33話
今回は残酷描写が含まれます。
苦手な方はご注意下さい。
中から降りて来た人が不埒な事を言われていますね。
その言葉を皮切りに、馬車から何人もの人が降りてきています。
敵ですね!?
どこの何方かは存じませんが、大人しくなんて致しませんよ。
どの道、多少は痛い思いをさせるつもりなんでしょうし、私の戦闘力を舐めないで頂きたいですね。
たかだか10人程度にやられる程、軟弱ではありませんから!
セシルとアンナに目配せをします。
私が、騎士団と魔法士団で訓練を受けている事を知っているので、2人共小さく頷き、いつでも私から距離を取れる様にしています。
下手に先に動いて、相手を刺激しない為ですがよく分かってくれていますね。
「あなた方はどなたでしょうか?
一体何の目的があるのでしょう。私達は只の学院の女生徒です。」
「へっ、関係無いだろう。口答えもするなよ、痛い思いが増える事になるからなっ。」
情報を簡単に吐き出す三流以下では無いようですね。
言葉で情報を提供しなくても、行動で分かる情報もありますよ?
野蛮な者達を演じていますが、統率が取れ過ぎです。どこの兵士ですか?
派手に戦闘をして、第2騎士隊の騎士様が来られるのを待ちましょう。
私が外出出来るエリアは、第2騎士隊の中でも優秀な方が多数巡回されています。そして他のエリアよりも巡回している人員が多いのですよ。
お馬鹿さん達ですね。
そんな事を考えていると、彼等が少しずつ近づき私達を囲い込もうとしています。
「動くなよ。動けば間違ってその可愛い顔を傷付ちまうからな。」
最初に降りてきたリーダー格とおぼしき男が言うと、全員抜剣をしてきました。
初手は彼等に譲らないといけないのが、癪に触ります。
彼等がどこの者か分からない現状では、私から攻撃を仕掛ければ、その後不利になる事も有るかも知れませんしね。
リーダー格とその両隣にいた男達が同時に動きます。
完全にこちらを嘗めている動きで遅いですね。この人数で囲い込んでいると油断しているのでしょうか?二流ですね、残念です。
セシルとアンナには、護身術を教えています。今程度の動きならば躱す事は可能でしょう。
私達が彼らの初手を見事に躱すと、彼らの顔が驚愕したものに変わります。
躱すとは思ってなかったのでしょうか?
「っな!?
躱すとはな。どうやら痛い目を見なければ分からない様だな。」
「剣を振りかぶられて、躱さない馬鹿はいないでしょ。」
「そうよ。剣で切られたら痛いじゃない!」
そう言いながら、セシルとアンナは隠し持っていた短剣をそれぞれ構えます。
この短剣はわたしがプレゼントしたんですよね、もしもの時に備えて。
まさか本当に使う日が来るとは思っていませんでしたが。ちゃんと身に着けていてくれたんですね。
2人が着ている服も私のデザインした、護身用のワンピースなので、護身用の武器を取り出し易いのですよ。
最近のシュテルネン商店の人気商品なんですよね、護身用のワンピースと護身用の武器のセットが。
そのセットを買ってくれたお客様には、私が月に2回護身術を教える教室に出て頂いていますので、宝の持ち腐れにならない様にアフターサービスも忘れていませんよ。
そんな事を考えていると、彼らの顔が怒りに染まり始めました。
「隊長、こんな奴ら殺しても良いんじゃありませんか?
学院内の潜伏先は適当に見繕えばいいでしょうし。プランツェ王国の王都襲撃時に派手に学院内で暴れればいいんでしょう?」
「っ馬鹿野郎!
ここで何を喋りやがる。ちっ、死んで貰うしかなくなったじゃねえか。」
彼等の目が、キツくなり本気を出す気になった様ですね。
馬鹿が交じっていると大変ですね。
彼等が殺る気の様なので、私は一切手加減を致しませんよ。
彼等の目的が分かったので、派手にはしないで、こっそりと交戦しましょう。
他にもお仲間が潜んでいる様なので、逃げられる訳には行きませんからね。
「セシル・アンナ、私があちらを開けますから、近くを巡回している騎士様に今の話をして連れて来て下さい。」
「ミーナは大丈夫なの?」
「彼等程度問題ありませんね。」
「分かった。」
2人に小声で話ます。話し終えると同時にクナイを、先程2人に示した方に投げます。
勿論、そこにいた不届き者の喉めがけてです。
あちらが最初に攻撃をしてきましたし、彼等の計画が実行されれば多くの罪の無い国民が犠牲になるのです。殺人など厭いませんよ。それに、これが初めての殺人ではありませんしね。
3人程生け捕りにして、後は処分してしまいましょう。
=ザシュ、ザシュ=
狙い通りに、不届き者の2人の喉にクナイが刺さっています。
彼等は一瞬何が起こったのか分からずに固まっています。戦闘中にそんな無防備になったら狙い放題ですよ。
二流では無く三流でしたか。
追撃しますよ、気を付けて下さいね。
さらに3本クナイを投げ、追い討ちを掛けます。
固まっていた彼等が、私を睨みつけ掛かって来ます。
私も左袖の下から小刀を2本とも出し応戦します。
敵の数は、追撃で更に2人死に、1人が深傷を負っているので、無傷が5人で深傷が1人です。
予定通り、全員私に集まっているので難なくセシルとアンナは、逃走に成功しています。
2人にこれ以上血生臭いものを見せたくありませんから、直ぐに戻って来ないで下さいね。
そんな事を考えながら、彼等を斬りつけます。悲鳴が上がらない様に、全て喉を切っていますが、身長差で少し大変ですね。
まぁ後4人ですし、3人は生け捕りにするので、実質は後1人でいいんですが。
「ひぃぃ、ば…化け物!!」
最初に攻撃をしてきた、リーダー格とその両隣にいた男以外の生き残りが叫び、逃走を図ります。
逃がしませんよ。
小刀を投げ、背中に突き立て殺します。
「馬鹿だな。これで武器が減ってこっちの攻撃を防げないぞ。」
「…どうでしょうね?」
右袖の下から鎖を出し、鞭の様に振るいます。あっと言う間に2人の意識を刈り取ります。
「っ!!化け物めっ。」
残りはリーダー格の男だけですね。
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