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70話

会議が始まりましたが、私がここに居るのはあまりよくないのではないのでしょうか。

先程から私にガンを飛ばされている方がいらっしゃいますし、知らないだろっと言った感じで小馬鹿にしてくる発言の方がいらっしゃいます。

おかしいですね。私これでも騎士団とか魔法士団とはうまく付き合ってきていた筈なんですが、この方達は一体誰で、何故ここに居る方たちなのでしょうか?

疑問に思っていると、隣の席に座り書記官の役割をしていたアルノー兄様が小声で誰で何故ここに居るのかを教えてくれました。

ずっとガンを飛ばされている方は、三大公爵家のドラツィファー家から代表で来られている現公爵様の次男に当たる方で、小馬鹿にする発言をされている方も三大公爵家の1つでツヴォーシルト家の当主な当たる公爵様だそうです。

アルノー兄様曰く、三大公爵家と言うのは幾つかある公爵家の中で最も古い3家であり、戦争時には戦地にて国王陛下の代理として軍に君臨される方々だそうです。本来なら当主が戦地に赴かなければいけないのですが、長い歴史の中で直系の成人男性であれば良いとなっていった歴史があるそうです。

さて、ここで残りに三大公爵家のプリヒユーバ家になりますが、今現在この戦地に赴いていません。なにか複雑な事情がありまだ到着していないらしいのですが、そんな事があるのでしょうか?

ちなみに、この会議に参加しているのは、騎士団からはクリーガ団長とルダート副団長、父様と第3騎士隊と第4騎士隊隊長そしてシャルナさんです。魔法士団からはお祖父様とヘレンさん、第3魔法士隊と第4魔法士隊隊長です。

他にはイヴォール大臣とハイルク隊長、プリースダント司祭様、後方支援部隊長、ドラツィファー公爵令息、ツヴォーシルト公爵様、書記官としてアルノー兄様そして私になります。

知っている方が多くいるのですが、アウェー感を感じています。私は医療隊の天幕に戻りたいです。


会議の内容を聞いていると、開戦時期がいつ頃になるかや異形なモノへの対抗手段、小競り合いによる損害状況の報告、離脱者や離反者の数と対応策などです。

空を飛ぶ異形なモノへの対抗手段として先程のドーム状の防御壁の事をお祖父様が報告し、今ロイ兄様に大至急で【陣】を作製してもらっていると告げると、三大公爵家のお二方からは‘流石英雄だ’とのお声を頂いています。


「この案を出したのはミーナだ。儂じゃない。

それと先程から会議に参加されてない様じゃが、ここへは何をしに来られたのだ?」

「なっ!?いくら英雄と言えども、公爵家の人間にその様な口の利き方はどうなのだ!?」

「ここは戦地じゃ。なんの実績も無い家柄だけが取り柄の若造が何を言っておる。

会議にも集中せずにミーナをずっと睨んでおったが、妹御が陛下の婚約者になれなかった事を恨んで、この戦争に乗じて何かするつもりだったか?」


ドラツィファー公爵令息がずっとガンを飛ばしていたのは、妹の恋路を邪魔した私が目障りだったと言う事ですか。こんな所でくだらない。


「っ!?貴様、私は陛下の代理に当たるのだぞ。

英雄と言っても所詮は40年前の遺物ではないか。私の事が気に喰わないのであれば、王都に帰る事だな。」

「では、私も帰らせて頂きましょうか。私も40年前の戦争で司祭として戦地に居た遺物ですので。」

「プリースダント司祭!?何を言っていらっしゃるのですか。

司祭は傷ついた騎士や魔法士を癒す為にこの場にいらっしゃっているのですよ!」

「私は40年前の戦争で己の無力さを痛感しています。そして、戦地ではナディエージ神よりも、間近にいる心強い仲間が心の支えになるのです。

分かりますか?此度の戦争ではシュテルネン魔法士団団長は多くの騎士と魔法士、いえそれ以外の従軍している皆の心の支えになるのです。

そして、シュテルネン司祭もまた同じです。死しか望めぬような状態の者でも手を施せる状態にすることが出来る。それだけでどれだけ勇気付けられる事か。

その事を理解する事の出来ない貴方が陛下の代理だと言われるのは如何かと思います。」

「だ、だから何だと言うのだ。妹の受けた心の傷は…。」

「今、この場に持ち込む事ではないでしょう。

それに、シュテルネン司祭が陛下の婚約者にと望んだのではなく、前陛下が保護と政治的利用価値を見出してされた婚約です。それも理解されていないのですか?

大体、シュテルネン司祭は13歳の未成年者です。本来ならこのような戦地に赴任させられるべきではないのです。ツヴォーシルト公爵もシュテルネン司祭の年齢は分かっていたと思いますが…。」


言外に小馬鹿発言の事を言っていますよね?プリースダント司祭様、その様な発言をしていて後々問題にはならないのでしょうか?凱旋後に公爵家からの報復などは…。

プリースダント司祭様の発言で三大公爵家のお二方は沈黙してしまいました。

これで会議もスムーズに進むようになりそうですね。

私は早くこの空間から脱出したいですが。いつまで会議は続くのでしょうか?アルノー兄様をチラッと見ると、笑顔がかえされました。

えっ?何ですか??まだまだ会議は続くと言う事でしょうか?

次の議題に映ろうとした時に、大きな音が鳴り響きました。

お読み頂きありがとうございます。

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