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原型:みんなが心躍る世界を■■したいですが(多少)手こずっています。  作者: アイティ
四章:異世界と私たちがいる世界はだいたい同じ(笑)
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普通、何気ない日常がなにより良いと私の中では思っています。

何気ない日常? 異世界に現代社会の日常を求めちゃいけねぇぜ?

だって何が起こるか分からないんだからさ。



数時間後……



異端世界秩序 <105号室>


中はまるでホテルの内装。わぁ。ベットは二つ、照明も調節し放題。

電気ポッドにティーセット、テレビがあるね。風呂もあってシャワーも……!?

え、ええ!? キッチンもあるよ!? 冷蔵庫も電子レンジもある!!

食器棚もあってもう家じゃないですか!! ねぇロゼ!! 


「うるせぇ……」


神堕 聖とロゼが105号室に入った瞬間、

ドア開けっ放しでテンションが高い彼女の声が辺りに響く。

ロゼは疲れた表情をしながらベットにダイブ。

ふかふかの布団で自分の疲れをいやしながら彼女の方を向く。


「ええ? そりゃテンションも上がりますよ。謎に豪華ですし。

 それよりロゼ、何の準備があってそれぞれの個室に?」


「こっちが聞きたい……あの私は私じゃないし、

 そもそもなんで勝手に指導権を握ってるのか分からないんだよね……」


「……なんでぇ?」


彼女は半笑いで理由を聞く。


「うーん……あの私はゼロスが作った私でぇ……

 本来の私の人格とGWEの人格が混ざってる奴なんだよね。

 んで、どっちの人格も持ち合わせてるからって理由でぇ……

 ……なんか、私が知らない間にリーダーになってましたぁ……」


「大丈夫なのそれ? 乗っ取られてません?」


「うん、乗っ取られてるね。でもま、もしものことが起きた場合、

 きちんと対処できるように助手といろいろ仕掛けたからご安心を。」


「仕掛けたって……何をです……?」


そう言うとゲス顔をしながらこう言った。


「そりゃぁもう、最終手段に等しいものだね。

 あのもう一人の私が何かやらかさず、何も問題を起こさなかったら

 総大将殿とかいうよくわからないやつに使うから楽しみにしといてくれ。」


彼女は目元をパチパチさせて、愛想笑いをしてこう言う。


「へぇ、楽しみにしてますです。」


ロゼはその反応を見て、ゲス顔のままへっへっへと笑った。

なんか総大将殿について知ってるな? そんなことを思いながら。



<106号室>



彼女(頭だけ)は、ベット横のサイドテーブルにちょこんと置かれていた。

ベットの上には女の子座りをしている村田 ヒビキ。

そして彼女のひざ元でごろごろして眠っているスペル。

時々、ヒビキはスペルの頭を手で撫でていたりもしていた。

また、彼女の頭を撫でている時もあった。


「……なんでさっきからこんなにやさしくしてくれるんだ?

 私は学校にゾンビを放った張本人なんだぞ? 恨みとかあるはずだ。」


「……(ヒビキは無言で彼女をなでた)」


「いや、なでるのは良いんだけどさ。

 話をしてくれないか? なんか首だけだから暇なんだよ。」


「……(無言でスペルの目の前に彼女を置いた)」


「ああ、うん。かわいいね。

 でも猫は嫌いだよ。肉片をはぎ取ってどっか行くことが多かったからね。

 正直、いつ噛んできそうか怖いんだ。はやくさっきのところに戻してくれ。」


「……(怖がっている彼女を見て無言で微笑む)」


「ちょ、あのすいません。

 さきほどの机のところに戻してはいただけないでしょうか。

 あ、ああ!! な、なんだあくびかびっくりしたぁぁ!?

 ちょ、ちょっとぉ!? やめてください!! 戻して! 早く机に戻して!!」


「……(微笑みは次第に不気味な笑みへと変わっていった)」


「ひ、ひぃぃぃぃぃ!!! だ、だれかぁぁぁ!!!」


彼女の助けを求める声は届かず、その部屋だけにぐもった。



<104号室>



「……」


彼女、斉藤 創はベットの端で座りながら考え事をしていた。

ベット横でなぜかジタバタしている、頭がない神堕 双を見ながら。


「ゾンビって、頭がなくても動くんですね……」


「普通、動かないような気もしますが……

 あれですね。きっと脊髄で動いてるんでしょう。

 それか、ゾンビ物にあるまじき、魔法の力で動いているとか。」


神堕 愁はティーセットでミルクティーとカフェオレを作りながらそう言う。


「あの、愁ちゃん、さっきの話どう思ったんですか?」


「さっきの話というと、双さんのクローンボディの話ですか?

 それとも、聖さんのとの会話の事ですかね。」


「聖ちゃんの会話です。言ってることが分かんなくて……」


考えながら会話をしているせいか、若干顔が暗くなっている創。

神堕 愁はカフェオレを創に渡して片方のベットの端に座った。

そして、熱いミルクティーをちびっとだけ飲んで熱がりながら話をし始める。


「GWEは本物の神の力によってできていると言っていましたね。

 そして、その神の力が失われた場合、世界が吹っ飛ぶと言ってました。」


「世界が吹っ飛ぶって、どういう事ですかね……」


「なんであれ、危害が及ぶことは確実ですね。

 それと、あの会話で気になる点がもう一つ。」


「というと……なんです?」


「聖さんは『GWEを統括していた私(・)』と言っていました。

 その言葉が曖昧である可能性がありますが、その言葉を丸々捉えた場合、

 聖さん一人で全てのGWEの管理をしていたと言う事になります。」


「そう言う事に……なるんです?」


首を傾げ、ハテナマークを浮かべる。


「私の認識では、神堕家という物は

 GWEを統括する組織の名称だと思っていました。

 今回の件と言い、聖さんの話で神堕家の存在意義が分からなくなってきました。

 なんのために存在しているのか、神堕ごとにそれぞれ役割があるのか、

 それともただ純粋に、知り合いで構成されたグループなのか。」


「双ちゃんは聖ちゃんの妹らしいですし、

 もしかしたら、そうなのかもしれませんね……」


「……で、その話を込みで、

 いろんな話を聞くために双さんをここに連れてきたわけですが。」


「あっ、そのために双ちゃんを……でも、GWEの双ちゃんですよね……」

(ほんとうはこっちが本物の双ちゃんなんですけどね……

 話の流れで本物が偽物扱いになってるだけで……)


そう思いながら体だけの神堕 双を見ていると、

ジタバタしすぎて壁にぶつかりその場で倒れてしまったところを目撃してしまう。

そして、倒れたまましばらく動かなくなってしまった。


「まさか、ヒビキさんが尋問をしたいと言いだすなんて思いもしませんでした。」


「ここに来る最中、首だけもぎ取っていきましたよね……」


そう苦い顔をしながら、創はカフェオレを一口飲んだ。


(ん……おいしい。)


……理由は分からなかったが、カフェオレはとてもおいしかった。

創の舌ではまだ味の良さを評価するのが難しいようだ。

彼女は一口、もう一口とカップを口に近づけ、カフェオレを味わった。

神堕 聖はミルクティーを少しずつ飲みながら微笑み、その様子を見ていた。

美味しそうに飲む彼女の表情、仕草が可愛らしく思えたのだ。


(……あれ、もうなくなってしまいましたか。)


気づけば、彼女のコップの中にミルクティーは残っていなかった。




9月が終わるの早いなぁ……

もう2ヶ月で今年も終わるよ……


あっ、評価、感想とかお願いします。

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