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WSS/1-異界冒険譚  作者: たかしモドキ
第5話「ありふれて生半可だよ、君は」
38/80

-【5-1】-それは私のお弁当マークよ

世が闇に包まれ、暖気を孕んだ土塊(つちくれ)の街がその熱を失う頃、

雨滴(うてき)を連想させる、小さく細かい打音が、静かなケトアトの街に響き始めていた。


それ等が大通りを埋め尽くす洪水のようになだれ込むのに合わせ

一灯、また一灯と街に張り巡らされた提灯(ちょうちん)に火が入る。


それによって影を得たのは、分断監視塔から現れたアマテオ帝国軍軍勢であった。


何百と列を連ねるアマテオ帝国兵達の群勢は、

その歩みと共に大きな荷物を担ぎ、居住街から細工商街を貫通し、

街区を隔てる大門をくぐり資材街まで至る。


軍勢の運ぶ貨物は、運搬の足並みに合わせ

カシャカシャと薄い金属のぶつかり合う音を立てている。


資材街から先、広大な海洋に連なる大河川ミゴーン。


その北方、川上から緩やかな波音を立てながら現れるのは、

堅牢な木骨格に黒鉄の板金を纏った、要塞ほどに巨大な船だった。


黒鉄の巨船は、船舶のごった返すケトアト港に迷いなく侵入し

意図的に予め確保されたスペースに、その巨体を押し込めた。


着艦して間も無く、巨船背面に設けられた開閉口の(じょう)が解かれる。


鉄塊が倒れるように、ゆっくりと解放された巨船の昇降口は、

その圧倒的な質量により港に組まれた木製のデッキを押し潰しながら口を開く。


資材街を先頭にして連なる帝国兵団は、止まる素ぶりすら見せず、

目の前に現れた乗り込み口へその歩みを進めた。


その躊躇のない足取りは、まるでからくり仕掛けの人形の様だ。


次々に乗船する兵団。

その光景は獲物を手に巣穴に戻る蟻によく似ている。


黒鉄の巨船は、みるみる内に、その最後尾を飲み込み終えたが

心なしか、着艦時よりも全高が下がった様に見えた。


しばらくして、ガコンという分厚く重い何かが外れる音が港に響き渡り。

直後、巨船内部からガラガラと太い鎖が稼働する重苦しい音が持続的に鳴り

それに連動して、先程デッキを押しつぶした開閉口がゆっくりと立ち上がり始める。


いつからそこに居たのか、半壊したデッキの端に佇んでいたアマテオ上官等がそれを見届ける。


彼、彼女等は、何やらジェスチャーを交えた会話をしながら

船上へと続く鉄製の階段に登り、その姿が見えなくなる頃には、

巨船の開閉口は、再び(じょう)で封じられた。


ズズンと一際大きな波が、海面を揺らした後、

兵団を内包した黒鉄の巨船が、ゆっくりと出港した。


「れっきとしたアマ兵が4割、あとは訓練兵の一部と奴隷兵の寄せ集めと言った所か」


ケトアト港から少し離れた小高い丘にある寂れた小屋。


小屋の中に空の酒樽や、賭博用のボードゲームの駒が散らばるのは、

元々は船頭達の待機小屋だったからだ。


その中に息を潜める2名の男達は、隙間風の入る壁板から

大河川ミゴーンを北上し始めた黒鉄の巨船を見つめた。


「あのバカにでかい図体‥原動の紋術を行使するだけで何人の紋術師を使ってるのか。

 一人でも良いから分けてほしいもんだ」


「いや。あれくらいの大きさだと【逆流】の紋術回路を組んでいるに違いない

 使い捨てのペサトス人奴隷に原級素(アブニア)を使わせているんだろう」


緑衣の外套(がいとう)に、黒の作業服を着たこの男達は、

地方同盟の偵察隊である。


「参謀の算出した総定数よりも多い規模だったな。

 あれだけの人数が分断監視塔から出たとしたら

 塔内は100人程度しか残っていないじゃないか?」


「しかも、残されたのは練度の低い訓練兵ばかりなんだろ?

 幾ら何でも俺達舐められすぎじゃない?」


「いや。向こうは見越しているのさ。少しばかり反抗勢力を集めた所で

 脅威にさせない自信があるんだよ。要は持続力の問題さ」


「持続力?」


「そう。要するに勢力としての体力だな。例え僅かな白星を挙げられても

 それを継続させる体力を持たせない様に調整している。

 現に俺達は、短期決戦で、尚且つこのタイミングに備えて

 長い間万全の準備を進めてきたから形になっているものの、帝国と長期間争う体力は無いだろ?」


「まぁな。でもコクラク様と参謀の提示した計画表を見たが‥‥正直俺は不安になったよ」


「‥‥あの計画表か‥」


「そう。まさか、ヘテルダ王国奪還をこの短期間でこなそうだなんて。

 計画表通りに行くなら三日後には、少年兵をビッショウに潜入させてるんだぞ?

