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wellcome episodo 004 ダムの水面に映すもの

S市第三ダムは町から離れた山間にひっそりと存在していた。そこに春乃は一人、車を飛ばし向かっていた。

 現地に着くと、周囲には、何の異変もなかった。


ダムの職員も穏やかに挨拶を交わし設備も正常に稼働中。



 しかし、彼女の手帳の中は確かにこう記されていた。

"6月22日 午後4時 制御装置の誤作動によるゲート解放の町に濁流が迫る"


私がここに来たことで、誤作動は回避されるの?風がダム湖の水面はゆっくり波を作っていた。


水面に、誰かもう一人の姿が見えた。振り返ったけど、誰もいなかった。

あれっと思った瞬間、黒い影が現れていた。そして耳元で声が響いた。

 「それは"未来ではない"」

 「誰・・・」

 

 「あなたが手帳を持った時点で、分岐が始まった、"記録者"は次の誰かに渡す」

春乃は震える手で手帳を胸で抱えた。

 「鮫代 和は最初の記録者なの・・・」


 「違う、受け継いだだけにすぎない、未来は記録し続けなければすぐに"歪む"」


その瞬間、ダムの警報が短くなった。


 「制御室から異常反応 一瞬だけゲートが誤作動を」

現場が騒然とする中、職員たちは迅速に対応し、決壊には至らなかった。


春乃は膝をつき、手帳を開いた。そこには【すでに、成功】と書かれていた。




 「この日、未来は変わった、これは"行動の結果"」

この手帳は未来を操るものではなく、【未来】を問い続けるもの、なのかと、ふと思った。


でも、私は・・・・、と小さく呟いた時、

 "7月1日、午後7時 スシタス・オメホ 本格的に出現"


と、通知が届いた。



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