34話
残酷描写を含みます。
苦手な方はご注意下さい。
リーダー格の男が、こちらを睨みながら逃走を試みようとしているのか、時々後ろをチラ見しています。
「1人で逃げようと考えているのですか?
貴方が逃げたとしても、先程の2人は殺していませんので情報は引き出せますから構わないのですが、貴方がリーダー格の様なので、一番情報を持っていそうですから、大人しく捕まって下さいね。」
笑顔で圧力を掛けながら、距離を縮めていきます。
しかし、ジリジリとリーダー格の男が後退りをしています。
クナイで頬に傷を付ける様に投げ、更に脅しを掛けましょうか。
「っひ……た、助けてくれ。」
「…情けないですね。私達には痛い思いをさせて捕らえようとされていた方とは思えないセリフです。
まぁ、いいですよ。大人しく武器を捨てて下さいね。」
リーダー格の男が言われるがままに、手に持っていた剣から手を離しました。
私はわざと、リーダー格の男を捕縛する為に近付いていきます。
本当に降参される様ならば、大人しく捕縛されるでしょうし、そうでなければ、短剣など隠している武器で襲ってくるでしょうね。襲ってきたら、かなり痛い思いをして頂きましょう。
「ぐあぁぁぁー。」
「ご近所迷惑になるので、静かにして頂けませんか?
そもそも、降参されたのに反撃されるのがいけないと思うのですが。」
やはりと言うべきですね。隠し持っていたナイフを刺そうとしてきましたので、ナイフを持っている手にクナイを突き刺しグリグリとさせて頂きました。
これで大人しくなるでしょう。
リーダー格の男を鎖で締め上げます。
気絶させた彼等はどうしましょう。
「ミーナ無事か?」
「ダンさん、無事です。今日は巡回の日だったのですね。」
「あぁ。…ってこの現状はまたか。」
「危険な人達だったので。誰も逃してませんよ。」
「そう言う事じゃないんだか…。
はぁ、セシルとアンナは第2騎士隊の騎舎で待機してもらってるから、ミーナもこれからそこに行ってもらって説明してもらうからな。」
「はい、わかりました。」
ダンさんと話している間に、他の騎士様達が生きている2人を縛り上げ、リーダー格の男には鎖が巻き付いていない部分を更に縛られています。
死体は、何処の誰なのかを検分する為に何処かへと運ばれていきます。
「フォスキーは、ミーナ嬢を騎舎までご案内しろ。」
「はっ。
行こうかミーナ。」
私は頷いてダンさんと歩き出します。
流石に騒ぎを聞きつけた人や学院に登校する人がチラホラと見受けられます。
学院の先生も見受けられ、騎士様が事情を話している様です。今日は学院は休講になりそうですね。
「…ミーナ。恐らく騎舎でシルバが待ち構えてると思うから覚悟しといた方がいいぞ。」
「そうですか…。また家から出さないと、騒ぎ出しそうですね。あの時みたいに。」
「あれは、ミーナの所為じゃないだろ。今回の事だって、内容が内容なだけに取り逃がす訳にはいかなかったんだから、気にするなよ。
本来なら、俺達騎士が事前に察知してやらなきゃいけなかった事を出来ずに、ミーナに負担をかけたんだから。
……ゴメンな、また人殺しをさせて。」
ダンさんが、そう言うと私を優しく抱きしめ、頭をポンポンと撫でてくれました。
あぁ、気丈に振る舞っていたのにそんな事をされたら、涙が出てしまうじゃないですか。
堪らず、ダンさんにしがみ付きながら嗚咽をあげてしまいました。
こんな事をされたら、余計に好きになってしまいます。
ダンさんは私の事を妹の様にしか思ってないのに、私だけどんどん好きになってしまってます。どうしたら好きになってもらえるのでしょうか?一層の事、告白をしてみましょうか?
そんな事を考えている内に涙が止まり、ダンさんから離れます。
「すみません。もう大丈夫です。」
「…そうか。じゃあ、行こうか。」
今度は特に話す事もなく再び歩き出します。
しばらく歩いて、第2騎士隊の騎舎に到着しましたが、やはりダンさんの宣言通りにシルバ兄様が、騎舎の前で待ち構えていました。
「ミーナ、怪我はないか?
やはり、外に出すのは危険だな。父上に進言して、外出は取り止めにした方が…。」
「…シルバ、お前持ち場に戻らなくていいのか?」
「ダン、そうだな。戻らないと小隊長のお小言を1日聞かされるハメになるな。
ミーナ本当に怪我はないよな?」
「ありませんよ、シルバ兄様。
心配してくれてありがとうございます。」
「よかった。
この後、うちの隊長と副団長と第5騎士隊隊長が見えられて、事情を詳しく聞かれる事になる事になっているから、しっかりとな。
ダン、ミーナを頼む。」
「あぁ。しかし、第5騎士隊隊長まで見えられるのか。他にも何か情報が有ったのかもな。
ミーナ行こうか。」
ダンさんに案内されて、セシルとアンナとは別の部屋に連れて行かれました。
どうやら、ここで第2騎士隊隊長と第5騎士隊隊長とリッツさんと面会する様です。
しばらく、ダンさんと取り止めのない話をして過ごしていると、部屋の扉がノックされました。
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次回から投稿時間を変更するかもしれません。




