マーロウ王太子殿下
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大変励みになります!
女神様の加護の実験後、勇者はさらに剣の修行に打ち込んでいった。
自分が強くなって、理外の獣を討ち取るより他にないと実感したのかもしれない。
いつも通り、剣の形をなぞりながら、正しい体の動きを確かめていると、供周りを引き連れた少年が広場に足を踏み入れた。
「貴殿が勇者殿であるか。」
クリーム色の髪をぴょこぴょこと跳ねさせながら、少年が尋ねる。
「あぁ、そう呼ばれているが、君は・・・?」
「このお方は、ライザン王国の王太子殿下であらせられる、マーロウ=ライザン様だ。」
戸惑う勇者に対して、私は目の前の少年を紹介する。
マーロウ殿下は、人好きのする笑顔を浮かべて勇者に話しかける。
「マーロウと呼んでくれ、勇者殿。挨拶が遅れてすまなかったな。よろしく頼む。」
「いえ、こちらこそよろしくお願いいたします、マーロウ様。」
「うむ。勇者殿は修練に励んでいるようであるな。手ごたえはいかほどかな?」
「同じ年くらいのゼータにまったく敵わなくて、少し焦りを抱いております。」
「ゼータは、あの騎士団長の息子であるからな。私が物心つく前から、真面目に修練を積んでいたと聞いている。比較対象が悪かったな。」
「恐縮です。」
朗らかに笑うマーロウ殿下のお言葉に、私は礼を返す。
そんなマーロウ殿下は、勇者の姿を見つめると、遠い目をして語り始める。
「理外の獣がこの世に現れてからおよそ100年。人類はじりじりと生活圏を脅かされておった。北の大地から遠いシルフィーナは被害が少ないが、鉱山のある西の町、ガンズロッドや、森に囲まれた東の町、ユークリードは被害報告が増えておる。特に、ユークリードは土地への信仰心から、王都へ移住する者が少なく、被害が増える一方だ。我は、王太子としてこの現状を変えたいと思っておる。そのためにはどうか、勇者殿のお力をお借りしたい。」
マーロウ殿下が勇者に対して頭を下げた。
「頭をお上げください、マーロウ様!私の力が役に立つなら、喜んでお貸しいたします!」
王太子殿下の訪問により、勇者の修練により熱が入ったことは言うまでもなかった。




