまだ何にもなれない関係ってことね」
だってまだ…ルートヴィヒと婚約中なんですもの。
「そっか、そうだよね」
「ルートヴィヒ殿下にドレスの色を聞かれて、ジークの瞳の素敵な黄緑色ってうっかりこぼしちゃう程には…私の心の内に、ジークが占める割合は高いと思うわ」
なんて言うと、彼は頬を染める。可愛らしい。
「でも、私と殿下は婚約中の身。素直に思いを伝えるのは良くないの。だから…ヒルデに現を抜かす彼に…一言行ってやろうと思うの」
「なんて?」
「これ以上はお互いに幸せにならないんじゃない?前にも言ったけど…私は側妃は持ちたくないわ。もし、ヒルデと関係を持ちたいなら…彼女を王妃にすると良いわって」
そうすれば、ルートヴィヒは首を縦に振ると思う。
ヒルデを庇うくらいには彼女を想ってるだろうから。
「辛くないの?」
「辛くないって言えば嘘になる。だって私…彼のことを好きだったんんですもの。だけど…見切りをつけるのも、大切かなって」
女性の方が切り替えが早いらしいし。
繰り返すようだけど、幸せにならないのならごめんだ。
好かれるように努力した結果がコレなら今更足掻いたって無駄だ。
「そうか…いつになれば良い?」
「いつかはわからない。けど、私と殿下の関係が終了したらだろ思う」
そうなれば、そうなるとで…寂しくなるんだろうか。実際に起こって見ないとわからない。
ただ胸の中でモヤがかかっているのだけは確かだ。
「でも…ジークの告白ありがたかったわ。私はまだ…はっきりと伝えないことにする」
「わかった」
彼の短い言葉で、二人の間に無言の時間が流れる。
全ての話を終えて、喉がカラカラになったから飲み物に手をつける。すると、向こうも同じタイミングで手をつける。
それにお互い固まって、見つめ合って、笑ってしまう。
そう…こう言うのが心地良い。大切にしたいって思う。
「思っていた以上に、私たちは気が合うみたい」
「そうだね。思っていた以上にね」
「ねぇジーク。貴方なら素敵な王になれると思う。私も…手伝いが出来たらって思うの」
「気持ちだけで十分だよ。メルクーアも無理しないように」
こちらこそその気持ちで十分だ。
彼の計画が無駄にならないよう、心の中で祈った。
ここまで読んでくださりありがとうございます!
毎回眠たいながら書いておりますので、誤字多いです( ´・ω・`)
でも、そんな誤字報告してくださる方に感謝しかありません!
これからもよろしくお願いします❁¨̮
ついでに…個人的なお話になりますが…
本日無事に誕生日を迎えることが出来ました!
これからも地味にコツコツと小説の執筆活動していきたいと思います!よろしくお願いいたします




