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理想の世界で苦しむ私へ  作者: Miley
TAKUYA's story
3/13

Episode3


 結婚式当日、ゲストが引くくらい泣いていたのは私より拓哉のほう。


 サプライズなんて普段できないくせに、プランナーさんとこっそり協力して、真っ赤な薔薇の花束を30本用意していたのだ。


「こんな俺を選んでくれてありがとう。これからもそばで笑っててほしい。愛してます」


 披露宴会場でマイクを通して伝える拓哉の姿に、胸が熱くなる。友人たちは自作の「結婚おめでとう」ペーパーアイテムを手に、大泣きしながらスピーチをしてくれたり。家族や友達に囲まれて、会場は幸せに満ち溢れていた。


 幸せいっぱいの結婚式を終え、翌月には新婚旅行へ。

 どこに行くかで何度か揉めつつ話し合い、海外に全く興味のない拓哉と、大好きなハワイに行きたい私で少し対立していた。


「パスポートとビザ申請費は負担するし、チケット手配もやるから!一生に一度、私が大好きなハワイに一緒に行ってほしい!」


 そう、金で釣ったのだ。そして、見事に釣れた。


 新婚旅行の初日、曇り顔だった拓哉も、青い海、燦々と降り注ぐ太陽、見たこともない巨大なハンバーガー、特大サイズのスプライト――すべてに目を輝かせ、2日目にはすっかりウキウキして楽しんでいた。


 二人でポストカードを買い、手紙を書いた。お互いのメッセージは見せ合わず、スーツケースにそっとしまった。本当は郵送したかったけれど、滞在中にポストを見つけられなかったのだ。


 拓哉はすっかりハワイの虜になり、帰国してからも


「絶対にまた行こう!!」と目を輝かせていた。


 そう。叶わぬまま終わった約束。

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