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ただのアニオタだったわたし、ヤンデレ先輩と幼馴染に愛されすぎて困ってます ~逃げても離してくれない彼女たち~ ―雲乃伊戸女子高校の美山サキの場合―  作者: あさなゆうなぎ
第3章 一年の二学期

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そんなこと考えてたの〜?!

 昨日、サキちゃんに、嫌われてしまったと、彼女の言葉を聞いて私は思った。


 あの瞬間、確かに私の世界は音を立てて崩れ去っていた。

 本当にあの時はそう思い、絶望の淵に沈んでいた。


 彼女を離したくなかった。

 どこにも行ってほしくなかった。


 幼馴染として、お互いのすべてを知り尽くしているはずの私たちの聖域に、土足で踏み込んできたあの泥棒猫——伊藤優花里。


 あの女が現れてから、私達のすべてが狂い始めた。


 サキちゃんは騙されている。

 あの冷徹な仮面の裏で何を企んでいるか分からない女に、私の大切なサキちゃんを奪われるわけにはいかない。


 だからサキちゃんを監視した。

 束縛した。


 それが私の彼女に対しての愛し方であり、サキちゃんをあの女から守る唯一の手段だったのに……


 思いもよらず、サキちゃんは、あの女を庇って私を拒絶した。


 昨日から、部屋の隅で私は膝を抱えていた。

 サキちゃんの隣に立てない人生なんて、呼吸をしているだけの死体と同じだ。

 もうどうなってもいい、このまま消えてしまいたい……そう絶望の淵に沈んでいた。

 涙が止まらなかった。


 けれど、サキちゃんは私のために来てくれた。

 ドア越しに響く、震えるけれど真っ直ぐな声。


「わたしは鏡子ちゃんが大好き! だからまた一緒に登校したい!」


 その言葉が、凍りついていた私の心を一瞬で溶かした。

 やっぱり、サキちゃんには私しかいないんだ。私だって、大切な人はサキちゃんしかいない。


 床に倒れ込んだサキちゃんを抱きしめた。

 伝わってくる体温、昔からの懐かしい匂い。

 

 これこそが私の、私だけの居場所。


 (……サキちゃん。もう二度と、あなたにあんな顔はさせないよ)

 そう心に誓う。


 私はあの泥棒猫から、絶対にサキちゃんを取り戻すんだ。

それが、彼女にとっても、私にとっても一番の選択なんだ。


 サキちゃんは私にとって、もう親友なんて言葉じゃ収まらない。


 恋人以上の存在。

 私達二人は運命共同体なんだ。


 「サキちゃん……愛してる。もう一生、離さないからね」

 私の腕の中で、少し戸惑いながらも抱きしめ返してくれたサキちゃん。


 その優しさに甘えながら、私の胸の奥では、昨日までの絶望がどす黒い執着へと姿を変えて燃え上がっていた。

 ううん、これは執着なんかではなく、これが私の彼女に対しての本当の愛なんだ。


 見ていてくださいね、伊藤先輩。

 サキちゃんの「隣」は、最初から最後まで私の特等席、あなたなんかに絶対に立たせてあげない。


 サキちゃんを玄関先で見送りながら、私は改めて彼女を私の元から離さない様にと、固く心に誓った。


 サキちゃんの笑顔は私だけのものなんだ。

優花里の助言を元に、鏡子のことを考えて、優しく接したサキ。

しかし、その優しさが逆に鏡子の心に火をつける結果に。

優花里はこうなる事を予想していたのでしょうか?

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