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呪われた精霊使いの探しもの  作者: ルンド


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第十五話 教会の惨劇

頑張って書き溜めていたストックが遂になくなりました。

頑張ってみるつもりですが更新が少し遅くなるかもしれません。

精霊使いに相談を終えた翌日、まだ日も登っていない早朝の時間に、シンはリイナを叩き起こした。

「ふん、ようやっと目が覚めたかラナ」

「私はラナじゃなくてリイナよ!

何なのよこんな時間に起こすなんてどうかしてるんじゃないの」

早朝に叩き起こされた上に名前まで間違えられたリイナは不満をこぼすがシンはリイナの危機感のなさに呆れてしまう。

「お前の方こそどうかしてるんじゃないのか?

俺たちは今、味方一人いない敵陣の中での騙し合いの真っ最中だぞ。

いくら俺が術やらなんやら使っていても限度がある。

そんな中でせっかく名前を偽ることで身を守ってるお前が、自分でそれを溝に捨てる真似をする気なのか?

悪魔の贄になりたくねぇのならどんな状況下でもラナと呼ばれて反応できるようにしろ。

間違っても自分の名前はラナじゃないリイナだなんて言ってみろどうなるか何て火を見るよりも明らかだろうが」

「・・・・・・ごめんなさい」

シンに言われて今の現状を思い出したのだろう、素直に謝罪を口にするリイナに分かればいいという様にシンは頷き、本題に入る。

「いいかラナ。

今日俺たちは正午の鐘が鳴る頃にあの紛い物に会う事になっている。

それは分かるな?」

シンの言葉にうなずきながら、リイナはなぜそんな分かり切ったことを聞くのか分からなかった。

昨日、精霊使いと話した後薬を貰える事になり、出来上がるのが翌日である今日の正午頃なのでその時に受け渡すと言われていた。

「今日、朝の食事を終えたら直ぐに教会に行くぞ」

シンは何でもない事のようにあっさりとそう言い放った。

「えっ!?」

正午に行けばいいものをなぜ態々朝の食事を終えて直ぐに行かなければならないのか理解出来ずリイナは思わず間抜けな声を出してしまう。

そんなリイナに相変わらず呆れ交じりにシンが説明する。

「あのなぁ、俺たちは今母親の病気を治す為の巡礼の旅の途中なんだぞ。

そんな中で、治る可能性が見つかったんだ。

態々巡礼の旅に出るほど信心深い、もしくは追い詰められていた兄妹が治す手立てが見つかった事に感謝の祈りを捧げずに時間ぴったりに薬を受け取るだけで済ませました。何てのはなどうか怪しんでくれと言っている様なもんなんだよ」

分かったか?

シンの説明を聞き何故、時間通りではなく早く行くとシンが言ったのか、そして何故こんなにも早くに起き出したのか理解した。

「わかったなら行くぞ」

シンはそう言って部屋の外に出る、リイナも急いで身支度を整えるが、その間微かに聞こえてくるにシンと村長の会話に耳を澄ませていた。



おはようございます。


おお、おはようさん。

こんな朝早くにどうした?


今日は朝食を頂いた後に教会で精霊様に祈りを捧げに行こうと思っていて、その前に泊めて頂いたお礼に何が手伝える事があればと・・・


そんな事気にする必要は・・・


いえ・・・


二人の会話を聞きながらリイナはゾッとする。

シンはシンの行動は一切の無駄がない。


何処までも信心深い善良な若者を見事に演じて見せている。

真実を知っているリイナですらこれは演技ではなく、本当なのではないかと疑ってしまう程だ。



村長の家で手伝いと食事を終えたリイナとシンは教会に向かう。

まだ、食事をしている家も多く人の少ないひっそりとした村の中を二人、並んで歩く。

「ラナ、お前はこのまま人見知りの振りをしていろ。

そうすれば多少おかしな素振りを見せても人見知りのせいで緊張した結果だと思われやすい」

「分かったわ。

でも、あな・・・兄さんは大丈夫なの?

私と村の人たちとの態度に差があるけど」

あなたと言いかけて慌てて兄と呼び直し、リイナはシンに訪ねる。

「身内である家族と会ったばかりの赤の他人に対する態度に多少の違いがあっても大抵、身内の気安さだと思われる。

むしろ俺が今村人に取っている態度を妹であるお前に取る方が違和感を与えるだろう」

そんな会話をしながら、二人は教会に着き扉をくぐる。

そこに広がる惨劇を知らずに・・・

「精霊使い様朝早くに申しわ・・・け・・・・・・・」

祈りを捧げに来た。そう続けられる筈だった言葉は扉を開いた瞬間、目の前に広がったシンすら予想だにしなかった光景に呑み込まれた。



噎せ返るような血の臭い

祭壇の十字架を見上げる虚ろな瞳

精霊使いの証である錫杖に胸を貫かれながら、彼は悪魔と契約を交わしていた筈の紛い者の精霊使いは絶命していた。

リイナには見せまいと咄嗟に隠そうとしたのは兄の仮面を被っていたからか、それとも本心からこの少女にこの様な惨い光景を見せたくないと思ったからか、それはシン本人にも分からない。

だが、彼は今一歩間に合わなかった。



いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


目の前の光景を目にしたリイナの口から空を切り裂くような悲鳴が村中に響いたのだった。

精霊使い様が死にました(笑)

この村でのラスボスだし名前決めとかなきゃなと思っていたのに、まさかの序盤退場です。

この先どうなるかは作者にも分かりません。

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