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26話

本日2話目です。

「前から考えていた事項なので、今までの生活を元にした話になります。

それを踏まえて聞いて下さいね。」

「はい。」

「カールを会頭とするシュテルネン商会を作ります。

ミーナにはそこの副会頭になってもらいます。

仕事の内容は洋服・ぬいぐるみのデザインとドライフルーツの作製ですね。

要は商品の開発に従事してもらい、事務的な内容はカールが全て取り仕切る形になります。

作製されたデザインは、カールかお針子の責任者に渡してもらい、会議にて商品化の有無を決めます。

そうすれば、ミーナが外に出れず結婚も叶わなかった際でも、お金が手に入り、私達が亡くなった後でも生きていけますからね。

嫌な話ですが、シルバやロイは軍属になる道を選んでいるので、運や実力が無ければ呆気なく亡くなります。

カールやアルノーも貴族ですから、戦争が起これば出兵しなければなりません。その際の命の保証はありませんがね。

そして、もしカールが亡くなってしまった場合は、カールの婚約者であるシャルロッテ・イヴォール嬢が会頭を継ぐ事になっています。

シャルロッテの父上は大臣の1人なので、婚約が成立した際に、ミーナの事も話してあります。

正式な婚約発表は来月になりますが、内々のパーティーも開いてミーナも顔合わせをしましょう。」


驚きました。きっと今の私の顔は困惑しているでしょう。

だって、父様も伯父様達もまだまだお元気ですから、亡くなった後の事など先の話だと思っていました。

それが、そんなに遠く無い未来の事だと伯父様は考えているのですね。

先程の兄様達の事は、父様や伯父様、お祖父様にも当てはまる事ですね。だからこそ、早い内からの自立を考えていらっしゃるのですね。


私は本当愛されています。愛して無ければ、こんな面倒な事など考えたりしませんからね。

伯父様の思いに私はどこまで応えられるでしょうか。

私が下手なデザインをすれば、商会は潰れてしまいます。それでも、私の為にわざわざ商会を設立してくれるのです。キチンと覚悟を決めないといけません。

鳥籠の中の鳥だとか、自由に外出出来ないとかは言い訳にはなりません。それでも、生きていける道を示してくれたのですから。


「ルーカス伯父様、私のデザインするものがどこまで通用するか分かりません。

ですが、一生懸命にやらせて頂きます。」

「そう言ってくれて良かったです。」


伯父様はホッとした顔をされています。ずっと私の将来の事が気掛りだったのでしょう。優しい伯父様です。

でも、確認しなければならない事があります。


「ルーカス伯父様、この事は父様とカール兄様は知っているのですか?

あと、商会設立の為の資金はどうするのでしょうか?」

「カールもハンスも知っていますよ。ミーナの了承待ちでしたからね。

了承も得られたので、今度は商会設立に向けて動かなくてはいけないんだけど、カールには領地経営を学ばせる為に領地に行かせてるので、カールが領地から戻り次第進めましょう。

商会の設立自体は、アルノーが学園を卒業して、アマンダが領地に戻れる様になってからになりますので、ミーナもそのつもりで、デザインを作っていて下さいね。

それと、商会の設立資金の2割を、ぬいぐるみのミーナに渡していない利益から出しますので、ミーナは気にする必要はありませんよ。

商会の名前もシュテルネン商会ですからね。」


頂いていたぬいぐるみの利益は一部だったのですね。

ぬいぐるみの販売は、私が3歳の時ですから、既に5年以上前からの計画になるのですね。

流石宰相補佐様ですね。長期計画もお手の物です。


後の細かい詰めは、後日カール兄様と婚約者のシャルロッテ様を交えてする事になりました。

私の模擬戦の結果も影響するので、その結果も含めてどうするのかという事です。

そう言えば、模擬戦はいつ頃やるのでしょうか?



その後は、伯母様から淑女教育を施されながら過ごし、アルノー兄様が帰宅されるのを待ちました。

アルノー兄様は闘志を燃やした目をされています。何があったのでしょうか?

取り敢えず、私も伯母様が用意してくれたシャツとズボンに着替えて、髪はお団子ヘアーに纏めます。

アインさんが私の纏めたお団子ヘアーをガン見しています。


「奥様、ミーナ様の髪型は何時も斬新で御座いますね。

あの髪型は若い侍女にさせてはいかがでしょう?」

「そうね。是非そうしなさい。

若い子達が華やげば、屋敷の中も華やぐものね。」


伯母様とアイン様が私のお団子ヘアーを見ながら何か話している様でしたが、聞こえません。

変でしたら教えて下さいー。



ふー。気持ちを入れ替えて、アルノー兄様との勝負に集中しまきょう。

訓練用の庭で、アルノー兄様と対峙します。

審判はお祖父様がされるのですね。

お祖父様が片手を上げて、私達にそれぞれ目配せをします。


「では、始め。」

お読み頂きありがとうございます。

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