↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
6/7

wellcome episodo 006 告げる者・黙る者

春乃は手帳を握りしめながら街を歩いた。


 あの火災が起こると記されていた空き地に向かって・・・。

でも、その土地には再開発が始まり、鉄骨が組まれ、警備員が立っていた。


 メモ通りだったとしてもすでに未来は違っていた。

耳元で風が囁いたような気がした。

 「未来は"選ばれた瞬間"に変わる」


・・・・・あの声、鮫代 和


 彼はどの瞬間に"語る"ことを諦めたのだろうか?

そして春乃自身は"告げる勇気"の一歩を、踏み出そうとしていた。

その夜春乃は投稿サイトを開いた。


 「未来の断片を書きます。信じてほしいとは言いません、もしもの備えとして片隅に置いてください 3日後、ある都市の地下鉄で通電トラブル、無人化運転が暴走し、二つの駅が閉鎖されます」

 『公開』をタップする手が震えた。


"ホラ吹き"のレッテルが貼られるかもしれない、けど、「語る」ことが未来への責任だと、信じて。


数時間後、その投稿は、100を超えるコメントで埋め尽くされた。

 "備えようと思います、ありがとう・気にかけておきます・もしかして、火災予告した人なの?"・・・・・など。



投稿から3日後、本当に地下鉄一時的運転を停止した。原因はシステム異常。偶然かもしれない、誰かの行動が変わったのかもしれない。


 春乃はそれを"未来が揺らいだ瞬間"と感じた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 その晩再びあの夢の中のスシタス・オメホに引き込まれる。透明な都市に一つの看板が立っていた。

 「観測ログ:預言者 02」

 NAME Haruno KIsaragi


"鮫代 和"がいたあの空間に、今度は春乃の名が浮かんでいた。

 「君もここまで来たんだよね」

夢の中で鮫代は、言った。

 「選ばれなかった未来と記録するだけじゃもうダメなんだ、語り続けなければ・・・ スシタス・オメホは現実に食い込んでくる」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



春乃が目を覚ますと投稿サイトには見慣れない通知が届いていた。

 【あなたの投稿が、都市防災センターに引用されました】

その時彼女は、"語る者"が世界を変える、そう予感した。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。