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原型:みんなが心躍る世界を■■したいですが(多少)手こずっています。  作者: アイティ
四章:異世界と私たちがいる世界はだいたい同じ(笑)
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断章:普通、普通? えっ、そんなもの異世界には通用しないよ?


異世界に元の世界の普通なんて通じやしない。

それが普通であり常識なのだ。うん。


{……こちら■■■■、予想外の事態に直面しています。}


「……ああ、こっちでも確認できた。   ……何だあれは。」


{分かりません、ですがあれがロゼ陣営の物であることは間違いありません。

 ロゼや創たちはあそこから伸びた触手に動じず、身を任せてました。}


「……すこし時間をくれ。予定を大幅に変更する必要がある。

 君もさすがにあれじゃお手上げだろうから、しばらく暇をあげるよ。

 創たちに動きが出たら、こっちでまた報告する。」


{了解しました、マイマスター。}


ーーーーーーーーーーーーーー



ミルクティーを飲み終わり、

ベットの上で横になっていた神堕 愁は考え事をしていた。


 GWE……、神の力が入っている異世界製造マシン……

 GWEを重ねるごとに世界がつながり、すべて集めれば神の力が手に入る……

 ……そして、神堕 聖が言うにはGWEを作るにあたっての神の力が失われば、

 世界の終わり、取り返しのつかない事になる……と。


 ……そういえば、GWE人格はGWEを集めようとしているんでしょうか。

 そもそも記憶、自我が無くなってもう一つの人格が芽生えた場合、

 それを集める動機も見失ってその世界に適応して徘徊するらしいですからね……

 双さんのGWE人格も、GWEに興味もなく同族の繁栄だけを思って

 この世界に襲撃したらしいですが……、結局、何故この世界に来たのかは……

 関連性として考えられるのは、神堕 聖さんですよね……

 GWEの開発者、双さんの妹で『本当の神』の存在を知っている……

 確実に裏がある事は明白ですが、どうやって付け込めばいいのか……

 

方法を考えながら天井をボーっと見ていると、104号室のドアにノックが入る。

彼女はベットから起き上がり、「はい」と淡々と返事をする。

すると、ドアからピンク髪のエメラルドグリーンの眼をした少女が入ってきた。

やけにでかい水色コートの中には白色のシャツが見える。

そして、片手には水色の線を帯びた黒色の本を持っていた。

彼女は愁を見て微笑みながらこう言う。


「どうも……私の名前は『カテラ』。かわいい女の子でーす。」


ホワンとした口調でそう言いながら片目を閉じ、目の横で横ピースをする彼女。

愁は目をパチパチさせて一瞬彼女から顔をそらしてコホンと咳を吐く。


「えっと、なんの用でしょうか。」


「もうすぐ夕食なので、

 料理のアンケートを取ろうと思ったのですけど……?」


カテラは変な態勢でよだれを垂らしながら寝てしまっている創を見て、

早歩きでベットに近づき、創の腰を強く揺さぶって無理やり起こそうとし始める。


「『はじちゃん』、起きてください。もう夕食ですよ。」


「は、はじちゃん……?」


恐らく彼女が使う創の名称なのだろうが、どういう呼び方なんだろうかそれは。

愁は彼女のネーミングセンスを不思議に思いながらその様子を見ていると、

彼女は唸り声と共に目を覚まし、眼をこすりながらカテラの顔を見る。


「うーん……うん? えっ……誰です?」


「カテラちゃんで~す、以後お見知りおきを~……

 寝起きでごめんね、夕食の事を聞きたいから起きてほしいな。」


「そんな時間まで寝ていたんですね……

 というか、さっきまで変な夢を見ていた気がします…‥」


「変な夢ですか?」


ぽけーっとしながらベットから起き上がり、

背伸びをしながら自分の見た夢の事を思い出そうとする。


「えーっと……もう一人の私が私にキスをしてきてました……」


「……っ!??」


愁は顔を赤らめて、もじもじし始めた。

カテラは顔色一つ変えずに、真顔で創と同じように背伸びをする。


「それで夕食なのですが、和食、洋食、中華の中だと、どれがいいですか?」


「えーっと……じゃぁ、洋食……オムライスで……」


「らじゃー。愁ちゃんはどうしますか?」


「あー……では、創さんと同じく洋食、オムライスを。」


「二人ともオムライスですね。

 では、また30分後、食堂でお会いしましょう。」


そう言って小さく礼をし、ドアの前でもう一度礼をして部屋から出ていった。

愁は手を振りながらカテラを見送ると、創の方に振り向き、照れた。


「それで……キスをしてきたというのは、どういうアレで……」


未だに寝ぼけた感じになってしまっている創は、

口元を触り、どういう風にキスをされたかを具体的に思い出そうとする。

しばらくポーっとしているとだんだんあの時の記憶が鮮明になってくる。


「~っ!?」


すると、彼女はゾッとしながら目をかっぴらき、

口元を手のひらバシッと押さえて顔を赤らめる。


「……なるほど、そこまでいってしまいましたか。」


愁は手で目をペチンと覆い、口元をニヤつかせながら天井を向いた。

彼女の反応から察して、創同士のキスを頭の中で妄想しており、

「ふ、ふふっ……」と不気味な笑い声を発している。

創はその場でフリーズし、えげつないキスをされたことに対して恐怖していた。

舌を口の中に入れられ、ひたすら自分の舌と歯を舐めまわされたあのキスの事を。

というかアレはキスなんですかね? キスってあんなかんじなんですかね?

まさか自分のファーストキスが自分同士とは。と、いろいろ思う事があった。

そうやって夢の内容を思い出していると、もう一人の自分のある言葉を思い出す。

すると創は口元を押さえるをやめ、ベットから立ち上がり時計を見る。

まもなく七時。時計の針は55分の所にあった。


「愁ちゃん、夕食って何時からでしたっけ?」


そう言うと愁は急に真顔の態勢になって創の方を見る。


「七時ですね。カテラさんが出ていったのが六時半ぐらいだったはずです。」


「よし、それじゃ食堂に行きますか!」


そう言いながら愁の顔を見て、

人差し指をドアに向け、早く行こうとアピールする。

彼女はそれを見て微笑み、ゆっくりベットから立ち上がって、


「ええ、行きましょう。」


そう言って創と共に食堂へと向かっていった。



オムライスオイシイ

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