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来るところ間違えました。〜新人探索者、最きょうパーティに入る〜  作者: 海万満
第一章《新人探索者》エドワード・クレイ
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急募、ここから入れる保険

 腰が痛くてなかなか動けない。ピッチピチの21世紀産まれなのに(涙)。


 パーティ登録の為に1時間前に去ったギルドへ再び赴いた。

 道中でも十分衆目を集めていたが、ギルドの扉を開けた途端に道中とは比べ物にならない視線が向けられる。主にランディとエンリカに。


「げ、悪魔の聖騎士(アイツら)だ!」


「チッ、リーダーが抜けたとかで最近来てなかったのに」


 うーーーーーむ。

 何したのこの人たち。明らかに避けられてる様な反応じゃん。


 外野のことは気にせずに二人に探索者登録をした人の窓口へ連れられる。


「パーティメンバーの追加をしたいんだけど良い?」


「アッ、こっ、こんにちは。悪魔の聖騎士パラディンオブフィーンドで宜しいですね?」


 えっ、受付の人も引き攣ってるじゃん。この人達、ちゃんとした探索者だよね?


「ところで、どなたをパーティに入れるんですか?」


「ああ、この子。エドワード・クレイだ」


 怖いくらいのにっこり笑顔でランディが答える。


「あっ、えっ、エドワード君ですか?つい先程探索者登録をしたばかりですよ?貴方方はBランクパーティ、実力だけならAランクに匹敵するんですよ」


 やっぱりそう思いますよね!受付のお姉さん!新人がBランクパーティに入るなんて考えられませんよね!もっと言ってやってください!


「なにか文句あるのかな?(にっこり)」


 顔は笑顔だが目が笑ってない。背筋が震える様なオーラが出ている。

 あっ、いや!ランディ、さっきのは言葉の綾というかですね。っていうかランディって面接の直前まで寝てた二人よりやばい?


「そうよ、私達が選んだんだからごちゃごちゃ言われる筋合いないんだけど」


「い、いえ、そんなことございません。大変申し訳ございませんでした」


 僕も同じ気持ちだよ。うんうん。お姉さんとは仲良くなれるかもしれない。あっでも僕コミュ力低いんだった。


「じゃあ登録お願いね。それとなんか依頼あるかな?」


「それが今日から丁度、Bランク以上で依頼を探しているパーティが居たらギルドマスター室まで読んでくれと伝言があります。どうされますか?」


「う〜ん。どうする?エンリカ?」


「そうね、話くらいは聞いてあげても良いんじゃない?」


 ランディがくるりと回り後ろで縮こまっていた僕に声を掛ける。


「エドはお金渡すからギルド出たすぐそこにある店で装備揃えておきな。あそこは質も良いし人柄も信頼できる。店主に悪魔の聖騎士(パーティ)のシンボル見せると良い物見せてくれるから自分に合うの買ってね。お金は気にしなくて良いよ」


