第9話 異常存在調査報告書 『連続空き家完全燃焼事件』
【機密指定:第二種秘匿案件】
異常存在調査室 第弐調査部隊
案件番号:E-0129
異常存在調査報告書
対象名称:空き家完全燃焼事件
危険度:C
分類:調査中
関連事象:異界接触疑い
・概要
霧ヶ浦市文京区の住宅街を中心とした近隣地域において、無人の空き家が跡形もなく焼失する事件が複数発生。
通常火災で確認される焼け跡や残骸、焼却灰がほとんど残存しておらず、現場には地面がガラス化する程の異常な燃焼状態が確認された。
消防及び警察による合同調査では原因不明と判断され、異常存在調査室へ調査要請が発令された。
・事件の特徴
発生件数:7件
人的被害:0件
・共通事項
対象は全て無人の空き家
現場周辺にガソリン等の可燃物反応なし
燃焼速度が異常に速く、目撃証言では「一瞬で建物が消えた」と証言されている。
燃焼後、灰すら残存しない。
・調査内容
現場検証及び近隣住民への聞き込みを実施。
証言から以下の共通点を確認。
『平日は16時以降に事件が発生』
『休日は昼夜を問わず発生』
『事件直前、自転車に乗った制服姿の人物を目撃したとの証言が複数存在』
『現場付近で若年女性と思われる人物を見掛けたとの情報あり』
『火災発生直前、異常な熱気を感じたという証言が多数確認された』
・推定
発生時間帯及び目撃証言から、対象は学生である可能性が高い。
通常放火では説明できない燃焼規模であることから、異能または異界由来現象への関与が疑われる。
・調査員所見
現段階では悪意を目的とした犯行や、異能の暴走であるとは断定できない。
燃焼範囲の制御と、近隣住宅への被害が0であることが理由である。
しかし燃焼規模は市街地へ延焼する危険性を十分有しており、早急な対象の特定が必要である。
・対応方針
発生地域を限定し、予測時間帯における張り込みを実施。
対象の確保を最優先とする。
担当調査員:第弐調査部隊隊長 夜崎 幽
報告書記録者:第弐調査部隊隊長 夜崎 幽




