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さっさと世界を救ってこい ~勇者が魔王を倒すまで、人類防衛戦線~  作者: だごみすと


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理外の獣の目撃情報

ご感想やブックマーク、評価等をありがとうございます!

大変励みになります!

 

 私は、目の前の報告書に目を通して顔をしかめた。


 年々、理外の獣の目撃情報が増してきている。

 特に、豊かな森に囲まれた東の町、ユークリードの症例が顕著だ。


 大陸各地に騎士団を派遣し、見回りを続けているが、それだけでは手が回らないことが多い。

 可能ならば、危険な土地からは退去して、王都に移住してもらう方が望ましい。


 しかし、王都から再三避難勧告を通知しているが、ユークリードの土地に住む人々は、断固として移住を認めようとしない。

 それには、歴史的な背景があることは分かっていた。


 ユークリードの土地は、かつてこの大陸で大飢饉が起きた時、女神様が慈悲を賜った土地と言われている。

 その証拠に、ユークリードでしか見ることのできない動植物が数多く存在している。

 そのような土地柄か、ユークリードの民は女神様に対する信仰とともに、土地に対する信仰にも厚い者が多い。


 どれほど理外の獣の被害が増えようとも、女神様から賜った土地を捨てるとは何事かと、強い憤慨をあらわに抗議を受けたことは数知れない。

 幸い、豊かな森の恵みで満足しているのか、理外の獣の目撃情報に比べて、それに対する被害は少ない。


 とはいえ、徐々に数を増やしていると見られる理外の獣相手に、このままでいることは、致命的な間違いを侵すことになるかもしれない。


 再度、避難勧告の通知を送るか?

 ユークリード側の意向を無視して通知を送り続けて早数年。

 そのたびに関係が悪くなるユークリードに対して、私はため息をついた。


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