「そうね。あと、依頼次第ですぐ出るかもだから準備しといてね」


「えっ、すぐ行くんですか?初日ですけど」


 二人とも頭の上に?が乗っかっている。


「当たり前よ。パーティなんだから」


「うんうん」


 ですよね〜。なんか20分位でこの二人の性格は大体分かってきたわ。


「じゃないわ!そうだけどそうじゃない!Bランクの依頼に僕がついて行ったら死ぬよ」

 なんて言えるはずも無い。怖い。


「わっ、分かりました」


「終わったらギルド内のカフェで待っててね」




 行ってしまった。僕は初日からギルドマスターには極力会いたくないから良かったかもだけど。取り敢えず依頼が簡単なものであります様に。







 大通りに面していて尚且つ容易に真似できない高級感を醸し出している店。

 恐る恐る扉を開く。


カランコロン


 扉に取り付けられた鈴の音が店内に響き渡る。

 数秒後、年で白くなった髪を後ろで束ね、顎髭を生やした老人が出てきた。


「なんだ、新人か、ウチのは高いぞ。新人にはとてもじゃないが手が出せん。新人にオススメの店紹介してやるから帰った帰った」


 いるいる。こういう店主。でも身の丈にあった店紹介してくれる良い人じゃん。

 イメージ通りの店主に感動した後、言われた通りシンボルの形のペンダントトップを見せる。


 店主の顔つきが変わった。


「けっ、あんた、アイツらのお使いなら帰れ」


 あ、これはまずいかも

 ここは刺激しない様に落ち着いて


「僕、今日登録したばかりの新人ですけどちゃんとした悪魔の聖騎士パラディンオブフィーンドの新メンバーです」


「アイツら、よりにもよってなんちゅう奴入れてんだ。正気かよ」


 それが普通の感性です。僕もそう思います。この店主さんとなら仲良くなれるかも。あっでも僕コミ(略)


「何分今日ここに来たばかりであの方達のこと知らないのですが、どんなパーティなんですか?」


「お前大丈夫か?入るパーティのことも知らないで」


 ごもっともで。


「今日来たばっかなので。えへへ...」


「はぁー。分かってるお前さん?情報収集は探索準備の中でも大事なんだぞ!」


 本当にその通りでございます。ぐうの音も出ません。


「けっ別にお前の為に教えるんじゃないんだからな。俺が教えなかったせいでお前が死んだら俺が気持ち悪くなるだけだからな」


 おや?なにやら流れが少し変わったぞ?

 この店主は結構なツンデレかもしれない。


「まず、アイツら、悪魔の聖騎士パラディンオブフィーンドがウチの客、要するに他のハンターからなんと言われているか分かるか?」


 顔を近づけて強調する様に話し出す。


「いっ、いえ」


「あるパーティ(きゃく)は最恐と言う。あるパーティ(きゃく)は最凶と言う。またあるパーティ(きゃく)は最狂と言う。さらに別のパーティ(きゃく)は王都最強パーティの一つと言う」


「ふむふむ」


 やっぱりやばいパーティ入っちゃった。しかもこの店に来る程の実力のあるパーティから言われている。

 もう抜けられないですよね………。


「話はこの辺にして装備見てやる。ナイフだけはあるんだよな。サッサとやるぞ」


「よろしくお願いします」






 買ったのは防具と罠解除用具セットだ。

 上半身は防寒、防火に優れた素材のオレンジ色の長袖シャツに動きやすさを重視した灰色の防具。下半身は黒の地味なズボンに用具やポーションが入るポーチ。


「さっきはあんなこと言ったが、アイツらは悪い奴らでは無いんだ。頑張れよ!」


「ありがとうございました」


 店主の激励を受けてギルド内のカフェに向かうと二人が既に待っていた。


 エンリカは僕を見つけると凄まじい速度で駆け寄って来て両肩を掴まれた。


「依頼行くわよ!護衛依頼!」


 顔が近い。緊張する。

 本編で書くとテンポが悪くなるのでここに書いちゃおうのコーナー!

1パーティーシンボルについて

 パーティーシンボルはその人の所属を表します。また、万が一遭難、死亡の際の身元確認として使われます。

 リリスが小さいシンボルをピアスにしてつけている理由は研究時にブレスレットだと邪魔になったり思わぬ事故の原因になる為です。

 なお、リリス本人は寝る時に邪魔と感じる為、最近腰につけるか検討中。


2探索者の収入源について

 探索者の収入は主に2パターンあります。

 一つ目はダンジョン探索。そこで出る魔道具等の成果を売る等して収益を得ます。不安定ですが、当たった時は莫大なお金が入って来ます。

 二つ目は依頼です。期間、お金が決まっていて安定して稼げる場合が多いです。依頼のランクは指定がなければ±1ランクまで、その他○○がいるパーティー、○ランク以上などの条件がつくことがあります。条件が厳しいほど、また要求ランクが高いほど依頼料は高くなっていきます。


 ギリギリ今日中に間に合った。

 これも全部腰のせい

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