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転生遊戯、人類滅亡を阻止するために  作者: 不知火 数多


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兵士に転生

カクヨムでも投稿をしています

起きたら、土地が焦土とかしていて、私の周りには、死体が転がっている。


 記憶が、悲惨な、記憶が呼び起こされてきた。

 私は、恵まれた肉体を持って生まれ、祖国を、家族を、皇帝を守るため、自ら兵士に志願したようだ。

 兵士になった私は、浮かれていたようで、これで、立派に生きていけると思ったようである。

 だが、戦場は、ただ、悲しみが、蔓延し、木々は、燃え、人間が死ぬ。ただの狂った場所でしかなかった。

 渇きと、空腹で頭がまともに働かず、精神がおかしくなりそうで、もうこんなことは、正直やりたくなかった。今すぐ逃げ出してしまいたかった。

 だが、亡くなった味方と、祖国に攻め入る敵とが、そういう私の本心を表層に出すのを許さなかった。

 そして、記憶が戻り今に至ると。


 敵軍の戦闘機が、爆弾を落とす機会を窺っているのがわかる。

 私は、近くにあった草むらに隠れて、やり過ごすことにした。だが、爆弾は、近くに落下した。愚かなことに私と同じ軍の兵士たちが、上空を飛んでいる戦闘機に気づくことなく、思い出話に花を咲かせていたのだ。

 ここへは、敵の戦闘機が来る確率が低いと考えてのことの行動だと思うが、見通しが非常に甘い。戦場では、不可能と、安心、安全、平穏という考えは捨てなければならない。

 地雷が埋め込まれているかもしれない。味方にスパイがいるかもしれない。敵が、すぐそばまで迫ってくるかもしれない。

 あらゆる想定をして臨んでもなお、その目論見は、大方外れるのである。想定をしないということは、即ち論外。自分から死ににいっているようなもの。一瞬の判断が命取りになる。

 爆風によって、少し、体を痛めたが、致命傷とはいえるような傷ではなかったので、そのままやり過ごした。

 一時は、停戦ということで、双方の国が合意して、私は、基地へと戻った。

 戻ると、私たち、平兵士たちは、一列に並ばされた。

 大尉が、ムチを取り出し、順に叩き始めた。

「貴様ら、なに生きて戻ってきている! 貴様らには、祖国への忠誠心が足りん!」

戦争では、一般兵士が、生きて戻ってくることが汚点とされる。自らの命を落としてでも、少しでも相手の戦力を削ぐことが美徳とされる。

 だが、それは無茶苦茶な理論だ。いくら、皇帝でも所詮は、他人でしかない。

 そんなやつのために、そこまでしなければならないのか。そんな疑問が頭をもたげる。

 しかし、私は、大尉に反抗することなく罰を受けた。

 

 とにかく私は、ゲームが開始されるまで、生存しなければいけないので、とにかく生きるために、ひたすら相手を撃ち殺し、死体を漁り、食べ物を盗むことも厭わなかった。

 最初に感じていたためらいと、自己嫌悪とか互いに薄れていった。代わりに、相手への憎悪、生存への渇望とが、増大していくばかりだ。

 私は、敵国に攻め入っているあるとき、敵の攻撃を受け、意識を失った。

 目覚めると、敵国の上官が、こちらをゴミを見るような目で見下ろしてくる。

「お前らの国のスパイの数、兵士の配置、すべて吐け!」

私がなにも喋らずにいると、椅子を持ってきた。

「話さなければ、お前には、断続的な苦痛が押し寄せてくるだろう」

その脅しを受けても、下を向き、押し黙っていると、上官は、「やれ!」と命令した。

 二人の兵士が、私を抱えて椅子に乗せた。拘束もされたため抜け出すことはできない。

「早くは、死なせない。まずは、1番低いのからだ」

そう言って、機械を操作した。すると、椅子に電気が流れて、私は意識を保っているので精一杯だった。

「苦しいだろう。辛いだろう。だが、お前らの情報を吐くだけで、楽になるんだ」

その甘言に心が動かされそうになるが、どうにか踏みとどまった。

「電圧を上げろ!」

これ以上は、もう無理だろう。ゲームをやる前に死ぬのかと思っていると、突如、光がほとばしった。

「なんだ? なにが起こっている!」

敵兵たちは、状況を理解できていないようだ。

ーーそれでは、ゲームを開始します。

 クロノの声が頭に響いた。今までの中で、一番いいタイミングだ。そして、光が私を隠した。

 


 

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