第11話協奏曲
教室の窓から差し込む光が俺たちの行く末を。未来を見通しているかのようだ。
あの太った奴は、俺を見て驚いていた。もちろん会ったことはない。
俺の過去を知っている人物か。
「うーん」
「なぁに?考え事」
髪を靡かせ、ディヴィは目を輝かせている。
「放課後になったわね、早速明日の対抗戦をおさらいしましょ!」
ちなみに3-Aでは、ディヴィと俺が実行委員と選手代表を兼任する。
まぁクラスで1位と2位のペアだしな。
「放送室スタジオで撮影、村中に放送されるわ。私たちは中1、中2の代表2名と3戦ずつ戦う。」
同率の場合、点数が1点でも多いほうに軍配が上がる。勝つと高校への推薦、クラス評価や部費のアップなんかの特典ももらえるらしい。
正直俺には関係ないがな。
「本番はもっとすごいらしいわ。世界中から大富豪や資産家が集まるの。」
今朝の奴らも商品と女生徒を見に来たヘンタイにしか見えなかったな。
「私たちは運が良いのよ。毎年お祭りがあるわけじゃないわ。」
そうなのか。80年に一回だっけ?なら余計出てみたいよな。アイスゲーム。
「俺たちなら優勝できるぜ」
「そうね、ヴィア姉さまは強敵だけど後アーサーっていう子も。」
アーサー?あいつ文武両道っぽいよな。ゲームまで強いのかよ。
「校内戦で負けなし、高等部の連中にも勝ったとか。」
ペラッ
資料を見せながらディヴィが語る。あいつ、俺には目立つなと言いつつ。自分の方が目立ってるじゃねーか。
――ヴィアが一敗してる。
相手はイルテ。
そういや2年の代表候補だったな。会ったことはないが。
「とぉーう!」
相変わらず派手な登場だな。ドアを蹴破る癖はなかなかヤバいぞ。スタンと後ろにケイもいるようだ。
「約束通り、雪辱を果たしに来たぞ。」
「めんどくせー、明日でよくないか」
あぁ、そういえばスタンは代表メンバーになかったな。ランク外か。
「……フフッ」
知ってか知らずかケイが嘲笑ってる。
「明日は俺の勇姿に見惚れるんだな!」
出れないだろうに。スタンはスーパーアホだな。
まぁいい肩慣らしも兼ねて最終調整と行こうか。
ディヴィVSケイ
4-6
スタンVSロット
0-10
これは意外な結果になった。ディヴィが負け越しかよ。
俺が圧勝は想定の範囲だが。
「くっそおおおおおおおおおおおおお」
覚えてろ!とお決まりのセリフを言い残し去っていくスタン。
ケイは満足そうだが、ディヴィは険しい顔をしている。
「……姉サマの事は誰よりも詳しい……」
むしろ4勝した姉サマをほめるべきと付け加えるケイ。
(本番が楽しみです、愛しい姉サマ……フフッ)
そのままの流れで解散になった。ディヴィは教室に残るそうだ。
「じゃっ」
「えぇ。」
ディヴィ達と別れ下校に向け校内を移動する。
~♪♪
音楽室の方からだ。放課後も過ぎている遅い時間だ。まだ吹奏楽部の奴が残っているのか。ちょっぴり覗いてくか。
「前に聴いたやつだな、ピアノ弾いてた」
「あら、お客様かしら。」
佇まいはプロのよう。明るく光る黄色い髪にはリボンが付いており、ふわふわしたアイドルのような今風のお嬢様が優雅に佇んでいた。




