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さっさと世界を救ってこい ~勇者が魔王を倒すまで、人類防衛戦線~  作者: だごみすと


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手合わせ

ご感想やブックマーク、評価等をありがとうございます!

大変励みになります!

 

「はっ!」


 勇者が打ち込んでくる訓練用の模造刀を、私はバックステップで躱す。


 今日は勇者と久しぶりの手合わせを行っている。

 出会った当初に比べれば、多少は見ることができる動きをしている。


 私は、試すように勇者の顔面に向けて剣による刺突を放った。

 勇者は驚きながら丁寧に剣を合わせて、こちらの攻撃を受け流す。


 そのままこちらの様子を伺おうとする勇者に対して、流された剣をコンパクトに引き寄せながら、斜めに切りつける。

 勇者は反応できずに、模造刀の刃をもろに受けてしまった。


「ぐぇっ!?」


「足を止めるな。敵は待ってくれないぞ。」


 勇者に対して、冷静に指導を行う。

 私の言葉を聞いた勇者が、左右にステップを踏みながら連撃を放つ。

 相手のリーチを見切って、スウェーで躱すと、剣の打ち終わりを狙って思い切り模造刀を振り抜いた。


 キィィー・・・ン!


 勇者の手から刀が離れ、地面に突き刺さる。

 無手になった勇者に対して、私は剣を突き付けた。


「また一本だ。女神様の加護がない状態なら、新米騎士くらいの実力にはなったか?」


「・・・はぁ、はぁ。それは褒めているのか?」


「もちろんだ。」


 勇者には女神様の加護の力で、尋常ならざる怪力を発揮する術がある。

 それは、彼にしかない大きな強みだろう。


「とはいえ、まだまだ精進は必要だがな。」


「へいへい。ゼータ様の言う通りですよ・・・。」


 勇者が肩を落として、がっくりとうなだれている。

 しかし、勇者も騎士の動きを理解しつつあるようだ。

 騎士同士の連携が必要な理外の獣戦において、仲間の動きが分かっているほど戦いやすくなる。


「そろそろ、現場に出てもらう頃合いか?」


 私は、誰に言うでもなく、ポツリとつぶやいた。


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