第25話 「REBOOT!!したい男」
林ユージは常々リブート《再起動》したいと考えている。
何故、このムサい中年男がそんなハイセンスな言葉を知っているのか…
そう!観ていたのだーー
日○劇場でやっていた、鈴○亮平主演のドラマーー
『リブート』
簡単なあらすじはーー
妻を殺害した容疑で追われることになった善良なパティシエが、自身の潔白を証明するために家族を捨て、裏社会と繋がる悪徳刑事にリブート(整形して別人に生まれ変わる=再起動)して真犯人を追う、エクストリームファミリーサスペンスドラマだ。
ある日の昼休みーー
ユージは煙草をふかしながら空を見上げ呟く…
「はぁ…キ○タクにリブートしてぇ」
世の中の大半は同じことを思うのであろうが、
体重150kgのキ○タクなどもはやキ○タクではない…
それを近くで聞いていたトモヤが、笑いながら言う。
「そんなこと言ってると、世の中のキ○タクファンに刺されますよ」
「林さん体型的に関取とかいいんじゃないんすか?」
「は?そりゃただのデ○やろ!」
「俺ガッチリ体型やし」
(太ってるヤツに限ってよく言うんだよなこの言葉…)
「でも関取って、奥さん綺麗じゃないすか」
「まぁリブートしなくても、ア○ャコングならそのままでも似てんじゃないすか」
トモヤがニヤつきながら言う。
「……」
「どーもトモヤちゃんは俺を分かっとらんわ」
「そんなダサい男に【エリ】クラスの女が惚れるか?」
(よく言うよ…相変わらずブッ壊れてんな)
「まぁとりあえず、リブートするなら楽しみにしときますよ♪」
そう言うとトモヤは笑いながら行ってしまった。
「ん…完全に舐めてんなあのヤロー」
「俺の本気を分かってないわ」
口では何とでも言えるーー
身の程知らずな欲求ほど無意味なものはない。
翌日ーー
休憩時間。
現場の隅で忙しそうにスマホをいじるユージの姿があった。
「おぅトモヤ!リブートしたで」
「見てみーや完璧にキ○タクやろーが!!」
それを見たトモヤは、即座に冷ややかな目になる…
「あー…そっすね……」
ユージが満面のドヤ顔で見せてきたスマホ画面にはスリムになったキ○タク風の彼がいた。
(本当アホだなコイツ…結局何がしたいんだろ)
トモヤはそう思ったが口には出さなかった…
その後もユージは、色々な人を掴まえては自作のリブート画像を得意気に見せては喜んでいた。
そんな彼の奇怪な行動と共に…またもや社内で彼の呼び名が産声をあげるーー
【REBOOTA!!】
と……。
ちなみにこれは余談ではあるがーー
ミギー・モレノは【異世界転生】希望らしい…
今回も最後まで読んでいただき感謝いたします。




