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さっさと世界を救ってこい ~勇者が魔王を倒すまで、人類防衛戦線~  作者: だごみすと


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試し切り

ご感想やブックマーク、評価等をありがとうございます!

大変励みになります!

 

 出来上がった刀を見ていると、親方が広場へ案内してくれた。

 そこには、様々な大きさの藁人形が設置されていた。


「そら、試し切りをしてみろ。合わなかったら調整してやる。」


 勇者は頷くと、刀を正面に構え、藁人形を切り飛ばした。


 サクッ!


 小気味よい音とともに、両断された藁人形が地面に落ちる。

 素晴らしい切れ味だ。これなら、勇者の武器として遜色ないだろう。


「すげぇ!面白れぇ!」


 刀の切れ味が気に入ったのか、勇者は藁人形を次々と切り飛ばしていった。

 どの断面も、きれいに切断されている。

 剣の切れ味だけでなく、剣をふるう勇者の腕前もあってこそだ。

 きちんと修練を積んでいるようだ。


「勇者殿、本題はここからだろう?」


 私の言葉に、勇者が女神様の加護を刀に注ぎ始める。

 勇者の全身を纏っていた青白い光が、やがて刀を覆い始め、その美しい波紋がきらめいて見えた。


「行くぞ!」


 シュッ・・・!


 藁人形を横一閃したが、一見すると何も変わっていないように見受けられる。

 首をひねった勇者が、藁人形を触ってみると、上半身に当たる部分が地面にパサリと落ちた。

 あまりの違いに、私と勇者は目を見開く。


「やばい・・・。切った感触がなかった。これ使いこなせるかな?」


「そうでなければ困る。」


 泣き言を言う勇者に対して、私はぴしゃりと返答する。

 間違いなく、名刀と呼ばれる一品だろう。

 女神様の加護を併用すると、ここまでに至るのか。


「勇者殿、刀の様子は?」


 一番の問題点を指摘する。

 勇者は、数度刀を振った後、笑顔で答える。


「問題なさそうだ。砕けそうな様子はない!」


 ついに、女神様の加護に耐えうる、勇者の武器が完成した。

 その事実に喜びながら、人の言葉を操る理外の獣について考えていた。

 果たして、奴らや魔王に通用するのだろうか。

 そんな不安を払拭するように、次々と藁人形を切り飛ばす勇者を見て、苦笑する私であった。


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