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【魂を喰らう男】

辺りも、もう暗いので家に帰り休むアリア。


次の日。


この日は朝から森へ向かった。


目的は、弱い魔物を倒してLvを上げること。

ついでに素材も集めるつもりだった。


朝から昼過ぎまで、アリアは森の浅い場所でウルフラットを狩り続けた。


Lvも上がっていたので、

以前より落ち着いて倒せるようになっていた。


「ふぅ、まだ怖いけど負ける気はしないわ」


現在ステータス

アリア・フェルロード♀年齢15

Lv:6

筋力:9

敏捷:10

魔力:100

体力:8

命:5

固有スキル 

『数字変換F』同時維持可能数:2

『鑑定』


素材も溜まってきたので、

村へ戻り換金する。


「後は装備を整えないと」


道具屋へ向かい中へ入ると、

武器棚の前へ行き一通り確認する。


一番安い短剣でも銅貨三十枚。

『鑑定』してみると、攻撃力は五しかなかった。


本当はもう少し残しておきたかったが、今買える武器はこれしかない。


短剣を買うと、手元の銅貨はほとんど残らなかった。


再び森へ入り、

昨日『ヴァルガ』が出た場所へ進み、

辺りを見渡す。


「いないわね、もっと奥行ってみよう」


慎重に奥へ進む、

しばらく進むと…。


(いた!)


まだ気づかれていないようだ。


ヴァルガを見つけた時、

昨日逃げた恐怖を思い出して手が震える。


「今日は逃げないわよ!」


(そうだ、『鑑定』してみよう)


『ヴァルガ』

Lv9 狼系

筋力:15

敏捷:20

魔力:20

体力:13


(結構強い… でも)


『数字変換』

まず筋力を15から5へ。

続けて敏捷を20から10へ下げる。


魔力はまだ残っている。

これなら、戦える。


走って近づき短剣で斬りかかる。


敏捷を下げたおかげで、今度は目で追える。


ズバッ。

短剣の刃が、『ヴァルガ』の胴を浅く裂いた。


『ヴァルガ』が怯む。

当てられた。


初めてまともに攻撃を当てられた。

その事実に、ほんの一瞬だけ気が緩んだ。


その瞬間魔物が爪で引っ掻いてくる。


「あ…」


反応が少し遅れた。

幸い、爪は服を掠っただけだった。


「危なかった、

筋力下げておいて助かった」


気を取り直して『ヴァルガ』を見る。


「長期戦は不利ね…」


一気に『ヴァルガ』へ踏み込む。

これで決めないと!


今なら、筋力はこちらが上。

けれど、相手は魔物だ。

爪を受け止めるたびに、短剣を握る手が痺れる。


アリアは歯を食いしばり、何度も短剣を振るった。

浅い傷を重ねるように、胴、脚、首元へ刃を走らせる。


やがて『ヴァルガ』が苦しげな声を上げ、地面に倒れた。


「かなりギリギリだけど勝ててよかった…」


《Lvが上がりました》

《Lv6からLv8になりました》

アリア・フェルロード♀年齢15

Lv:6→8

筋力:9→13

敏捷:10→15

魔力:100→200

体力:8→11

命:5

固有スキル 

『数字変換F』同時維持可能数:2

『鑑定』


「なに……この魔力の上がり方!?」


いつの間にか日が暮れてきている。


「そろそろ帰らないと」



魔力に余裕ができたので、

試しに敏捷を上げてみる。


敏捷15→25へと変換した。


「わぁ……すごい」


走る速さが、以前とはまるで違っていた。

少しでもよそ見すると、

木にぶつかりそうになる。


「これは怖いわね」


村に近づくにつれ、違和感に気づくアリア。


いつもなら聞こえるはずの人の声がない。

炊事の匂いも、家畜の鳴き声もない。


代わりに、焦げたような臭いだけが鼻をついた。


「何この匂い……」


村に出るとーー


家が、畑が、柵が。


何もかもが壊され、

無残にも原形を留めていなかった。


アリアは呆然と立ち尽くす……。


ただ時間だけが過ぎていく。


その時村の奥から足音が聞こえる。


アリアは慌てて瓦礫の影に隠れる。


少し経つと、やってきたのは……

明らかに異質な雰囲気を漂わせる男だった。


「こんな小さな村では、

たいした魂もないな」


アリアはすぐに理解した。

(こいつが村の人達を)


その瞬間アリアは飛び出し、

男の前に立つ。


「おまえが、みんなを……!」


「なんだ……まだ生きてる人間がいたのか」


男は笑った。

「餌に答えてやる義理はないな」


怒りで頭がいっぱいになる。

それでもアリアは、無理やり深呼吸した。


『鑑定』でステータスを確認しようと……


《鑑定不可》


(鑑定できない!?)


戸惑うアリアに男が一瞬で近づき、

首を掴まれる。


「ただの小娘がそんな短剣だけで、

何ができる?」


意識が薄れていく……。


その時、男に数字が重なって見える。


寿命:782.355


咄嗟に今の魔力を全て使い、

寿命を減らした。


その瞬間男が手を離す。


「なんだ今の痛みは?」


「おまえが何かしたのか……」


(全然効いてない!?)


男から離れ、短剣を構える。


「実力差もわからんのに戦う気か……」


「面白い、お前の魂はうまそうだ!」


男がアリアに迫る……。

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