 信じられるか?アンガフとの交流が三年は途絶えているのに、三日後にビッショウってな」


「一見無茶に見えるが、俺達の規模と勢力で帝国からキンビニーを奪い返すには、

 短期集中、目的重視じゃ無いと決行できない」


「目的重視ねぇ‥ヘテルダ王家‥‥ミフティア姫は本当に【紋印持ち】なのか?

 確かに、ガキの頃から何度も聞かされているから、今更疑う訳でも無いが

 実際見た事もないわけで、いざ救出しました、持っていませんでしたじゃ済まないだろ?」


「それは間違いないとコクラク様が言っていた。なんでも、ある見方をすれば

 キンビニーがウルムの次に狙われた理由はヘテルダ王家の【虚空の紋印】を奪う為らしい」


「それはまた迷惑な話だが‥俺達もそれに頼ろうとしてるんだからあまり大口は叩けないか。

 と言うかさ、みんな疑問に思ってると思うんだが

 ヘテルダ王が崩御(ほうぎょ)された時に、紋印はもう奪われてるんじゃ無いのか?」


「‥‥これは秘密なんだが‥‥‥誰にも言うなよ?

 いや。言っても良いが、俺から聞いたって言うなよ?」


「なんだ!教えろ!教えろ!」


「なんでもヘテルダ王が崩御されたのは‥‥ミフティア姫が‥‥‥‥らしい」


「‥‥本当かよ」


「ああ。ヘテルダ城で給仕をしていた奴から聞いたんだ。

 おっと‥そろそろ行くぞ。オーケンにどやされちまう」


再び、小屋の隙間から黒鉄の巨船を視認した男達は、

身支度を素早く整えて、アイコンタクトで応を取り

辺りを強く警戒しながらケトアトへ続く暗い山道に進んだ。


-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

かくして、分断監視塔攻略作戦は当日を迎え、オーケン率いる地方同盟軍は、

断層の隆起によって標高の高低差の激しい大岩山を貫くルートで

大きく迂回しながら分断監視塔に近づいていく。


その一団の中に、リュンクの姿があった。


同盟軍戦士団、少年兵団を合わせて60名ほどの小隊から成る一行は

地図に記された楕円のマークを目印に待機、小休止をとっていた。


夜天に爛々と輝く月と無数の星々が、

闇に包まれる陣営を明るく照らしている。


「んー?この丸いマークはなんだぁ?誰が描いた?」


地面に地図を広げながら最終の打ち合わせを行っていたオーケンが

あご髭を弄りながら言う。


「あ。それは私のお弁当マークよ」


と、オーケンの向かいに座っていたアーテリスが言う。


「お弁当マーク?‥‥お弁当マークか。そりゃ良い!よし!腹ごしらえと行くか!」


オーケンの言葉で、灰色の服装をしたジョラピオ隊が、一斉に荷物を開け始め

大岩に隠れる様に点在して休んでいる同盟兵達に食料を配り始める。


例のコンクを水で戻したオートミールもどきと、

肉や葉野菜を薄いナンの様な生地で巻いたトルティーヤの様な食べ物だ。


「さぁお前ら、ケトアトのご婦人達からのご好意だ、残さずに食えよ!」


そう言いながら肉と葉野菜の巻物をかじったオーケンは「んん!美味いぞこれは」と、

行儀悪く口をモゴモゴさせながら陣営を歩き回り、配給を手伝っている。


リュンクは、咀嚼する必要のないほどに

グズグズに崩れた味気のないコンクを早々に平らげオーケンの側に近づく。


「ねぇオーケン!僕にもその巻いたやつちょーだい」


「お?良し良し!ちょいと待ちな。お前のは特別製‥‥ほら!ポルシィのお手製だぞ」


リュンクは、包みの違うそれを受け取りながら


「もう!今朝だって同じの一緒に食べたじゃないか!知ってるよ!」


などと、悪態をついてみたが、やっぱり内心は嬉しかった。


今朝、と言ってみたもののリュンク達がポルシィと別れたのは最も夜が更けた時だ。


ポルシィは、平時と変わらず、つかみ所のない言動や仕草で

玄関からリュンク達を見送ってくれたが

別れ際、振り向きざまに見た、彼女の表情はどうにも形容しづらく

リュンクの胸にいつまでも留まり離れない。


それもそうだ。


リュンク達はこれから戦地に向かう。


家で帰りを待つ事しかできない彼女の胸中は、

もしかすると命を危険に晒す兵士よりも耐え難いものなのかも知れない。


オーケンは、包みを見つめて空想にふけるリュンクの帽子をポンポンと撫で

「よく噛んで食えよ」と言い残し、老人コクラクや、ハキホーリ等が集合する場に戻った。


「よう!リュンク!今日はよろしくな!」


包みを開け、中身にかぶり付いているリュンクに

同じく巻物をかじりながらデウムと、ゼオが話しかける。


「リュンク。結局、君も作戦に協力する事にしたんだね。心強いよ」


「今日は大活躍を期待してるぜッ!リュンク!!頑張ろうな!!!」


落ち着いた様子で納得の様な反応を示すデウムに対し

ゼオは、やや興奮気味で息巻いているが「るぜッ!」の口の動きに合わせて

口内から高速で葉野菜の破片が射出されたのをリュンクは見逃さなかった。


食事中の会話で、口から食べカスが飛んだ時、なんか気まずくない?

飛んでったアレって回収するのが正解なの?気づかないフリするのが良いの?


どっち?


