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人生は遊戯のように生きよ  作者: 不知火 数多


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ミッションすごろく

カクヨムでも投稿をしています。

目を開けると、暗く静かな水の中ではなく、いつもゲームをしている場所に来ていた。

 クロノが悠然と立っている。

「レッドランクのみなさん、おはようございます、みなさん修羅場を掻い潜ってきたせいか、今でとは顔つきが違ってきたような気がします。では、早速ゲームを始めましょう」

ルールが空中に提示された。

 一、ゲームには、サイコロと、すごろく用のシートを使う。

 二、このすごろくは、普通のものではなく、止まったマスに書かれているミッションをクリアしなければならない。

 三、すごろくは、50人一組で行う。

 四、一番最初に着いたものが勝者とする。

 五、ミッションをクリアできなければその時点で脱落とする。

 六、他四名が脱落したとしてもゴールするまで続けなければならない。

 七、ゲームの途中棄権は、認めない。

 八、サイコロは、六面があるものとする。

 九、サイコロの振る順番は、じゃんけんで決めるものとする。

 つまり、すごろくで出たミッションをクリアできなければ脱落。他のプレイヤーが先にゴールしても脱落。最終的に目指すものとしては、すべてのミッションのクリアと、一番最初のゴール。その二つを達成するのが必定。

 

 五十人一組に集められて、早速ゲームが開始された。マス目には、何も書かれていない。

 じゃんけんをすると、私が一人、勝利した。じゃんけんは、スコアじゃんけんでやった必勝法を使えれば誰でも勝てる。

 私は、サイコロを振るった。サイコロの目が三が出た。

 空中にミッションが表示される。


——腕立て100回——。


 そして、制限時間は、10分と書かれていた。早速腕立てを始めた。途中キツくなって、カウントの数を見ると、変わっていなかった。

 姿勢を直して、もう一度やるとカウントされた。つまり、正しい姿勢でやったものだけがカウントされるというわけだ。

 額に出た汗を一瞬、拭って、ひたすら腕立てを続けた。200回は、やっただろうか。

 気がつくと、他のプレイヤーも、ミッションをしていた。

 そして、大きく変わったことが一つ。プレイヤーが5から4に減っていた。

 デスペナルティマスに動いたので、脱落。

 気をつけなければ時を引き締めた。

 次にサイコロを振るうと、五が出た。

 空中にミッションが表示される。


——今みでの痛みに耐えよ——


今までの痛みとは? と、疑問が頭に渦巻いていると、今までの転生した記憶、死んだ記憶、苦しみ、痛みが体を駆け巡った。

 私は、耐えきれず嘔吐してしまう。断続的に、同時に来てしまったので不可抗力であった。制限時間がないということは、全部の痛みと苦しみとを経験するまでだろう。

 クラクラする頭を抑えながら、なんとか耐えた。

 ミッションが終わると、全身から嫌な汗が滝のように流れ出ていた。気がおかしくなってしまう一歩手前だったかもしれない。

 参加者数を確認すると、変わらず49名であった。

 私の番が来たのでサイコロを振るうと、四が出た。

 空中にミッションが表示される。


——トムヤムクンを作り、審査員を満足させろ


 材料と、審査員とが、何もない空間からポンと出てきた。

 トムヤムクンは、トマトを主体とした料理。その他にも、エビや、カニなどの海鮮類も材料の中にある。

 幸い、料理家に転生したことがあったので、その時の記憶を頼りに、早く正確に料理作りに取り組んだ。

 審査員に料理を出す。審査員は、まず匂いを嗅ぎ、そして、スープの味を確かめたあと、ようやく食材に手をつけた。

 そして、料理全てを平らげると、点数をホワイトボードに書いた。

 100点。文句なしということだそうだ。


 次に、サイコロを振るというときには、もう29名がミッション失敗により脱落していた。

 サイコロを振ると、最高値である六が出た。

 ミッションが空中に表示される。

——出来の悪い生徒に、指導をして、その後にやるテストで90点を越えさせろ——


 教師に転生したことがあったので、その時のことが活きると感じた。

 気づいたら、教室のような場所に、私と生徒一人が対面して座っていた。

 こちらを見下しているように、口元が笑っている。こういう生徒には、効果的な方法が二つある。

 一つ、人を見下す以上の楽しみを見つけてもらう。

 二つ、痛い目を見させて、自分がされたらどれだけ嫌なのかを学習させる。

 私は、一つ目の方法を取ることにした。

「それでは、授業を始めたいと思います」

そうして始めた授業は、最初は、生徒は、なんの興味も示さず、ペンを回しているだけであったが、生徒が興味を示すような話題に関連づけることで、生徒は、次第に授業に真剣に聞くようになり、やがては、授業を受けたくて仕方ないという状態に持って行った。

 集団での教育よりも一対一のほうが簡単だ。人間は、他人の影響を容易く受ける。子供は、まだ人生経験も、知識も少ないため、周りの子供を見て、自分の考えの中核を構築していく。だから、真面目だった生徒が周りの影響を受けて、不真面目になるという件は、ざらにあるのである。

 それがないので、非常に簡単だった。

 ミッションから戻ると、さらに、ミッション失敗により、15名が脱落。デスペナルティにより、4名が脱落。

気づいたら私一人になっていた。でもルールに書いてある通りゴールまでやらなくては、いけないので、サイコロを振り、ミッションをクリアしてを繰り返して、ようやくゴールした。

 今までの人生の知識と経験とが一番活きたゲームであった。

 いつもの急に視界がぐわんぐわんと歪む感覚に取り憑かれ、そのまま目を閉じた。



 

 

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