熊型の理外の獣
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勇者は、三匹の理外の獣と投石の嵐への対応で、防戦一方のようだった。
そんな勇者のもとに駆けつけ、戦いに割って入る。
「勇者殿、二匹こちらで受け持つ。一匹ずつ処理してくれ。」
「了解!」
私は、流れるように二匹の理外の獣を切りつけて、注意をこちらに逸らした。
目を真っ赤にした理外の獣が、鋭い爪でこちらを切り裂こうとしてくるが、爪先に剣を合わせて、丁寧に力を受け流した。
そして、攻撃してきた一匹を盾にし、もう一匹が近づけないように立ち回る。
立ち位置を常に把握しながら、時には回避し、時には受け流して時間を稼ぐ。
ちらりと勇者の方を見ると、先ほどの戦いでコツをつかんだのか、既に受け持っていた一匹を討伐していた。
そのままの勢いで、勇者は私に向かってきている理外の獣に背後から襲い掛かり、その首を跳ね飛ばした。
「ゼータ悪い!遅くなった!」
「問題ない、残り一匹は任せた。」
勇者と入れ替わるようにして、私はバリケードの方へ戻る。
こちら側も手一杯のようで、どの騎士たちも余裕がない。
私も、防壁にかけられた理外の獣の手を剣で振り払い、必死に応戦する。
時間を忘れる程、目の前の仕事に集中していると、ついに事態が悪い方向へ動いた。
「熊型の理外の獣が出たぞー!」
優に三メートルを超えるような、大型の理外の獣が出現し、バリケードに向かってまっすぐ体当たりをかましてきた。
ミシッ!
嫌な音が辺りに響き、バリケードにわずかな隙間ができてしまった。