「あっ!お〜い!アロバロ!!お前も今日はよろしくなぁ〜!!」


と、ゼオは、新たに視界に映った少年兵に向かって、駆け出していく。

それを見つめたデウムは苦い顔で笑った。


「あいつ。ちょっと変だろ?実戦が初めてって訳でもないんだけど

 作戦への参加は初めてで緊張しているんだ」


「うん。ゼオの気持ちはよくわかる。

 居ても立っても居られない感じになっちゃうよ」


「はは!リュンクもか!あいつな、一人だと耐えられないって

 昨日の昼からうちに居たんだ。二人で爺ちゃんの手伝いをしてた」


「そっか。そう言うデウムは大丈夫なの?」


デウムは質問に答えず、代わりに手袋を外し

手汗でビショビショになった手の平を見せ再び苦い顔を見せ

「僕だって同じさ」と言った。


リュンクは率直に「ご飯食べてんだから汚いもん見せんなや」と思った。


「リュンク。悪いけど僕はアテテロの手伝いがあるんだ。

 それにゼオの面倒も見てないと。また後で!」


デウムは手袋を結び直しながら、ジョラピオ隊に混じり

せっせと配食に勤しむアテテロに向かった。


リュンクの視線に気づいたアテテロは、ニッコリと笑い小さく手を振ってくれた。


「もう仲良しを見つけたのね。いい事だわ」


その一連の様子を見ていたアーテリスが、

相変わらず先生の様な言葉使いをして現れる。


「おはよう。アーテリス」


「ええ。おはよう。お弁当はちゃんと食べましたか?」


「うん!ポルシィ特性だよ!」


「そう。よかったわね」


「うん!」


「でも、お食事は座ってしましょうね?ほら、口も汚れているわ」


アーテリスはそう言いながら、ガーゼ生地の布でリュンクの口元を撫でる様に拭う。


リュンクは恍惚(こうこつ)の表情だ。


その言葉に素直に従ったリュンクの横にアーテリスも腰掛ける。


彼女は、ゴソゴソと後腰から水筒を取り出し

コップになるキャップに中身を注いでリュンクに差し出す。


「緊張していると喉がよく乾くの。でも、あまり飲み過ぎない様にね?」


「ありがとう、喉乾いてたんだ!」


「ええどうぞ」


改めてアーテリスを見る。


その年齢は20代前半と言ったところ、(ふく)よかなバストの他に

マゼンタの輪が生える赤い瞳と、白い肌が非常に美しい。


物腰の柔らかい性格と、時折見せる子供っぽさは彼女の魅力のひとつだ。


だが、だからこそ不自然だ。


どうしてこんな人が戦場に立つのか。


ソフトもハードも明らかに戦闘向きではない、ちょっとした拍子に

「きゃっ」という可愛い悲鳴で簡単に倒れ、地に伏してしまいそうだ。


「アーテリスは、どうして地方同盟に参加したの?」


「んー‥そうねぇ‥‥なんて言って説明しようかな」


「そいえば前は先生をしてたんでしょ?アテテロから聞いたよ」


「うん。今は違うけどね。以前は学園都市ビッショウでね紋術講師をしていたわ。

 でも出身はキンビニー地方南東にあるカターナ地方のオラワーズよ。

 こう見えてもオラワーズ紋術学府で紋術を学んだんだから」


そう言い、ワザとらしく腰に手を当てて胸を張るアーテリス。


おそらく名門校出身と言った類の自慢なのだろうが

自慢話よりも、その仕草でボヨヨンと揺れた自慢の豊胸の方に釘付けになるリュンク。


「キンビニー侵略戦でね、ビッショウにアマテオ兵がなだれ込んだ時、

 皆んなと家族を守る為に、初めて人間に対して紋術を行使したわ。

 だからもう先生じゃないの。そして、きっとそれが私の戦争の始まり」


「アーテリスの戦争?」


妙な言い回しの言葉に、リュンクは首をかしげる。


「そう。私の戦争。例えるならね目的を達成するまで戦い抜く信念の様なものかな。

 たとえ、この作戦が成功して、果てにキンビニーが解放されたとしても

 私の目的が達成されるまで私の戦争は終わらないの。

 家族と仲間を守る為に私ができる全ての事を全力でする。

 私がここに居る理由は、自分の授かった紋術適正の在りどころをそこに見出したからかな」


「ごめんなさい」


