猿型の理外の獣
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勇者が女神様の加護を発動して、全身に青白い光をまとわせながら刀を構える。
勇者を威嚇していた猿型の理外の獣が、彼に向かって腕を振るった。
バックステップで回避した勇者は、そのまま一歩足を踏み出して、隙だらけの胴体に斬撃を入れようとする。
「貰った!」
「・・・!?勇者殿、回避しろ!」
私の声に反射的に反応した勇者が、横に大きく飛びのいた。
次の瞬間、先ほどまで勇者が立っていた場所に、集中的に投石が投げ込まれる。
石が当たった地面が、大きく抉れた。
「うげ、誘い込まれたのかよ!賢いお猿なんて厄介だな!」
「勇者殿!一か所に留まるな!常に移動し続けろ!」
猿型の理外の獣が、再び勇者に対してその剛腕を振るう。
勇者は、相手のリーチを図るように、慎重に攻撃をさばき続けた。
投石が飛び交う中で、よく周りが見えているようだ。
苛立ちを隠さない理外の獣が、地面に向けて両腕を振り下ろした。
勇者は、それを見計らったように懐へ入り込み、心臓に向けて刀を差し込む。
ズプリ・・・
理外の獣は、しばらく痙攣して、その後力尽きるように地面に倒れた。
「勇者殿、お代わりだ。」
勝利の余韻に浸る時間もなく、今度は三匹の猿型の理外の獣が集落に侵入してくる。
三匹の猛攻に加えて、投石の嵐に見舞われている勇者は防戦一方のようだ。
「バリケード周辺はしばらく任せる!私は勇者殿のフォローに入る!」
言うや否や、私は激戦を繰り広げている勇者のもとへ駆けだした。




