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――知るたび、終わる。アイスマジック  作者: tanakatakusi
第1章 ロット

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第12話酒場のマスター


「頭がいてえ」


路地裏に戻って、土管の中で寝たらこの始末。

ついでに、体中も筋肉痛だ。あそこは、関わってはいけない世界だった。


「アーサーとヴィアを見つけるまでは...」



頬を叩き、さらにもう一度気合を入れなおす。

グーと腹が鳴る。

昨日から何も食べてない。



「雑草と花でも探すか...」


枕替わりにしていた、レンガを蹴とばす


「足りねえが、ないよりマシだ」





__________________________________________________________




ドイル視点



昨晩はまったく寝れなかった。

車で寝ることはよくあったが、防寒具なしで外で一夜を開けるのは初めての経験だった。


「私は....まだ生きてる...!」


「よし、いこう」


せめて、アーサーさんの仇を。


現在地は、ナタール警察署からは北、この後中央のゲーム会場を通って、東にあるアーサーさんの家を目指す。


「これが最短かつ安全なルート。」


(ロットさんの言う通り、人にまったく会わなかった。)

地図をよく確認しよう。


「アーサーさんの家が見える。」



見たところ、周囲に人はいない。



「ドアは開いてるのかな」


「うん、いける!」


(ピッキングのスキルに心得はあったけど必要なかった。)



「手早く追手が来る前に済まそう」



ゴソッ



「うーん。至って普通の部屋ですが、物がなさすぎる。ほんとうに生活してるのかな。」



3人が写った写真があるのみでベッドも机もない。不思議な部屋。

アーサーさん、ロットさん、たぶんもう一人は...


「服はありますね。」


「ここは、ベタに時計の裏とか」


「...ほんとうにあった。」


「...手紙に封が、してある。」


「最近書かれたものじゃないな....計画的?」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ロットへ


君がこれを読んでいることを願う


僕はヴァイス家に狙われている。ヴィアを頼む。


僕を殺したのは




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「なんだこれ、肝心なところが書いてないじゃないか」


「ほかに何か、缶詰とアイスがありますね」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


トゥルル・・・ガチャ


割とすぐケータイにでた。


「俺だ」


「見つけましたよ、手紙です」


「よし、よくやった。なんて書いてある!?」


「アーサーさんを殺した犯人についてですが....空欄になっています。偽物でしょうか。」


「いや、ヒントがあるはずだ。予定通り、合流だ」




「....なんだその恰好」


「変装ですよ。」



「アーサーさんは同じ種類の服しか持ってなかったので、缶詰の汁とアイスで着色しました。」



「・・・・」


こんな奴だったのか。


「さぁ、ロットさんの分もありますよ。」


「遠慮しておく。それより見せてみろ」


「これか、たしかに空欄だが」


「アーサーならこうする!」


「ちょっ!・・・何するんですかっ!!」


「服に染み付いたアイスならまだ蒸発してない!絞って紙にかけるぞ」


「イタタタタっ・・・引っ張らないで!」




「見ろ、犯人は酒場のマスター。ルガンだ」



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