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25話

「あー、1人で盛り上がってる所悪いが何時ものように魔法の訓練をするぞ。

マーギナもネイルソンも通常業務に戻れ。」

「はい、それで失礼します。」

「ミーナちゃん、またね。」

「ありがとうございました。」


魔力の計測の後は何時も隣の個人訓練室に移動して、お祖父様と魔法の訓練をしています。


訓練では、自身の魔力を感知することは出来、練り上げる事までは何時も成功する様になりましたが、そこから先の魔法の発動がほぼ成功しないのです。

魔法の発動方法は、呪文では無く想像し魔力にその想像を乗せてさせる事により発動します。

また、自身の系統は少し曖昧な部分があっても発動し、自身の系統意外でも明確に想像出来ていれば、威力が下がりますが発動可能になります。


私も極稀に成功した事があるのですが、今まで成功した魔法は、時空間系に分類される防御壁(極薄)や空間収納(極小)と肉体系の強化(弱)のみになります。

攻撃系のファイアーボールなどは、どれだけ魔力を込めようとも成功した事がありません。


今回も魔力の練り上げて、ウォーターボールを想像し、魔力に乗せようとしていますが、ウンともスンとも言いません。どんどん練り上げる魔力を高めていきますが、発動する気配がまったくありません。

発動した魔法もあるので、方法は間違っていない筈なのですが…私の才能がないのですね。

おかしいですね。情報に溢れかえって、映像で色々見る事の出来た世界の記憶があるのに想像力が足りないのでしょうか…。


「ミーナ、それ以上は魔力を練るな。暴発しかねん。

今回は何を発動しようとしとる?」

「ウォーターボールです。」

「そうか…。

初歩の攻撃系の魔法はこれで、全て全滅じゃな。時空間系も肉体系も初歩は教え終わっとるしな。

日常生活での変化はあるか?」

「特には…あっ、この間包丁で指を少し切ったのですが、治りが早かったですね。」

「ふむ…。魔力を持つ者は、怪我の治りが早いからな。

うーむ、今後はどういう方向性でやっていくべきかの。初歩が使えんのじゃ、それ以上は教える事は出来んしな。」


私の魔法の系統が不明なので、日常生活でも常に魔力を練っていて変化がないかを調べています。

今では魔力を練り上げる時間は凄く短くなりました。


「取り敢えず、次は今までに成功しとる空間収納をやるぞ。」

「はい、お祖父様。」


今度は空間収納の訓練をします。魔力を練り上げて、それっ。

ふー。今回も何とか成功しました。あれっ?前より少し大きくなってますね。以前より練り上げた魔力が多かったのですかね?


「前よりマシになっとるな。

今日はこれで終いにして、帰るぞ。

昼にミーナが来るのをアマンダが楽しみに待っとるからな。」

「はい。」



お祖父様と馬車に乗り、シュテルネンのお屋敷に向かいます。

お祖父様は腕を組んで、目を瞑られています。考え事でしょうか?それともお昼寝?

お祖父様が目を瞑られているので、外の景色でも見ていましょう。折角外に出ているので、景色を満喫し無いのは勿体無いですもんね。


景色を眺めていると、あっという間にお屋敷に到着です。

お祖父様も到着と同時に目を開けられたので、考え事をしていたのですね。


「アマンダ伯母様、ごきげんよう。」

「よく来ましたね。

さあ、お昼を頂きましょう。

お義父様もお帰りなさいませ。」


淑女の礼を解いて、お祖父様と洗面所へ向かいます。

伯母様から、礼に対してのコメントが無かったので、上出来だったのでしょう。ドキドキしました。


食堂に着くと、伯父様までいらしたので驚きです。

慌てて、淑女の礼をして挨拶をします。


「ルーカス伯父様、ごきげんよう。

今日はお仕事はお休みだったのですね。」

「ごきげんよう、ミーナ。

今日は宰相に無理を言って、休みを貰ったんですよ。

食後にミーナに話したい事がありましたからね。

取り敢えずは昼食を頂きましょうか。」


席に座りご飯を頂きます。

それよりも、伯父様が話したい事とは何でしょうか?



ご飯を食べ終わりに、サロンへ移動します。

今日はエマさんがお休みの日になるので、我が家にエーデルさんが行っています。なので食後のお茶はアインさんが淹れてくれました。

アインさんのお茶は、伯母様好みになっていて、仄かに甘さがあるお茶を淹れてくれます。

このお茶は私も好きなので、嬉しいです。

お茶を飲みながら、ニヤニヤしない様に気を付けていると、一息ついた伯父様から目配りをされました。

先程言われていたお話ですね。お茶に癒されて、すっかり忘れる所でした。何せ、午前中に色々あったもので、精神的に疲れていましたので。

お茶を置いて、伯父様の方に向き直ります。


「先程も言いましたが、ミーナに話しておきたい事が幾つかありましてね。

まず、この後にアルノーが学園から帰って来たら、手合わせをして貰いたいんですよ。

ミーナは一切手加減しなくて良いですからね。」


アルノー兄様と手合わせですか?

そう言えばした事がなかったですね。余りお強そうではないのですが、手加減なしで大丈夫でしょうか?


「手加減無しでですか?

私は構わないのですが、アルノー兄様は大丈夫でしょうか?

学園からはいつ頃のお戻りになりますか?」


学園とは、シルバ兄様達の通う学院とは別で、貴族の子女が通う学校になります。

学院の履修内容にプラスの難しい内容になっているそうで、拘束時間も長くなります。


「授業が終われば、直ぐに帰る様に伝えてありますから、お茶の時間を1時間程過ぎた頃になりますね。」

「得物は木剣で宜しいでしょうか?」

「それでお願いしますね。この件は大丈夫ですね?」

「はい。」

「では次の件は、ミーナの今後の事についてです。」

「ルーカス、その件は儂から今日あった事を聞いてからにしてくれ。」

「何かあったのですか?」

「実はな………」


お祖父様が王太子様の件をかい摘んで話されました。

伯父様も伯母様も寝耳に水の話の様で、とても驚いた顔をされてから苦笑されました。


「そうでしたか。

それでは、将来の可能性として話を聞いて下さいね。」

お読み頂きありがとうございます。

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