スター探し
カクヨムでも投稿をしています。
目覚めると、クロノが仁王立ちをしてこちら側を見下ろしていた。クロノは、前回と同じように挨拶をしてから、ゲームのルールが空中に表示される。
一、目を隠した状態でスターを探すこと。
二、安全上の配慮のため、ヘルメットを必ず着用すること。
三、スターは全部で、六個ある。
四、制限時間は、一人30分までとする。
五、不正行為が見つかった場合、そのものは失格とする
六、ヘルメットお目隠し着用は、担当者がすること。
七、制限時間が終わる前に、スターを見つけた場合、その時点でゲームは終了される。
クロノは、ほとんどの人が、ルールを見終わるのを待つと話し始めた。
「ルールの六つ目の担当者ですが、それぞれ一人につき一人、わたしの部下たちが付きます」
すると、クロノの後ろから、スーツの集団が出てきた。
「なにかと不便は、あると思いますが、それはご了承ください。それでは、ゲームを開始します。担当者が、直接あなたたちのもとに向かうので、それまでお待ち下さい」
クロノが言い終えると、スーツの集団が、動き出し、わたしには、ポニーテールの金髪の女が近づいてきた。
「それでは参りましょう」と無愛想に、言いながら、勝手に歩いていった。絵に描いたような仏頂面だ。せっかくの顔面がもったいないというまである。
女についていくと、そのまま立っているように指示されて、そのあと、目隠しと、ヘルメットをつけられた。
「それでは、ゲームを開始します。扉から、入ったら、ストップウォッチが作動しますので、30分以内に、すべてのスターを見つけてください」
私は、扉から、部屋に入った。何も見えないので、部屋の間取りや、ものがどれほど置いてあるかなどはわからない。
手探りで、スターが、あるか探っていく。最初に触れたのは、ぷにぷにしたスライムのようだ。これは、関係ないだろう。
5分ほど床に触っていくと、やっと、一つ目のスターを見つけた。ザラザラしていて、触り心地が特徴的だった。
二つ目は、壁を探っていくと、貼ってあるのがわかった。三つ目、四つ目も、順調に探っていき、四つのスターを集めることができた。
ただ、最後の一つのスターを見つけることができない。壁、床、天井、すべて探ったが、やはりどこを触ろうと、スターの感触は、伝わってこなかった。
まだ、触ることができていないだけかと、部屋中を触り続けるが、やはり見つけらない。
ルールを思い出した。ルールの六つ目。担当者が、ヘルメットと、目隠しをつけること。
これは、一見するとゲーム進行を滞りなく行うために、担当者が、やると考えられるが、もう一つ可能性がある。
私は、自分の目隠し、ヘルメットを探り、そして、見つけた。五つ目のスターは、自分の頭の上にあったのだ。
自分にスターがついているわけがないというバイアスをかけて、最後の一つが見つけられづらくしたのである。
ゲーム終了の合図が聞こえた。目隠しとヘルメットが取られる。
近くから、シャンプーの匂いがした。そういえば、ろくに風呂に入っていなかったと自分を顧みた。
全員がゲームが終了したあと、前のように、すぐ意識が混濁すると思いきや、心臓のあたりから、黄緑色の炎が出た。
その炎が黄緑から、オレンジ色に変わった。
そして、それ以外は、前回とは同じで、すぐ意識を失った。