リュンクは、アーテリスの話を聞いた直後、いきなり謝罪を述べた。


「え?‥‥えーと‥どうして謝ったのかしら?」


「僕、アーテリスはもっとポヤヤンポンのまいっちんぐお姉さん先生紋術師だと思ってたんだ」


「‥うん??何語かしら?」


「アーテリス!僕も協力するよ!アーテリスの家族を僕も守りたいよ!!

 もちろんアーテリスもね!」


「まあ、なんて心強い。そういえばあなた、とっても強いんだったわね?

 私には武術の心得は無いから、もしもの時は頼っちゃおうかな」


「うん!!任せてよ!!」


ムラムラ‥いや、メラメラとやる気が湧いてくるリュンク。


上手くやればホッペにチューなんてご褒美に

ありつけるかも知れねぇーぜ!?ヒュゥッ!!たまんねーな!!


「でも、その前に‥‥」


そう言い、アーテリスは、ニヤけるリュンクの唇を人差し指で軽く押す。

薄暗い中、月光で照らされた彼女の顔が、より妖艶に見えた。


「あまり、女性の胸をジロジロ見ちゃだーめ」


「ッ!?」


「男の子だからね、ちょびっとぐらいは仕方がないけど

 あまり、あちこちでそんなだと困っちゃうな」


「あっ‥ああの」


「ふふ。私で勉強できてよかったね」


挿絵(By みてみん)


まさか‥‥リュンクの観察ならぬ、観乳がバレていただと!?

オーケンの推測は正しかった言う事か!!


「おーい。アーテリス。ちょいといいか?」


「はーい。行きます」


オーケンの呼びかけに、立ち上がったアーテリスは、

パンパンとお尻を払いリュンクに視線をやる。


「まぁ‥ある意味素直で、私は嫌いじゃないけどね」


と、意味深な捨て台詞をそっと残し彼女は行ってしまう。


すれ違うアーテリスを見送るように見つめたオーケンは「んー?」と唸った。


「アーテリスの奴。嬉しそうな顔して‥なぁリュンク、何話してたんだ?」


「オーケン」


「なんだ‥その顔、どした?」


「アーテリスは只者じゃないよ」


「はは!何を今更!アーテリスは大したものだぞ?」


そう言うオーケンは、両手でバストを表現している。


「僕決めた!今日はアーテリスを守る為に頑張ろうと思う!」


リュンクの決心に対し、オーケンは腹を抱えて笑い始め

いつか見たのと同じように、自分の太ももをバンバンとしばいた。


「はははは!!お前さんそりゃ杞憂(きゆう)ってもんだ」


「僕は真面目さ!」


「まぁ待て。ああ見えてアーテリスはベテランだ。

 関わってきた戦場は、地方同盟の中でも一二を争う」

 

「でも、アーテリスは女の人だ!誰かが守らないと!」


「んー?お前さんの故郷では戦場で性別を問うのか?

 それは、まぁ紳士な考え方だが、残念ながらそれには至らんさ。

 アーテリスは強い。信頼を置いている戦士の一人だ

 ただのおっぱいレディじゃないぞ?」


「そ‥そんなに強いの?」


「そうだな。まぁ見てるといいさ。

 戦場でのアーテリスが、相手にとってどれ程の脅威か。

 きっと作戦が終わる頃にはお前さんの価値観は一新しているはずだ」


軍勢を率いる指導者にここまで言わせるとなると、

その実力は相当なものなのだろう。


未だ見ぬ紋術を行使した戦闘にリュンクの期待値が高まる。


「さて、アーテリスが最後の打ち合わせを終えて

 偵察隊が戻ったら、いよいよ分断監視塔に向かう

 お前さんも準備を初めておけよ」


「準備て言ってもさ、僕、荷物なんて持たされてないよ?」


その言葉に対し、オーケンは真剣な顔のまま胸を叩く。


「荷物よりも重たい物を持つ準備が必要なのさ、それは言葉にして「覚悟」と言う」


ドキッと、胸が高なりギュンギュンと血流が身体中を巡る。


「覚悟」


リュンクは、改めて自分が戦場に立つ直前である事を自覚した。


まだ開ける様子の無い、漆黒の空に

リュンクは映画が始まる前の光景を重なり合わせていた。

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