勇者の実家 その2
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暫く談笑していると、キッチンから大柄の男性がぬっと現れた。
両腕の筋肉が発達しており、日々力仕事をしていることを想像させる。
「・・・父のサーファだ。エースが世話になっている。そろそろ食事時だ。せっかくなら食べていきなさい。」
「そうね、あなた!それがいいわ!」
「そこまで世話になる訳には・・・。」
私の言葉を聞き終わる前に、サーファとルビーナはキッチンに消えて行ってしまった。
頭を抱えていると、様子を見ていたビットが口笛を吹いた。
「ヒュー!小隊長がタジタジの所なんて初めて見ましたぜ!」
茶化してきたビットをにらみつけると、彼は視線を窓の外へ漂わせて逃げていった。
トレモロは落ち着いた様子で、出されたお茶をすすっている。
ラビーは、自分の家に居るのかというほどだらりと寛ぎながら、目を輝かせていた。
「やったー!おばさんと親父さんの手料理、久しぶりだなぁ!」
どうやらラビーは、遠慮という言葉を王都に置いてきたようである。
ため息をつきながら勇者を見つめると、勇者は笑いながら手をたたいた。
「まぁまぁ、腹が減っては戦はできぬっていうだろう?聞き込みの前に腹ごしらえしていけって。家庭料理になるけど、うまい魚がたくさん出てくると思うぜ?ぜひ堪能してってくれ!」
勇者の声と同時に、サーファとルビーナが料理を持ってリビングに現れた。
焼き魚やサラダ、魚の煮つけに汁物など、色とりどりの料理が目の前に並べられる。
どれも、食欲を誘うような良い香りが漂っていた。
皆が食卓に着いたのを確認して、サーファが口を開く。
「・・・ではいただこう。本日の糧をいただき、女神ルナフレイム様に感謝を。」
サーファの口上に合わせて、各々食事の前の祈りをささげた。




